「老若男女に響く温かいホームドラマ」富士山と、コーヒーと、しあわせの数式 しお555さんの映画レビュー(感想・評価)
老若男女に響く温かいホームドラマ
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優しい眼差しが描かれたハートウォーミングな作品。
何気ない日常のなかに祖母、孫、母、祖父の想いのすれ違いや葛藤、後悔があり、その成長が描かれる。
市毛良枝さん演じる祖母・文子が、慎ましやかな昭和の専業主婦なのかと思いきや、意外にアクティブで正義感に溢れ、気が強い部分があって魅力的。
急逝した祖父(長塚京三さん)の、妻・文子に向けた深い愛情により、文子が大学に通って世界を広げるだけでなく、拗れてしまっていた文子と実の娘・綾との関係性にも変化がもたらされるところがいい。
何歳になっても学べるのと同じように、何歳になっても素直になれば人間関係の修復ができると思わせてくれる。
豆原一成さんが演じる孫の拓磨は優しいけれど自信がない就活中の大学生。就活は否応なく自分を見つめ直し、他者と自分を比較してしまうものだけれど、拓磨はイキイキとしていく祖母に影響を受け、励まされて自分の道を見つけていくのもいい。
派手な出来事はないけれど、全体的にまっすぐな愛情と不器用な愛情に包まれていて、そのどちらも尊くて愛おしいと思えて、とても後味のいい作品でした。
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