「料理界のミッション:インポッシブル」ムガリッツ regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
料理界のミッション:インポッシブル
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スペインの名レストラン「ムガリッツ」の、革新的な料理が生み出される過程を追ったドキュメンタリー。
まず、半年間をメニュー開発に充てるため休業するという店の方針に驚く。何よりもその間の採算はどうしているのか、コース料金はいくら位なのか…といった金銭事情を知りたくなった事に、自分がいかに下世話な人間かを痛感。
観ていて率直に思ったのは、スタッフ全員が楽しそうにメニュー開発に勤しんでいる点。料理店を舞台にしたドラマにありがちな、スタッフ間のギスギス感などが全くない(もしかしたら映像ではカットしていただけかもしれないけど…)。オーナーシェフのアンドニ・L・アドゥリスが提示する、ある意味無理難題なメニューコンセプトを総出で創作しようと試行錯誤する様は、まさに料理界のミッション:インポッシブル。時としてアートに喩えられる料理だが、ムガリッツの料理は本当にアートの域に達し、味覚・嗅覚・視覚だけでなく聴覚、触覚をも網羅している。食べてみたい気もするが、食べるのが勿体ないと思う自分もいる。
アドゥリスがムガリッツを興した経緯とか、実際に料理を食した客の感想とかも聞きたかったかな。
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