「バンビオブザデッド」子鹿のゾンビ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
バンビオブザデッド
例によってパブリックドメインが切れたのなら全部ホラーにしてしまえー!のプーニバースからの刺客、バンビの映画化。
しかし邦題はなぜか子鹿のゾンビという事で全くを持ってしっくりきてないんですが、このユニバースが朽ち果てるまで全通すると覚悟を決めたので今作も心して鑑賞。
特典はポストカードで、あのファンシーなデザインのバンビが血を口から出しているキュートとグロテスクの混ざったデザインで最高でした(どうか怒られないで)。
バンビ(?)のシンプルな造形だったり、モンパニとしての暴れっぷりなんかはプー1本目やクソネズミよりかは良かったんですが、人間サイドの行動が非常にトンチンカンかつ素っ頓狂だったので頭を抱えました。
登場人物の関係性含めややこしいのに何も説明されないのでモンパニ要素が全力で楽しめなかったです。
バンビ(?)がゾンビ化…というよりかは、人間に仲間や家族が殺された恨みと化学物質か何かが混ざった水を飲んで超覚醒したという変化で、しかもめちゃめちゃ巨大なので子鹿もゾンビもこの時点で無くなっており、タイトルが無題になってしまいました。
ここでの説明もこねくり回しながらの説明で分かりづらく、シンプルに説明が下手くそなのか敢えてなのかが気になります。
あと不気味なオーラを解き放っている婆さんも全編渡っているんですが、特になんでもなく原因を引き寄せる呪物だったので真っ先に餌食にするべきでした。
そこからこれまたどういう経緯で叔父叔母家に向かってるのかがフワッとしてる母子と運転手が出てきてダラッと会話をしたり、ゲームやめとけって言ったのにして車酔いして〜とかいう茶番をし続けていましたが、そこに唐突にバンビ(?)が現れてガンガン襲いにいってくれるので景気が良くなりました。
そこからはもうその一家しか狙ってないんじゃない?ってくらい執着して一家の家を突き止めて家ごと破壊していくので素晴らしいです。
一回律儀にドアノブを回して開けようとするもうまいこといかなかったので結局ぶっ飛ばしたのが最高にエンターテイナーしていました。
ただキルパートは前半の方が面白く、後半になるにつれて人間サイドの揉め事が多くなったり、殺し方もシュバっと現れて胴体真っ二つみたいなのばかりになるので鹿らしさが薄かったなと思いました。
もっと角に突き刺して振り回すくらい凶暴な事やれば良いのになーとは思ったり。
この手の作品はキル数が多ければ多いほど嬉しいんですが、ファミリーと悪役たちと運転手とそこまで多くなく、それでいてバンビ(?)の攻撃関係なくキルされていくのが多かったのが面白くもあり勿体なくもあり。
ウサギゾンビ(?)の攻撃によってのキルは全然良いですし、数で攻めてくるのも良いんですが、流れ弾に当たってのキルは貴重なエサ枠を消費してしまっていましたし、車に繋いだロープに足を取られ全身削られまくるって死んだのは謎すぎて頭を抱えました。
あとシンプル爆発も起こったりするんですが、なぜかバンビ (?)は火傷で済んでますし、同じエリアにいたであろう婆さんに関しては無傷とかいうイカれ判定が起こってるのでもはやギャグ時空です。
最終的には人間同士の争いの中にバンビ(?)と子供バンビが関わってきてみたいな感じで終わりに向かっていくんですが、バンビ(?)が銃で何発か撃たれたらダウンしてしまったので、まぁそりゃダメージ負うしなと思ったのと同時にそんなにあっさりやられていいんか?とも思いました。
マーベル映画みたいにバンビは帰ってくる…とおどろおどろしく予告されるんですが、アイツ死んでなかったの?と疑問を持つ終わり方になってしまったので余計ややこしくなったなーと思いました。
最低限のラインは超えてきたなーと思いつつも、もっとバンビという作品を活かしたら良くなったのでは?と考えてしまったり。
プーニバースでどう絡むかも楽しみですが、個人的にはゴジラへのリベンジマッチを果たして欲しいです。
求む「バンビ、ゴジラに会う2」。
鑑賞日 9/3
鑑賞時間 16:10〜17:45