劇場公開日 2025年10月3日

「面白かった」ワン・バトル・アフター・アナザー LCさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 面白かった

2025年10月14日
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鑑賞方法:映画館

笑える

驚く

スピルバーグ監督が3回観て大絶賛という広告を見て、恐らく過剰反応だろうなと思いつつ近年のディカプリオが好きなので鑑賞。
ポール・トーマス・アンダーソン監督作品はマグノリアしか観たことが無かったので、どういう特徴があるのか等事前知識の無い俄者の感想。
全体的を通して退屈せずに観られて自分は満足。一方で低評価・酷評している方々の意見も何故か納得してしまったりと、まさしく賛否ある不思議な作品だと思った。
成果があるのか無いのか分からないビ◯チな革命家、うだつの上がらない革命の英雄(とされているが実態はうだつの上がらない中年)、母親の記憶は無いのに母親似な娘、移民コミュニティに顔が利く空手の先生、正義など微塵も無い狂気の警察官という癖の強いキャラクターが織りなす群像劇。
ディカプリオはドント・ルック・アップ以来の冴えない中年を演じており、これが実に良い味を出していた。あのディカプリオなのに画面に映っていないと映画の主役を忘れてしまいそうな存在感。ひたすら悪辣でサイコなショーン・ペン、出番が少ない分強烈な印象を残すベニチオ・デル・トロ。
無駄とも思える会話のシーンも多く、移民問題や暴力革命、人種差別を描き、筋立てはシリアスなものにしたいけどうっかりコメディになってしまったような流れは、確かに好き嫌い激しいと思う。
流石に大絶賛して3回も観る気にはならないが、そもそも上演時間に対して長いと感じなかったのでまたいつか観る機会があれば観たいなとは思う。
最後のカーチェイスシーンは本当に締めとして良かった。なんとなく観ながら三者の顔を3コマで並べたら更に良さそうだなと巨匠に対して失礼な考えが思い浮かんだ。
ただしラストはどうも納得がいかないというか辻褄が合わなかったので星ひとつマイナス。

LC
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