ワン・バトル・アフター・アナザーのレビュー・感想・評価
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美少年だったディカプリオが年を取ると・・
タイタニックでは美少年だったディカプリオも年を取ったらシャイニングのジャックニコルソンそっくりに見えた。
美形を保つ努力を放棄しているのかワザとなのか・・
ストーリーについてトマトなんかの評価は高いようですが個人的にはイマイチ理解できず。
白人至上主義・人種差別や不法移民、ドラッグ等アメリカ社会の現実を知らないためなのか。
理解できない点を確認するためもう一度見たいと思わせるのが良い作品と思っていますが、本作はそれにはあたらないのが正直な感想、上映時間長いですし。
PTAファンだから甘いけど、傑作です もっとふざけてる映画かと思っ...
PTAファンだから甘いけど、傑作です
もっとふざけてる映画かと思っていたけど、締めるところは締めたちゃんとした逃走劇
リズム感が良かったから長さは一つも気にならなかったし、クライマックスへの持って行き方はさすがだった
ディカプリオが爆弾魔のため、正義とは?と感覚が麻痺してしまうが、トランプ政権への挑戦状だよね
物語は16年の時が経つんだけど・・・?ディカプリオが42歳?え、その辺は多めに見よう
ベニチオ・デル・トロにショーン・ペンとちょい悪オヤジ達は大活躍だし、女性陣もテヤナ・テイラーは強烈!そしてこの映画のための名前なの?チェイス・インフィニティも良かった
音楽の選曲はいつも通りに抜け目なく、それ以外を埋めるジョニー・グリーンウッドの音楽も最高だった
じゃじゃ馬億万長者
3時間近くあるのに眠くならないのはすごいわ
ディカプリオのダメオヤジぶりとショーン・ペンの変態演技が秀逸でした
母子の射撃訓練シーンがクロスするとことか、ウネウネ道路が上下するカーチェイスとか絵的に興奮する場面も満載
父娘の逃走劇から二部構成的な内容で3時間近くもあるのに背筋ピンとして見てられるのはグイグイ惹き込まれた証でしょうか
しかし股間にテントで始まるとは思わなんだ
これコメディなんですかね!
少しややこしかった
・冒頭、移民の施設を襲っていた。屋根もなさそうだし金網だし、毛布はなくアルミホイルみたいなので断熱してて酷い状況だったのが印象に残った。多分、メキシコからの不法移民と思われるシーンがあった。様子を見る感じ、どうしても居られずに逃げた来た感じに見えた。現状の日本も移民の問題と重なってみえて複雑な気持ちになった。(思うことはあるけど、いったん置いておく。)
・ディカプリオがレジスタンスとして活動していた時の収入源なんだったんだろうと思った。
・ショーン・ペンが変人で狂人で国家権力をもっているというやべぇ奴っていうことだったんだけど、アイアムサムのイメージがあるせいか振り切って悪人って思えなかった。
・ショーン・ペンが純白人?だけが所属できるダボス会議みたいなのの会員になるために過去にレジスタンスの黒人女性と性交した事実を隠蔽するため、実子の疑惑がある娘を殺そうとする。ディカプリオはショーン・ペンの子とは知らず自分の娘と思っているので、彼女を死に物狂いで守る。といった感じだった。
・ディカプリオが暗号を言えと言われておぼえてなくて、そりゃそうだよなって思った。
・ディカプリオとショーン・ペンが15年後も同じ見た目だったので時間の経過がわかりにくく、過去の時の話をしてるのか今の状況の話をしてるのか時々わからなくなった。
・ショーン・ペンが娘をインディアン?の殺し屋に引き渡したとき子供は殺さないと言って断っていた。その後、別の殺し屋?に引き渡した後、守るため?積み重なった怒り?のために引き渡した殺し屋たちを殺していた。死ぬ覚悟を持ってまでいくのが少しわからなかった。
・冒頭で移民関連のことをしていたので、ディカプリオ親子がメキシコに逃げたのか国内にいるのか混乱した。多分、アメリカだろうけど。
・ラストにかけて勘違いが展開の中心になった印象。ショーン・ペンが娘をさらう→それをディカプリオが目撃して車で追いかける→娘を殺し屋に引き渡す→殺し屋が娘を助けてくれるが殺し屋は死んでしまう→娘が殺し屋の車で逃げる→ディカプリオ、娘が車を運転してるとは知らない。ショーン・ペンの車に乗ってると思っているためショーン・ペンの車を追いかける→ショーン・ペンが上級国民みたいな組織の命令でショットガンで撃たれて車体ごと転倒する→それを見たディカプリオがショックをうける→娘、上級国民の車がショーン・ペン一味の車が追走してきてると思って乗ってきた車を降りて追突させる→降りてきた男にレジスタンスの合言葉を言って仲間か確認するが答えないので射殺する→その後、ディカプリオが来るが憶えてないという状況で撃つか撃たれるかみたいな状態になるも説明して2人助かる。といった掛け違いがうまくて面白さよりも感心が勝った。
・ラストで娘は自分が実子ではない事をディカプリオに言ったのかどうかわからなかった。まぁ言ってもしょうがないしとも思った。家に無線機があってどこかで何かが起こっている連絡だった。それを聞いて娘はレジスタンスとして活動しているのかどうか、少しわからなかった。多分、そうしてるんだろう。
・作品とは関係ないけれど、鑑賞中に近くでどなたかの携帯電話の着信音が何度も鳴った。最初、BGMにそういった音楽を差し込んでいるんだと思ったら、何度も鳴るので違うってことに気づいた。ガラケーかと思ったら、たまたま見知らぬ通行人がその着信音にしていてスマホだった。その音を聞くと、この作品を思いだす状態になってしまった。
凡人男の理想と終焉
中年で凡人のダメ男の魂の叫びとそのダメさに一瞬の美しさを見出すのがダーレン・アロノフスキー監督だとしたら、ひたすらドライにダメ男に現実を叩きつける(ダメ男の方は現実を叩きつけられたことすら分かっていないという)ブラックユーモアを描くのが本作ポール・トーマス・アンダーソン監督だろう。
そして薬中、ダメ男という役柄に不思議な化学反応を引き起こすレオナルド・ディカプリオのこのハイテンションさは、マーティン・スコセッシ監督「ウルフ・オブ・ウォールストリート」から始まり、前作「キラーズ・オブ・ザ ・フラワームーン」に至る。
本作はそんな2人がタッグを組んでまさに近年のPTA作品らしく、そして近年のディカプリオらしい楽しい映画であった。
アル中、薬中の元革命家の父親"ボブ"が、変態警官に追われている娘を救うというプロットである。
その道中で過去の栄光に縋る父親に残酷な現実が立ちはだかる。
本作がすごいのは、ボブは本作で何一つ自分の力で成し遂げていないというその残酷な現実に彼は気づいていないということだ。
革命家グループの合言葉が思い出せない。
活動家の若者達の逃走劇にも着いていけない。(ここの一連のシークエンスは絵面と台詞のシュールさも相まって最高に笑える)
逮捕されて逃げられない。(センセイが裏から手を回してくれたお陰で何とか脱獄)
道も分からない。
因縁の相手にも決着が付けられない。
と最後まで徹底的に凡人であり続ける。
そんな彼と同じく、ひょんなことから一度名誉や栄光を掴んでしまった結果、そこに囚われ、新たな理想に背伸びをして手を伸ばしてしまう男としてショーン・ペン演じるロック・ジョーがいる。
理想の世界として存在する革命家集団と、秘密結社「クリスマス・アドベンチャーズ・クラブ」の世界に彼らは受け入れられない。
ロック・ジョーのように死を持って拒絶されるか、ボブのように受け入れてられないことに気が付かずおバカに生きていくか。
それにしてもこんなにも目が離せないスクリューボールコメディでありながら、ラストのカーチェイスシークエンスはIMAXの画面いっぱいに広がるビスタビジョンと1.43:1のラージフォマットを活かしきった決着!映画館で観て本当に良かったも思える映画だ。
トムクルーズばりのアクション
日曜日にイオンシネマで
公開1週目にしては空いていた
シニア料金が100円上がったなような
最近利用頻度が高いので入会した
年会費400円だと
この監督の作品はスクリーン鑑賞初めて
リコリスピザというのを観ようと思って
時間が合わなかった記憶
あとザマスターはDVDで観たが
ちと合わなかった記憶
なんとなく避けていた気も
オラと同年代だ
本作は最後まで飽きずに楽しめた
まぁ好きな役者が2人出ていたら
そりゃ面白いわ
ショーンペンの役作り
ホンモノの変態ぶり さすが
歩き方とかピチピチのTシャツ
レオの情けないオヤジぶり
我が子のために走り回る
大好きなワンスアポンナタイムと共通の面白み
ある時期のデニーロとも重なる
トムクルーズばりのアクションだが結果がともなわない
ミッションインポッシブルとは明らかに違う
パスワード忘れる
若い連中についていって
落下のところとか声を上げて笑ってしまった
ハードな内容なのだが
ユーモアたっぷり でも狙っている感じでない
ベニチオ先生の家のくだりもウケた
どんだけ人が出てくるんだ 充電したいレオ
所々飲み込めないところもあった
ネイティブ・アメリカンの行動原理とか
娘を保護する黒人女の経緯とか
あと娘が知った事実をレオは知らないのではとも思った
そのあたりは他の人のレビュー楽しみ
クリスマスの冒険者たちとか
似たような団体は実在するんだろうな
掃除屋みたいなのも出てきたな
終了後は恒例の公園ビール×2と自作弁当
雨を心配していたが大丈夫だった
今日もいい休日だ
ダメ親爺、奮闘す
〔タイタニック(1997年)〕の撮影時、二十二歳。
とんでもない美青年だった『ディカプリオ』も
今や齢五十となり、顔や身体は一回り大きく肥え
額も後退し横皺が幾筋も刻まれる。
本作ではその見た目通り、
どたばたと鈍重に走り回り、
やることなすこと上手く行かない。
ん?これはやはり、
還暦を優に超えてももてまくり、
アクションもこなす『トム・クルーズ』へのアンチテーゼであり、
一種の「アンチヒーロー」なのか?
『ボブ(レオナルド・ディカプリオ)』は
収容所から移民を救出する極左革命グループ「フレンチ75」の一員。
恋仲になったグループのメンバー『パーフィディア(テヤナ・テイラー)』は
娘を産み落としたのち警察に囚われ、
組織の秘密を白状したのちに姿を消す。
警察官の『スティーブン・ロックジョー(ショーン・ペン)』は
黒人女性の『パーフィディア』に異常なまでの性的関心を向け、
彼女を追い回す。
『パーフィディア』が姿を消してから十六年。
『ボブ』は愛した女の忘れ形見『ウィラ(チェイス・インフィニティ)』の面倒を甲斐甲斐しく見、
偽名を騙り、追手から身を隠し暮らしていた。
『ロックジョー』は腹に一物あり、
父娘の行方を総力を挙げて追う。
十六年の比較的平穏な歳月は
『ボブ』を自堕落な凡人に変えてしまっていた。
酒とドラッグに蝕まれ、
組織とのコンタクトを取るために必要な合言葉すら
忘れてしまう始末。
逆に今まで修羅場を経験したことのない『ウィラ』こそが
意識高くことに対処する。
主人公であるハズの『ボブ』は右往左往し、
ばたばたするだけで、
結局は何もできていない。
その不甲斐なさには、
観ていて思わず失笑を漏らすほど。
しかし、彼と娘は多くのカラードに助けられる。
根底にあるのは、人種に偏見の無い向き合いなのだろう。
その対極に『ロックジョー』が居る。
「WASP」の結社入りを目指す彼は
過去の汚点を消すため、自身が所属する組織さえ無制約に利用する。
あながち笑っていられないのは、
「DOGE」により政府の歳出削減を進める一方で、
自分の誕生日に大規模な軍事パレードを開く大統領がいる国だからで、
然もありなんと思えてしまう。
いわんや、白人結社の存在をや。
監督の『ポール・トーマス・アンダーソン』の
前作〔リコリス・ピザ(2021年)〕は、起伏のある脚本が見事だったが、
本作ではジェットコースターなみに高低差の激しい道路での
チェイスシーンが出色。
よくぞこんな場所をロケハンしたものと感心する。
そして前作で1970年代のロサンジェルスに捧げたのと同じ熱量を、
今回はとことん駄目な中年男に捧げている。
彼も当年取って五十五歳の、れっきとした中年なのだな。
なんもしない父ちゃん
ショーン・ペンは良かった
革命活動家とか
白人至上主義とか
馴染みのないものが背景なので
最後までフラットな感情で画面を眺めてた。
誰にも感情移入も出来ないし
最後に母親からの手紙を読み上げる
お涙頂戴シーンがあるが、
この母親もトンチキだったので
どこまで本当の気持ちを手紙に書いてるのか
分からず感動しません。
母親が拉致された娘を助けに来るのかな?
とか期待してたんですけどね。
久々に乾いた感覚のクールアクションの傑作
あー面白かった!ハラハラの展開が続いて何も考えずに160分を最後まで楽しめました!
ストーリー自体は割と単純な逃亡劇だったけど最近よくある派手な演出や過剰な音楽を一切排しつつ乾いた感覚で突っ走る…
でも大事な場面で挿入される名曲のセンスが素晴らしくて、ところどころシニカルなお笑いもあってタランティーノやコーエン兄弟を彷彿とさせました。
ディカプリオもデルトロも女性陣も良かったのですが、ショーンペンが圧巻!元イケメン俳優がまさかあんなド変態マッチョじいさんを演じるようになるとは…凄まじい怪演でビックリ。
不法移民や人種差別というセンシティブな現代的題材を扱いつつも後味は爽快なので観て良かったなーと思う映画でした!
ベルリン、カンヌ、ベネチアの3大映画祭で受賞歴を誇るポール・トーマ...
ベルリン、カンヌ、ベネチアの3大映画祭で受賞歴を誇るポール・トーマス・アンダーソンが、レオナルド・ディカプリオを主演に迎えて手がけた監督作。トマス・ピンチョンの小説「ヴァインランド」からインスピレーションを得た物語で、冴えない元革命家の男が、何者かにひとり娘を狙われたことから次々と現れる刺客たちとの戦いを強いられ、逃げる者と追う者が入り乱れる追走劇を展開する。
かつては世を騒がせた革命家だったが、いまは平凡で冴えない日々を過ごすボブ。そんな彼の大切なひとり娘ウィラが、とある理由から命を狙われることとなってしまう。娘を守るため、次から次へと現れる刺客たちとの戦いに身を投じるボブだが、無慈悲な軍人のロックジョーが異常な執着心でウィラを狙い、父娘を追い詰めていく。
逃げ続ける中で革命家時代の闘争心を次第によみがえらせていくボブを、レオナルド・ディカプリオが演じ、ボブの宿敵であり、娘ウィラに執拗な執着をみせる軍人ロックジョーをショーン・ペンが怪演。ボブのピンチに現れる空手道場の謎のセンセイ(先生)をベニチオ・デル・トロ、ボブの革命家仲間をレジーナ・ホール、妻でカリスマ革命家をテヤナ・テイラーが演じ、新進俳優チェイス・インフィニティが娘ウィラ役を務める。
ワン・バトル・アフター・アナザー
2025/アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
[official]
作家としてのチャレンジと、娯楽性を両立させた作品
1.43:1IMAXで鑑賞。結論を言うと、万人向けとまでは言わないが、コーエン兄弟の映画、70年代のフレンチコネクションのようなアクション、ニューシネマをある程度見慣れてる人なら面白いだろう。つまりストーリーはユニークなのだが、要素はとても伝統的なアメリカ映画だと言える。
あと、タランティーノのデスプルーフ(あれもカーアクションだったな)やイングロリアスバスターズのように、ファンとしてその作家を追いかけ続けていると、作家の大きな飛躍の瞬間に立ち会える事がたまにあるが、ポール・トーマス・アンダーソンにとっても、ゼアウィルビーブラッド、マスター以来の大きな飛躍と言える作品。正確に言えば、リコリスピザ後半の本筋に関係ない謎にスリリングなトラックの運転アクションシーンは今作への伏線だったとも言える。
いや、相変わらずちゃんとPTA印の変な登場人物達と笑い(わかりやすいのは全然暗号わからなくて相手罵りだすところとか、ほとんどパンチドランクラブのサンドラーとホフマンのノリだしw)も挟み込まれてるんだけど、ストーリーのスケールがでかい。ほとんど初めてなのに、普通にアクションも上手い。ぎこちない所もない。あと、後半のカーチェイスのアイデアもなんだか見た事無いw展開で面白い。またフルサイズのIMAXでしか味わえない、あのアスペクト比ならではの面白い絵がかなりあった。
正直途中から物語にのめり込んで演出を分析してる暇もなかったが、彼の過去作と撮影がかなり違う印象。初期作品でのスコセッシ的なスムーズなカメラ移動、「ゼアウィルビーブラッド、マスター」期のキューブリックを思わせるような引きの絵などがあまり使われていないように思った。客観性より登場人物の感情を優先したカメラになっている(クローズアップが多い)気がした。つまり、明らかにいままでのPTA印と感じるような絵を避けているように思った。
ひょっとしたら、これはノーランがダークナイト以降IMAXカメラにしてからの変化と同じく、ビスタビジョンの為に特別なカメラを使っていたことも関係しているのかもしれない。ここらへん、もう一度見て確かめたいな。
また、ストーリーのほうだが、なんでこの作品の脚本を数年前に書けたんだという預言的内容。アメリカ人にはこの現在進行形な世界観は、よりささるだろう。
個人的には、昔のロバートアルトマンでスコセッシなPTAを懐かしくも思うが、彼はもう作家として自分の映画文法を確立したということなのだろう。
ストーリーや演技、撮影、音楽、相変わらず彼らしいこだわりを感じる見どころの多い作品で、また見直したいなと思う。ひょっとしたら次作はまたこじんまりとしたいつものPTA作品かもしれないが、実はスピルバーグファンでもある彼の事だし、私はもう一作ぐらい娯楽大作を彼の作風で見て見たいなと思った。是非またチャレンジしてほしい。
どちら側に対しても
コミカルさを挿みつつテンポよく進むサスペンスやアクション展開に、濃いキャラの登場人物たちも面白く、最後まで楽しめました。
緊迫感を煽りつつも軽快さがある音楽も良かったです。
やさぐれたダメ親父感満載の主人公や、奔放でエネルギッシュな妻、冷静沈着で好感しかないセンセイなど、それぞれに良いキャラで俳優陣の演技も見応えがありました。
中でも、ショーン・ペン演じるロックジョーは、異様なインパクトが。
執拗で自己中心的な差別主義者のクズではありますが、所々に表れる小物感や滑稽感が何とも。
お爺ちゃんと呼べる見た目からは悲哀感も漂ってきますし。
人権無視だの差別主義だのは勿論よろしくないので、そういう側を揶揄する視点はやはり面白かったですし、一方で、人権擁護のためにと派手な破壊活動を行う側に対しても、美化せず揶揄するような視点があったなと。
そんな中、真っ当な信念をもって地味に活動する人々の存在はやはり尊いです。
なんかズレてると思いつつ魅入ってしまった
なんだこれっていう設定。
現代アメリカでリベラル革命家の武力闘争?銀行強盗で顔面晒して名乗ってどうする!
革命組織の通信手段は固定電話か1G携帯で、「合言葉」で身元確認?
警視という役職なのに軍服?警察なのか軍隊なのか?
いろいろ突っ込みたくなるシーンがあるけれど、このズレも監督の計算のうちなんだろう。現実に即したリアリティさに拘らないことで、撮りたいものが撮れ、見せたいものが見せられる。
そしてそのズレが気にならなくなるキャラクターの濃さと後半に畳みかけてくるスピード感あるストーリー展開。逃げて、追って、逃げながらも追う。本当に162分もあったのかというほど中身が濃かった。
ディカプリオのイマイチカッコよくない中年親父っぷりが何ともいえない味わい。屋上から落っこちるシーン、携帯の充電が何度もできないシーン、合言葉を忘れた電話のシーンは笑った。ベニチオ・デル・トロのセンセイの段取りの良さを見習いなさい。
テヤナ・テイラーの野生児のようなエネルギー溢れる演技にも驚かされたが、やはりショーン・ペンの存在感が半端ではない。16年経っても追い続ける執拗さ。白人至上主義の秘密組織に入会したいという動機だけでここまでやることの異常さ。願望が成就した後の最後のオチは、現代アメリカ社会への皮肉めいたものを感じた。
特別凝った画はなかったように思うが、カーチェイスの場面で路面(地形)のアップダウンを巧みに利用した場面は唸った。観客を引き込む構図。上手い。
尺の長さを感じさせない展開と緊張と抜け感をミックスした巧みな構成。こんな映画を撮れる監督って他にいるのか?監督の腕に脱帽です。
革命家も娘には弱いよ
最高に面白かった〜。展開が読めず、ずっとドキドキ、ワクワク、笑い笑...
最高に面白かった〜。展開が読めず、ずっとドキドキ、ワクワク、笑い笑い笑い、の後にほっこり。
ボブのダメパパっぷりが可愛くて、変態大佐のシリアスな中のコミカルさが可笑しくて。流石でした。
センセイの登場も良かったなぁ〜
スペイン語の字幕もほしかったかな
劇場で観た方がアメリカ〜を味わえると思います
これこそが映画
今から四半世紀前に『ブギー・ナイツ』が公開されたとき、(とんでもない才能が現れた!)と映画好きの人はみんな思ったし、僕も次作の『マグノリア』を観て(これこそ映画だよなー)と凄く嬉しかったのを覚えている。P.T.アンダーソンはその後も傑作を数多く作っているけど、何が凄いかって、危険なテーマにガチンコで向かっていきつつ、それを娯楽映画としてまとめあげる懐の深さにつきる。この人はずっとパンクのままでいてくれるだろうし、そんなふうにしか生きれないんだと思う。この映画でショーン・ペンと娘が対峙するシーンは、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の宣教師と対峙するラストシーンを思いださせる凄まじい場面だけど、もはや「大審問官」だもんね。しかもハリウッド資本のど真ん中という痛快さ! 最後にあと一つだけ。最後のカーチェイス、あれダサい監督だったら、絶対カットを細かく割って坂の上でタイヤが跳ねるような撮り方をしているよ。P.T.アンダーソンがそれをやらないのは、その瞬間別の何かが「死んじゃう」ことに自覚的だからだと思うな。何にせよ、2台の車の追跡劇に、ディカプリオの3台目が絡んでくる瞬間は、久々にスクリーンの前で血がたぎりました。必見。
全321件中、101~120件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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