劇場公開日 2025年10月3日

「闘争&逃走エンタティメント」ワン・バトル・アフター・アナザー kozukaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 闘争&逃走エンタティメント

2025年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

権力と闘う闘争劇、追っ手から逃げる逃走劇、こうした息をつかせぬエンタメと移民問題、人種差別問題を絶妙に融合した社会派エンターティメント。上映時間3時間弱あるが息つく暇を与えない圧巻の映画だ。
ボブ(レオナルド・ディカプリオ)とパートナーのペルフィディア(テヤナ・テイラー)はレジスタンスの仲間たちと移民を排除しようとする軍隊にも武器を手にし、闘いに明け暮れる革命の士。だが、ペルフィディアは捕えられ、軍人のロックジョー(ショーン・ペン)との取引で仲間たちを裏切って姿を消してしまう。
ボブと幼子の娘ウィラは名前を変え隠れて生活していたが、16年後見つかり、ウィラ(チェイス・インフィニティ)がさらわれてしまう。
ここからの追いつ追われつの逃走劇がこの映画の見どころだ。
この闘争劇に加担するのが娘の空手のセンセイ(ベニチオ・デル・トロ)でヒスパニック系の移民(おそらく不法移民)を仲間にボブを逃がそうとする。センセイとボブの掛け合いはコメディタッチで切迫感がなく爽快。絶えず流れ続けるジョニー・グリーンウッドの音楽が印象的で劇伴がまるで逃走を手助けしているように感じた。
そして、この逃走劇をもう一段面白くしているのがロックジョーもある組織から追われるという2重構造の逃走劇になっているところだ。そこにはこの映画の社会的テーマである人種差別問題も絡んでいる。本当に社会派映画とエンタメがうまく融合しているのだ。
ロックジョー役のショーン・ペンの変態ぶりが歩き方から仕草に至るまで完璧な変態で驚愕した。おそらく今年のアカデミー助演男優賞の候補は間違い無いだろう。
もちろん、ディカプリオやデル・トロの魅力もこの映画の成功の一因であることは間違い無い。
ただ、一つ、ラストがあまりにハリウッド映画的なのはどうかと思う。真逆に行って余韻を残すやり方もあったのではないか。

kozuka
トミーさんのコメント
2025年10月18日

いくつものレビューにレスしてますが、ロックジョーが焼かれるシーンで終劇!希望でした。

トミー
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