スノードロップのレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
新宿武蔵野館で鑑賞しました。
上映中〜自分の昔の事を思い出すとこが多かった〜
10年の介護は凄すぎて彼女のなかの壁が目に現れていた。途中〜壁が少し剥がれそうになったがあるきっかけでコンクリートの壁に!そして・・・
直子役の西原亜希さんはとても素敵でした。あの目はとても魅力的素敵な女優さんです〜
物語りの最後、自分だったら両親の墓参りにいくかも〜とふと思った。
この寒い世界の片隅で
観る前に予習をほとんどしないせいか、この一週間というもの、若年アルツハイマー、パーキンソン病、がん、身売りパターンの3種盛り(3作すべて若尾文子さん主演です)というしんどい題材の映画を劇場で引き当て続きでやっぱりしんどかったんですけど、シメにこの映画を選びました。
朝のテレビで映画の内容を少し知ってしまってからのチョイスでしたが、にもかかわらず、まともに喰らいました。
みぞおちにも入ったような気がします。交通事故のような感覚もあります。
でも観てよかったです。後悔はいっさい湧いてきません。
先の6本を観ておいたことも、コンディショニング的な勝因かもしれません。
実話もそうなのかは分かりませんが、公務員の女性はあの公共施設まで訪問して心を打ち明けあったりして、ラストの歌の中にある「誰か」たり得ているところが実に爽快で、落ち込まないで帰宅できました。そこの引き継ぎみたいなのが、はなさんの役にもあるという期待が残って(私の)映画は終わりました。
まっすぐな映画
介護、困窮、そして生活保護、実際に起きた事件を元に作られた作品だそうですが、そこから映画としてメッセージを伝えるために、関わる人たちの心の内側を丁寧に掬い上げている作品。淡々と日々を過ごし、生活保護の申請もきちんとまとめ、周囲に気を遣いながら生きている主人公の、外からは窺い知ることのできない感情を観客は突きつけられます。上手にストーリーを運ぶとか、容易に共感できる感情で物語をドライブするとか、安易な道に逃げずにあえてまっすぐに突きつけるように、でも静かに寄り添うように映画は進んでいきます。逃げることも隠れることもできない現実の前に、私たちには何ができるのか、考えさせられる作品でした。制度の存在はありがたいことですが、その制度に頼らざるを得ない人たちが何をどう感じているのか。それを考えさせられるような作品でした。
生に繋ぎ止めるということ
2015年、実際にあった無理心中事件を題材とした作品。介護が必要な母、出戻りの父、その父の疾患による失職など、多くの事実をそのまま借用しているようだ。
生保申請と、その調査の受け止め方についても含めて。
上映後トークショー付きだったので監督の思考の一部はうかがった。
生活保護制度自体がスティグマとして捉えられる、というのは確かにそう。だが、この事件の核は引きこもりと8050の方なのではないか、という感がある。うまく他者と関われない娘が家・家族という守られた枠の中での生活に安住する。社会との有機的な繋がりのなさ、その蔓延というのは、日本のみならず先進国の抱える問題ではある。
また、心中するほど苦しいとき、それを選択するのは罪なのか?死ぬ権利を認めない社会は、死にたい人を包摂し得るのか?死にたいのに死ぬなというのは、勝者のエゴなのでは?
そんなことを考える。
答えはまだない。
父娘の闇
生活保護には認定基準が分かりにくかったり、地方の公的機関職員の胸先三寸に任せられてきたり、反社会的勢力の脅しに逆らえずに不正受給が繰り返されたり、といった、これまで積み重ねられてきたマイナスイメージがどうしても強い。申請·受給を恥と感じる人も多い。
上映館での「好評につき上映期間延長」がさらに延長されたので気になって鑑賞。
2015年に実際にあった申請後に受給がほぼ確定した直後に起きた親子三人の一家心中事件にインスパイアされて作られた映画とのこと。
主演の西原亜紀さんの佇まいとイトウハルヒさんの丁寧で真面目な職員役がとてもよかった。
認知症の進んだ母親の介護が生き甲斐になっていた主人公が生活保護受給と介護サポートを同時に受けることになって、生き甲斐を失い、絶望したからといって、一家心中をあの父親と阿吽の呼吸で決め、実行してしまう性急さに理解が追いつかなかった。
お年寄り夫婦が介護や支援を拒む気持ちやプライドから生活保護受給を拒む気持ちはよく分かるのだが。
映画の冒頭に父親が蒸発し、主人公が幼児の頃に女の子三姉妹の末っ子が養子にだされるシーンがある。残ったふたりの姉妹の妹が主人公で、嫁いで同居はしていないが交流のある姉もいる。都合よく20年ぶりに家に帰って来たが、「痛風」で働けなくなった父親の自殺幇助罪と母親の殺人罪で主人公は服役。
生活保護申請は父親の勤め先の新聞代理店の店長がきっかけ。
この親子の心中事件と生活保護受給との間に直接的な関連性があるのだろうか?と思ってしまった。
この父娘の関係にはそれよりもっと深い闇が横たわっていたに違いないと思ってしまうのだ。
ただのサイコパスな女性の話
認知症や生活保護など現代の問題を描いていると聞いて鑑賞したが結局は駄作。主人公の直子がサイコパスで自分勝手過ぎて全く感情移入出来ない。まずリアリティが主人公にない。女優だから最低限綺麗にって事なのか?月15万で化粧品買えるのか?母の介護ベットは何故買えたのか?社会保険入ってないんだろう。母の介護のために仕事してないって設定だが、これは演出が駄目だと思う。母親は奇声あげるぐらいで全く大変そうに見えない。介護経験のある人から見ればむしろ楽。食事シーンで少し見せるがただそれだけ。認知症の介護はそんなものではないし、10年やっていのであれば相当な進行状況度合いだろう。徘徊、昼夜逆転などあるから付きっきりでこれでは働きに出れる。直子はそこにかこつけて外に出なくていい理由にならないし、脚本もそうはなってない。
父親も生活保護せっかく通ったのに死のうとは話を進める為のご都合。それに乗っかる直子もまたサイコパス。死を考えるのであれば姉に相談すべきだし、どこかで見たような確執で親族を描くことは愚作だと思う。
生活保護が悪いとか良いとかは全く思わないし、権利だと思う。
こうゆう題材を扱うのであればちゃんと人間を描いてほしい。あまりに雰囲気映画でいい加減すぎる。
真面目な西原亜希さん
まるで生活保護、更生施設の教科書、それでも取りこぼす。
ちょっと生活保護に興味あって「スノー」と「爽子」を見た。こちらは京都で実際あった事件をベースにしてる。
なんだろうなぁ、良いケースワーカーに当たっても崩壊していく人間の脆さのコントラストが凄かった。前半だけでは主人公の気持ちが分かりづらいと思うところはあるものの、現実でもこうなんじゃなかろうかと思う。この崩壊の予兆を気付くのは難しいのだ、そこを描いてる点が本作の優れた所ではないかと思っている。
審査基準としての財産、資産、収入、病気、肉体的なハンデ、、数値化できるもの以外に心の中に積もるストレスと尊厳の崩壊。法整備や審査基準で解決出来るかは甚だ疑問である。
監督も大病をして生活保護を受けた事があるそうだが、きっと何かを掴んだんだろうなぁ。個人的には更生施設に関してはもっとさらっとで良かったかなぁと思う、それが教則ビデオぽく見えた原因じゃないかな。
しかしアフタートークで監督は再生の可能性も描きたかったと言ってたからしょうがないかな。
西原とイトウは凄く良かったし、撮影部の頑張りが作品の質を上げている。
よくぞこの気持ちを拾い上げてくださった❗
タイトルのように、俯いて咲く小さな花のような一人の女性の半生を丁寧に描いた物語です。
貧困、生活保護という再三取り上げられているテーマを、受給申請者の内面からの視点で描写しようとしていることに、物語の後半でようやく気付きました。
とうの昔に忘れていた、小さな記事の記憶と一緒に。
その瞬間、言語化せずに主人公の内面を描こうとしてきたこれ迄の試みが、それ故に緻密に張り巡らされた数々の伏線が、一気に観客の脳裏に蘇ります。
そして、更に終盤の長い対話シーンへと実に効果的につながってゆきます。
冒頭で挟まれた短いシーンは「あゝ、そいうことだったのか」と。
言葉を発することなく俯いた主人公の表情、無駄や乱雑さを排してどこまでも端正に整えられた画面、誰一人として悪意のある人が登場しないキャラクター設定。
全ては、この作品が描きたかった一見して分かりづらい、目立たたない感情が様々なノイズでかき消されることを避けるための計算しつくされた構成だったのだと感じられました。
最後まで観客を突き放さない、監督の優しい心遣いと共に。
この作品に出会えて良かったと思える一作です。
家族だからという一言
これから一緒にがんばっていきましょう
間違える人
介護が必要な認知症の母親と、痛風の悪化で働けなくなった父親を抱えて生活保護を受給する決断をするに至った家族の話。
次女が仕事から帰宅すると、既に家を出ている姉が自宅におり、姉妹が幼少期の頃にいなくなった父親が行き場所がないと20年ぶりに帰宅して、それを受け入れる母親と母親の選択を尊重するという次女から始まっていくストーリー。
そして10年後、いきなり介護が必要な状態になっている母親と、足を引きずる父親となるけれど、話し飛び過ぎじゃね?
そして暮らしの状況は生活保護申請をする中で語られるけれど、その年で何の備えも無し?そしてそして機微の描写も飛ばし過ぎ。
確かにキツイ展開だけれど、負の連鎖というより、選択肢をことごとく間違えまくっているだけに見えてしまったし、没入感もなくててあまり響かなかった。
気の弱い真面目な日本人…
盛り上がりに欠けるのは『生活保護』を題材にした為に意識したのかな?
商業的なこと考えたら生保支給される為の一悶着や家族で最後に軽自動車に乗り込む前のやり取りとか山場を幾つか作った方が見応えがあったのになぁって。
昨今の朝ドラ宜しくいきなり年月がジャンプアップするのもどうかと。
だったら冒頭の五分くらい全カットでも問題ないよねー
真面目で気が弱い事を印象付ける会社員シーンも生保申請時のやり取りでも十分表現できたのではと。
久しぶりに新宿出たけど外人の多さに辟易した。
でも生保申請の役場のシーンに外国人全く見なかったんだよね(見落とした?)
ただただ日本人の真面目さに切なくなった。
わざわざ新宿まで行く事は無かったと思います。
あくまでも個人的ですけど。
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