The Summer あの夏のレビュー・感想・評価
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涼風
ネトフリで配信されていた「あの星に君がいる」の監督の作品という事で、アニメ映画なら基本的になんでも摂取するマンの私ですので避暑含めて鑑賞。
特典はポストカードでした。
吹替で観たかったんですが、夕方以降はどの劇場も字幕のみだったので韓国アニメ映画では珍しく字幕で観てみました。
61分という時間にギュッと詰め込まれた百合モノ…のはずだったんですが、ドキドキトキメキが個人的にはあまり無く、20年ほど前の韓国での同性愛の風当たりの強さを描いた作品で、その上で主人公の行動がちと身勝手すぎてあまり好きにはなれなかったです。
学生時代に一目惚れという形で惹かれあったイギョンとスイの学生から大人になるまでの恋模様、そして2人の人生を描いた作品です。
現在でもある程度差別は残っていると思いますが、今作では同性愛以外にも見た目とかにも差別的なものが入っており、イギョンの髪色や目の色を気色悪いわ〜とか言ってる清掃員の描写があったんですが、あれは実際に韓国で言われてたもんなんですかね?
かなり胸糞だったんで空から槍が降ってこねぇかなぁと思いました。
スイ周りの描写が個人的には謎すぎてかなり引っかかりました。
サッカーに女子が参加しており、接触プレイがしづらいとかならまだ理解できるところもあったんですが、なぜか怪我した足を敵選手が狙い蹴って怪我が再発、その敵選手がスイの顔を覗き込んでニヤリという、ただただスイがサッカーから退かせるための演出だったのかなぁと思うと中々理解に苦しむところです。
そこからスイとイギョンが進学と就職でそれぞれ引越しし、そこから2人の気持ちのすれ違いも発生してしまうという歯痒い展開がきてしまい、同性愛をオープンにするまではいかずとも、同じ考えを持っている人とは共有したいと思っているイギョンと、2人だけの世界で十分だと思っているスイの心が離れていく描写は良かったなと思いました。
ただイギョンがガンガンスイの事を攻め立てたかと思ったら、バイト先によく来るお姉さんに惹かれていって一目惚れしてもうた〜とかいう展開を始めた時は流石にスイが不憫すぎない?と思ってしまいましたし、壮大に別れたかと思いきや、そのお姉さんともあっさり終わってしまったりとかいう何にもハッピーにならずな終盤はうまいこと咀嚼できずじまいでした。
全体的にイギョンが大人になるにつれて身勝手になり、それでいて我慢の効かない性格になっていたので今後がとっても心配…となってしまいました。
特別成長を感じられずに過去を振り返られても…ともなってしまいました。
「あの星に君がいる」でも思ったんですが、作画周りや描写含めて新海監督がチラついてしまうのが今作でも残っており、そのせいか独自性が薄くなっているなと今作でも思ってしまいました。
韓国アニメとはやっぱり相性が悪いなーと思ってしまいました。
この固定観念を覆すような傑作が出てくることを心待ちにしています。
鑑賞日 8/18
鑑賞時間 17:50〜18:55
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