劇場公開日 2025年10月3日

「仲間を売ったボブの奥さんはあまりにも最低!」ワン・バトル・アフター・アナザー たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 仲間を売ったボブの奥さんはあまりにも最低!

2025年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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米トランプ政権の移民排斥政策に対する痛烈な批判がメインテーマなのだがアブノーマル軍人やジャンキー革命家、怪しい空手道場師範を配しスリラーアクションコメディとして描くことでオブラートに包んで飲みやすくした娯楽作である。年齢を重ねるにつれ「ダメ男」が板についてきたディカプリオの今作での役どころは収容所からの移民開放を繰り返す爆弾闘争反政府組織メンバーなのだが、同士だった黒人の妻が仲間を売ってメキシコへ逃げたおかげで生まれたばかりの娘と16年間田舎に潜伏して酒とドラッグに依存しながら一人で育児してきたさえない親父である。脚本も手がけたポール・トーマス・アンダーソン監督の魅力は徹底したおとぼけと観客の予測を裏切ることを優先した展開で、それは必ずしもうまくいかない現世のリアリティを感じさせてくれる。逃走するディカプリオはあっさりビルから転落するしかっこよくライフルを構えても標的に当たりはしないのだ。ベニチオ・デル・トロが言う「トム・クルーズ」のようにはいかない。そもそもアメリカは「侵略者と移民による人種の坩堝」。その中でウィラを助けに戻る原住民のおじさんに拍手を!

たあちゃん
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