劇場公開日 2025年10月24日

「富士山とコーヒーとしあわせの数式 感想」富士山と、コーヒーと、しあわせの数式 ちゃいさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 富士山とコーヒーとしあわせの数式 感想

2025年10月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

癒される

プレミアム舞台挨拶付き試写会を含めて三度目の鑑賞。印象に残ったシーンや私の大好きなシーンを中心に、思いつくままに感想を。

大切な家族や友達と観たい映画です。
そして、観終わったあとはコーヒーが飲みたくなります。

▶紗季とのデート
久しぶりのカフェデート。インターンが決まったことを話す紗季が「でも、バイトを辞めるのは寂しいなぁー」と言いながら拓磨を見るのに、「でも、バイトよりインターンの方が大事だから」と正論で返す拓磨。
違うよ、紗季ちゃんは「バイトを辞める(=拓磨に会うチャンスが減っちゃう)のは寂しいなぁー」って言ってるんだよーー!!ここ、もどかしくて可愛いカップル過ぎた。

▶絵手紙に鼓舞される拓磨と、清野さんとの対話
コーヒーが好きだが仕事にするにはまだ迷いがある拓磨が、偉志の絵手紙の「真の旅はひとり」という言葉を見て、インターンで忙しい紗季には声をかけずに一人で清野さんのカフェに行く。
そこで、清野さんに「自分もコーヒーが好きでコーヒーに携わる仕事に興味があるが、『好き』という気持ちがどれくらいあれば仕事にしても良いのか」と尋ねる。清野さんの答えは「人生において『好き』と思えるものに出会える確率はそんなに多くない。それに出会えただけで半分成功しているようなもの。僕はその『好き』にしがみついただけ」と言うもので、それを聞いた拓磨は明るい表情でコーヒーを飲む(わたしの大好きなシーンです!!)

▶拓磨、文子の友達にコーヒーを振る舞う
ひょんなことから文子の家に生涯カレッジの仲間たちが訪れて、拓磨がコーヒーを振る舞うことに。時間はかかるが1杯1杯丁寧にいれたコーヒーを美味しそうに飲む学友たちと、それを嬉しそうに眺める拓磨、そんな拓磨を見てニッコリと微笑む紗季。好きな人が満足している姿を間近で見ると自分も幸せになるよね、わかる!

▶「学び」の重要性
投資詐欺に巻き込まれたことを打ち明けた時に、投資詐欺に関する知識を文子がすでに授業で学んでいたことを知り「授業で……」とつぶやく拓磨。詐欺のターゲットになりそうな老人世代ではなく、若い自分が投資詐欺に引っかかったこと、文子がすでにそのことを知っていたことに、「学び」の重要性を拓磨が実感しているように見えた、良きシーン。

▶投資詐欺
投資会社を紹介してくれた森田先輩の事務所に、文子とともに乗り込む拓磨。自分は投資会社を紹介しただけで何も分からない、会社の評判を落とされて自分も迷惑をしてるんだと話すという森田に、おそらく紹介者がお金を振り込むたびにキックバックを受け取っていただろうに無責任なその態度に、「警察に行きます!!」と怒り心頭の文子。その2人に何か言い返すこともせず、ポケットからスマホを出して操作する森田、、さりげない動作だが、まるで他人事と思っている無責任な態度に観客の怒りも2035倍に膨れ上がる迷シーン。

▶ずっと褒めてもらいたかった綾
拓磨の画策で(もしかしたら紗季も一緒に計画したかな、)、文子と一緒に富士山に登ることになった綾。数日前に文子とケンカしたので少し気まずい空気の中、文子がかけた「拓磨はほんとうに良い子に育ってるわね。貴方は、よくやってる」という言葉で、綾の心にずっとあったわだかまりが溶けていくシーン。文子自身もまた、共通の話題があって楽しそうな父娘に対して寂しさを抱えていた。思わず涙ぐむ綾。このシーンで私の涙腺が必ず決壊します。ほんとうに大好きな言葉。私も、誰かに褒めてもらいたい一人だったから。

▶感動のラスト、絵手紙コンクールにて
富士山五合目のレストハウスで開催されている絵手紙コンクールの作品を何気なく見ていた文子が、偉志の作品が出品されていることに気づく。それは、「私の富士山」というタイトルで、富士山のイラストの他、文子の日常を描いた作品が4枚。「日本一のお味噌汁」「いつもありがとう」「うつくしい、ひと」「いち枚、いち枚、丁寧に」、、それらの日々を回想するとともに泣き崩れてしまう文子。文子の肩を抱く綾。思わずもらい泣きをする拓磨、それに気づいて肩をトンとぶつける紗季。。じいちゃんの残した数式と絵手紙のプレゼントに、4人の心が1つになった瞬間だと思う。

ずっと富士山だけを描いてきた偉志に、「たまには他のものも描いたら?」と言った文子の言葉を覚えていて、、初めて描いた富士山以外の「好きなもの」は生活の中にいつも居てくれる文子さんだったのでした。舞台挨拶で、文子を演じた市毛良枝さんが「こんなにおじいちゃんに愛されていた文子さんが羨ましくなります」と仰っていたけれど、映画を見た今、その言葉がとてもわかります!

ちゃい
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