劇場公開日 2025年10月25日

「怒りではなく、前進したい気持ちと希望が実現させた50年前の奇跡を描く。文句無しの星5つ。」女性の休日 あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 怒りではなく、前進したい気持ちと希望が実現させた50年前の奇跡を描く。文句無しの星5つ。

2025年11月20日
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鑑賞方法:映画館

出てくる女性の名前にみんな「ドッティル」が付いてくる。これはアイスランドの名前の一般的風習で、苗字というものがなく、セカンドネームは、父のファーストネームに女の子ならドッティル(dòttil)、男の子にはソン(son)を足して表すから。例えば大統領だったヴィクディス・フィンボガドッティルさんはお父さんのファーストネームがフィンボガさんだったということ。
このこと一つとっても、「家族」といった受け皿があるわけではなく、個人から個人に文化が継承されていく社会といった印象がある。家族といっても、そもそもは夫婦関係と親子関係に分解できるわけで、個々の事情を考慮せず、一般的に「家族」という単位で括って家族の絆が一番大事ですって言ってもね。まあ余談だけど、夫婦別姓問題で家族を論点に持ち出す人は、基本的には「家族」に昔からの「イエ」のマボロシをみてるんじゃないかと思うんだけどね。つまり家父長的権威をもとめているということになる。
話がズレたけれども、やはりアイスランドの社会はもともと個人中心主義的伝統があって、それが強い人権意識につながっていること。そしてそれもあって労働組合の組織力が強かったことが「女性の休日」が成功した原因だと思うのです。
それにしても不公平に対して異議申し立てをする女性たちの迫力と明るさに圧倒される。
日本では、もはや、ストライキどころかデモに参加するだけでサヨクの烙印を押され村八分される雰囲気がある。ひょっとしたら、もうしばらくすれば選挙に行くことですら異常な行動とみなされるかもしれない。権威主義なんですね。我々を押しつぶそうとしているものは。

あんちゃん