「1ミリもカッコよくないディカプリオが、ラストでめっちゃ愛おしくなる‼️」ワン・バトル・アフター・アナザー 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
1ミリもカッコよくないディカプリオが、ラストでめっちゃ愛おしくなる‼️
冒頭は16年以上前の、橋や建物や銀行などに、
爆破を仕掛ける革命家のボブの所属する仲間のグループ「フレンチ75」
の活動が派手に描かれています。
そしてボブより過激なくらいの恋人のベルフィディアが愛し合って
娘のウィラが生まれる。
父性に目覚めたボブに対して、ベルフィディアは母親の自覚も全くないまま
家を出ていってしまう。
そんなボブは身を隠しつつもウィラを16歳まで立派に育てていた。
ところが突然ウィラとボブは宿敵ロックジョーと所属する軍隊から
命を狙われてウィラは拉致されてしまう。
結果的にメチャクチャ面白いアクション・コメディ映画です。
ポール・トーマス・アンダーソン監督作ですから、アメリカの現実が
メチャメチャ反映していたし、予言しているような描写も多々あり、
目が離せない展開です。
ボブが男手一つで育てた娘・ウィラ(チェイス・インフィニティ)が
勇敢で可愛くて主役みたいに目立つ。
ラストのあるシーンなんて革命家の目覚め・・・
《こうして革命家は生まれるのだ‼️》って感じ。
冒頭からずうっと追ってくるクレイジーな軍人ロックジョー
(ショーン・ペン)は、
ネチッコイ、ババッチイ、歯止めが効かないと、
正にショーン・ペンに当て書きしたようなハマり役。
そしてこの映画は、移民問題や、人種差別、白人至上主義など
現実の根本的アメリカの闇や病巣を活写しているのです。
ラテン系のセンセイ(ベラチオ・デル・トロ)は、ウィラの空手のセンセイ、
ラテン系の実業家としてコロニーを率いている。
そして、ボブの生活が脅かされて、ウィラが拉致されてしまうと、
センセイは身を犠牲にしてまで助けてくれるけど、どこか緩くて楽しい。
ボブは命に変えて娘を取り戻そうとするのだけど、
16年間に鈍ってしまった肉体が言うことを聞かない。
メチャカッコ悪いんですよディカプリオ。
そして追ってくるロックジョーの本当の理由。
ここんとこは驚きましたね。
そして白人の心に流れる純血主義。
白人の血に黒人の血が混じることを許せない白人至上主義者たちは
「クリスマスの会」と言う名の地下組織を築いていて、
ロックジョーは勧誘されてしまう。
アメリカににいる様々な主義の入り乱れ、
彼らは殺しも厭わないから本当に怖いです。
馬鹿にされた有色人種だって黙っていない。
馬鹿にされたらやり返す・・・こうして分断は大きくなるばかり。
この映画は娘を取り返す《追っかけチェイサー》がすっごく
盛り上がるんですけれど、ほとんどコメディ映画ですね。
ディカプリオが冴えない薄汚いガウンで逃亡するし、
髪は女の子のオカッパ髪を縛るようにてっぺんでまとめている。
マリファナとアルコールに溺れて終始ラリってるし、
娘第一主義で、ともかく娘を守る、
娘を愛してる、
この二つを抜かしたら出来損ないの元革命家の干物ですよ。
音楽も独創的でテンポ良く、やはり一番の見どころはメキシコの国境地帯を
背景にした風景、アップダウンの激しいハイウェイでのカーチェイスシーン。
坂道のアップダウンの使い方が画期的でした。
また「フレンチ75」幹部とのやり取りで、合言葉をしつこく
確認するシーンは
お腹の底から笑えました。
久々にユーモアと追っかけカーチェイスに痺れる見応えありの
ハリウッド映画でした。
(Dolby cinemaで鑑賞)
共感とコメントありがとうございます✨️
ショーン・ペンのあのキャラはインパクトありすぎましたね😵💫
ディカプリオとショーン・ペンの対決がなかったのが残念なように思いました。
ほんとますますニコルソン化してますね笑
「チケット〜」の共感とコメントもありがとうございます😄
琥珀糖さんの素晴らしいレビューに大共感です。
観応えある作品でしたね。
この前「チケット・トゥ・パラダイス」に琥珀糖さんのレビューに共感させて頂きました。
琥珀糖さんのレビューはいつ読ませて頂いても楽しいです😄
コメントありがとうございます。
翻意のきっかけが差別発言だったんですね。
おかげさまでスッキリしました!
口は災いの元ですね。
「ショーン・ペンがババッチかった」発言で琥珀糖さんが狙われませんように(笑)
共感&コメントありがとうございます!本当によかった!泣かせにこない!ベルフィディアがやたらかっこいい、ディカプリオがずっとよれよれナイトガウン着てたのもよかった!です
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