「すべては1本の映画から」タンゴの後で kinako-catさんの映画レビュー(感想・評価)
すべては1本の映画から
全ては、彼女を一躍有名にした問題作、『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)から始まった。その映画の内容は、 パリのアパルトマンの空室で偶然居合わせた中年男(マーロン・ブランド)に若い娘ジャンヌ(マリア・シュナイダー)は犯されてしまう
ジャンヌには恋人がいたものの、匿名の関係を条件に、そのアパートで逢瀬を重ねるようになる。
しかし、徐々に二人の関係は変わっていき、二人の関係は悲劇的な終わりを迎えてしまうという内容。
性的描写の過激さで、話題になった映画の内幕を描いた本作。
とはいえ、リスクの高い役としてオファーされていたものの19歳の彼女には、ちょっと覚悟が足らなかったみたいでした。
女性が凌辱される姿を取りたいと、同意なしに過激な性描写シーンの撮影されてしまった(悪趣味極まりない)彼女の負ってしまったトラウマが丁寧に描かれている。
本作では、「ラストタンゴ・イン・パリ」での場面が多く描かれているものの、内容については過激な性的描写も抑え気味だったので、元の作品を知らない人には、何の事やらピンとこないかもしれないと思った。
監督や、有名俳優の力に新進女優の意志など確認されることはない。
でも、この作品の事前知識がなくとも映画の撮影現場でのある種のパワハラ問題については見る人に刺さってくる内容だった。
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