「予想をはるかに超えた!新感覚の「聖域都市」アクション。」ワン・バトル・アフター・アナザー あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
予想をはるかに超えた!新感覚の「聖域都市」アクション。
メキシコ国境に近いアメリカの都市「バクタン・クロス」での戦いを描く。アメリカには移民の受け入れに寛容な市や郡が数多くあり「聖域都市」と呼ばれている。バクタン・クロスもその一つという設定。国境付近でのアクション映画といえば「ボーダーライン」のような麻薬の流入を防ごうとする合衆国側視点の作品が多いと思うが、まず、この作品では麻薬問題は少し後方に退いていて、不正入国者についての立場の違いによって敵味方が分かれてくる。
ボブとその妻ペルフィデイア(テヤラ・テイラーが演じる。すごい存在感)の組織「フレンチ75」だけど世界革命を目指す革命家集団ということになっている。今どきのアメリカにこんな人たちがいるのかと思うけど。対抗する極右組織「クリスマスの冒険者たち」も同じで多分に戯画的ではある。ここにロックジョーの率いる警察部隊が絡んでボブとその娘ウィラを巡って争うこととなる。そうそうウィラが通っている空手道場のセンセイ(ベニチオ・デル・トロ)は父娘を助けることになるんだけど裏の顔があります。詳細は映画をみて〜なんだけど実にかっこいいです。
ストーリーが重層的で最初から最後まで目を離すことができない。そして、ショットがいちいち独創的でみたことない世界を覗かせる。例えば、センセイとボブが走らせるクルマの横や前をスケートボードが並走するショットだったり、クライマックスのカーチェイスでアップダウンのある道を遠景で延々見せるところだったり。
アクション映画なんだけど、撃ち合いなんかのシーンはむしろ少なくて、でもそれ以外の意味のあるシーンが、クールに流れるように、印象的な劇伴音楽と一緒に提示される。アクション映画の新感覚作品です。フランソワ・トリュフォーが時代を切り開いたときのようなインパクトあり。
コメントありがとうございます。敵方から見た相手の姿のステレオタイプ化とでも言うのでしょうか? 最近、日本のニュースサイトのコメント欄の批判的コメントのステレオタイプ化はかなり酷くて、読む気が失せつつあります
コメントありがとうございます。
私は、タランティーノの映画っぽい、と感じました。
A24も、ありそうです。
なんかよくわかんないけどこんなことになってる、とりあえず全力で乗り切ろう、みたいな可笑しみが漂っていて、レオ君が見事にその空気に乗っていた感じがしました。
ピアノの不協和音の伴奏音楽、画面とマッチしていて良かったです。
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