BAD GENIUS バッド・ジーニアスのレビュー・感想・評価
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ハラハラするスリルの中で
どのように表面化するのかはそれぞれ違うが、それぞれが己の利益の為に搾取し、搾取され、それを受け入れて生きていくことが、大人になるということなんだろうと思った。
この映画に出てくる大人達はまだ、本物の愛だとか正義だとか、才能に対する敬意だとか、そういうものを内面に保持した上で、人生というゲームを慎重に行っており、それが子ども達が強く正しく生きる為の糧となっているが、上辺のゲーム性だけが注視されるようになってきたこれからの社会で生きなければならない若者は大変だろう。
ラストはアメリカそのものか
カンニングの緊張感が伝わる
桁外れの金持ちが存在する国だからこそのストーリー
タイ映画がオリジナルだそうですが、きっとアメリカ製はアメリカオリジナルっぽくなるだろうと推察。国が変われば文化も社会も変わるし。
貧しいけどものすごい秀才には、大きな支援が与えられるアメリカのシステムは素晴らしい。ただ、シンプルに有名大学に進学するという目標だけではなく、楽な暮らし…親にも楽をさせたい…希望が膨らみ続ける…それは夢ではなく、欲。
桁外れの富裕層が沢山存在するアメリカならではの、まあ、あり得ないと思いたいようなお願いに、高価な謝礼目当てに明晰な頭脳を使う主人公。お金儲けのために魂を売ってはダメ、というギリギリの道徳観念、罪の意識に主人公が選択する手段は、ジタバタしても変えることは出来ない社会構造を逆手に取り、出来る限りの抵抗を示した結果、という感じ。個人的には絶対関わりたくない種類の人々ばかり出てきたストーリーだが、犯罪エンターテイメントとしては面白かった。
実際に可能なの?
ピカレスクと青春物語の狭間で……
オリジナル版は未見です。
金銭的に恵まれない才女リンが名門校で富裕層のカンニングを手伝う話、と書くと身も蓋もないですが事実で予告からもそれはわかります。
リンが親友から認められるために悪事に手を染め、その価値を知り、矛盾のある教育システムへの反抗として、大掛かりなカンニング作戦を企てる。この映画の弱いところは、その信念を貫徹する強さがやや希薄なこと。リンはもともと優秀で希望する進学先にも順調にアプローチしてるため、教育システムへの反抗という大義がなく、逆にいえば富裕層にうまく利用されてるだけ。
リンは才女とはいえ、まだ10代。間違ったこともするし、悩むこともあるでしょうが、悪いことをする、というモチベーションが金銭的なものや「友情」を維持するためだけであるので、その帰結があまり気持ちのいいものになっていません。
似たような境遇であくまで生真面目なバンクの存在で、さらにリンの優柔不断さが目立ちます。
逆の視点でいえば、劇中のセリフにもあるように「いつも辛い思いをするのは貧困層」である現状を描くには、リンはノリノリで悪事に手を染めすぎなのです。
終盤その構図に気づき、ラストも万事うまく解決し、リンは悪事の精算をしているように見えますが、贖罪までしてるようには見えず、稼いだお金がどうなったのか不明なため、ちゃっかりおいしいところを持っていったようにも見えるのです。
解釈の余地が広い、とか、社会の複雑さをしっかり描いている、といえばプラスの評価もすることは可能です。とはいえ、リンというキャラクターがどっちつかずになっていたのは事実で、心に引っかかるところも多い作品でした。
改悪リメイク
ハリウッドリメイクってことで、当然ながら面白いだろうと期待していたら、まさかの悪くなってる…
アメリカを舞台にアメリカ人でリメイクすると、なんか当たり前な感じになっちゃう。
あと、はしょりすぎ(笑)
130分だった尺が97分になり、カンニングのトリックが分かりずらくなってるし、話のスケールも小さくなって、かなりショボくなってる(笑)
ダメだ、こりゃ(笑)
キャスティングも脚本も演出も音楽も、オリジナルのタイ版の方が絶対いい。
このリメイクを観た方でオリジナルを観てない方は、ぜひオリジナルのタイ版も観て下さい。
オリジナルの良さ、リメイクの改悪さ、が分かります。
大したことない作品に成り下がった改悪リメイク、ガッカリした…(笑)
まさにミッションインポッシブル!
脚本と演出、撮影も秀逸
テンポが良いしわかりやすいし、分断が悪化するアメリカ社会をしっかりと描いている。
あっという間の2時間、最後はしっかり勧善懲悪で納得の結末。
CGや長期間海外ロケ、スタントなしで飛行機にぶら下がるアクションがなくてもこんなにスリリングな時間が過ごせたのはまさに映画の力、監督の力
おすすめです!
とびきりキュートな悪党娘にハートを射抜かれました。
面白かったぁ!
おバカボンボンもピアノは弾けるのねぇー天才ダークヒロイン!
カンニングするために、ピアノコードでa.b.c.dのマークシート解答を知らせるくだりで、おバカボンボンでもピアノコードは分かるのねえーってモヤモヤした🤣ラストの落ちも決して罰せられる事もなく、ボンボンの弁護士に仲間の黒人が助かるように依頼して終わり!っていうダークヒロインっぷりがイマイチだったなあ。パパも正義感強いのかと思えば違うし、舞台がアメリカだと、そこまで出来ないだろうと冷静に見てしまう自分がいて没入できなかった。オリジナルのタイならば、カンニングもありそうだから面白いのかなあ。これはネトフリで十分でわざわざ映画館行かなくても良かったかもー作品でした。とんでもおバカでもピアノは皆弾ける設定なのねー🤣ドクターストレンジのウォンさんがいい感じだったー
カンニング、ダメ絶対!
■作品情報
2017年のタイ映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』をハリウッドでリメイクした作品。原題も『Bad Genius』。監督はJ・C・リーが務め、脚本はリー自身とジュリアス・オナーが担当。主要キャストには、主人公リンをカリーナ・リャン、バンクをジャバリ・バンクス、グレースをテイラー・ヒックソンが演じている。貧困を背景に、天才的な頭脳を持つ学生が大規模なカンニング計画に手を染めていくクライムスリラー。
■あらすじ
貧しい家庭に育ちながらもずば抜けた学業成績を誇る天才少女リンは、奨学金を得て名門高校に特待生として入学する。ある日、落第寸前の親友グレースを助けるため、リンは試験中に巧妙な方法で解答を教え、グレースを救う。この一件をきっかけに、グレースの恋人で富豪の息子であるパットは、リンの才能に目をつけ、高額な報酬と引き換えに劣等生たちのためのカンニングビジネスを持ちかける。リンの関与はしだいにエスカレートし、やがて彼女の計画は、世界規模の統一試験を舞台にした前代未聞のカンニング作戦へと発展していく。
■感想
公開4日目の平日の夜ということもあり、劇場でたった一人で鑑賞するという贅沢な時間を過ごさせてもらいました。客入りは芳しくないようですが、作品はなかなかおもしろかったです。
カンニングという行為は、学生であれば誰もが一度は「もしも見つからなければ…」と心を揺さぶられる悪魔の誘惑ではないでしょうか。私自身も恥ずかしながら思い当たることがあり、天才リンの仕掛ける巧妙かつ大胆な作戦が、しだいにエスカレートしていく様に、感心してしまいます。と同時に終始ドキドキが止まらず、いつ発覚するのかと、ハラハラしながら見守る感覚は、まさにスリリングです。
そんなカンニングのスリルだけでなく、リンと父親との関係、友人たちとの絆、良心の呵責、そして社会的な格差や移民問題といった重層的なテーマがテンポよく描かれており、物語に最後まで引き込まれます。単なる犯罪スリラーに終わらず、登場人物たちの内面的な葛藤や背景が描かれている点も本作の魅力となっています。
しかしながら、最初は純粋に友人を助けたいという気持ちから始まったリンが、あれよあれよという間に「闇落ち」していく過程には、なかなか共感しにくい部分があります。経済的に困窮しているという理由があるとはいえ、特待生として授業料を免除されている彼女が、そこまで悪事に手を染めるほど追い詰められているようには見えません。また、優しい父親に愛情深く育てられ、父親のために公立高校への進学を申し出るような一面もあったのに、母親との美しい思い出につながる大切なピアノをカンニングの手段として利用したことも、理解に苦しみます。それだけに、リンの行動原理に納得がいかないモヤモヤが残ります。
それでも、最終盤で彼女が漏らした「思いついてしまった方法を試してみたかった」という心情には、ストンと腑に落ちるものがあります。やはり彼女は、常識や倫理を超越した「天才」なのだと強く感じさせられます。ラストシーンは、一応の決着を見た形にはなっていますが、観客としてスッキリ爽快な気分になれるかというと、そこまでではない点が少し残念です。しかし、それがまた、この物語のリアリティや深みにも繋がっているのかもしれません。
ピアノの旋律
キンタローにしか見えなかった。
中華系の移民として貧しい家庭で育った天才少女リンは、名門高校に授業料免除の特待生として入学した。ある日、リンは落第の危機だった級友のグレースを助けるため、試験中に消しゴムを使い解答を教えた。グレースの恋人で弁護士の息子・パットは、そんなリンの才能に目をつけ、学校の劣等生たちを救うビジネスを持ちかけた。やがてその計画は、大学入学のための全国共通テストSATでのカンニング作戦へと発展していき・・・さてどうなる、という話。
2017年のタイ映画、バッド・ジーニアス 危険な天才たち、のリメイクらしいが、観てないので比較は出来ないが、イマイチだった。
まず、あれが天才?て感じ。暗算が得意な子、くらいにしか見えなかったし、ピアノも・・・。そして何よりリンに魅力を感じなかった。
天才なら悩んだり泣いたり逃げたりしたんじゃ面白くない。
リン役のカリーナ・リャンがイマイチだったからかも。
芸人のキンタローにしか見えなかった。
Scholastic Asshole Test
ほぼずっとカンニングしてました。笑
冒頭からサクサク進む中で、時折差し込まれる“尋問”シーンが序盤を牽引する。
真相自体はハズしの部類ではあったが、あの場面がいつくるのか、というのが上手く緊張感を生んでいた。
しかし最初のグレースへの“パス”は靴使う必要あった?
消しゴムだけ投げればいいし、互いに落としたフリしてわざと取り違えるとかの方がスマートでは。
続く“ピアノ教室”の発想は面白く、BGMとのアンサンブルも相俟って一番よかったシーンかも。
教師側もただの阿呆にはせず、テストを2種類用意したり、リンが両方の計算をしてることにも気付いたり。
それ以前に試験中の監視をちゃんとすべきなんだけどさ。笑
クライマックスのSATに関しては、リンとバンクのリスクが高い割に色々ガバガバ。
特にトイレのタンクを利用するのは危う過ぎる。
答え丸暗記も瞬間記憶能力でもあるなら別だけど…
そして、あのタイミングで気付かれて逃げ切るのはサスガに無理だろ。
それなりにハラハラ出来たが、逆に言うと毎回ピンチに陥るためメリハリには欠けた印象。
駆け足進行がそれを助長し、キャラの背景の薄さも手伝って「面白かった!」とまでならないのが残念。
母親の描写も多い割にあまり活きてないし。
中盤からグレースやパットが名有りのモブくらいになってしまうのは、尺的には仕方ないか。
というかアイツら結局その場しのぎでしかないし、そのうちボロ出して終わりでしょ。
バンクは散々殴られた上にデカい失敗を抱えただけ。
父親に言われた後にも返金した描写はないし、最後の補填もパットの親にやらせて、リンだけ得してない?
利用されてたオチより利用してたオチの方がよかった。
こうして成り上がる
2017年のタイ映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」のハリウッドリメイク。
基本登場人物の名前はタイ版と一緒。
舞台はタイからアメリカの話に変わり、主人公は中華系。
ライバル的な男子は、アフリカ系。
(どちらもタイ版の方がキャラクターが素敵だったような…)
ストーリーの大筋は変わらないながらも、大幅にテンポアップ 。
その分、緊張感は薄くなっているものの、ハラハラドキドキは健在です。
そして…
金持ちバカ娘&バカ息子は、本作の方がゲスクズ感が増していて、それがラストの展開への違いに生きていて。
ハリウッド版の方が後味スッキリさせてくれました。
カッコイイ!カンニングシーン
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