「スプリングスティーンの音楽人生の転換点となるアルバム「ネブラスカ」誕生秘話」スプリングスティーン 孤独のハイウェイ ぴのこねこさんの映画レビュー(感想・評価)
スプリングスティーンの音楽人生の転換点となるアルバム「ネブラスカ」誕生秘話
ブルースのコンサートは大成功。勢いに乗って次のアルバム作成を、と、レコード会社からプレッシャーがかかります。
ブルースが提案したのは、自宅での録音。アコースティックギターとハーモニカだけで、カセットテープに音を入れていきます。
やがて出来上がったアルバム「ネブラスカ」のデモテープ。ブルースは、スタジオで録音し直した厚みのある音ではなく、デモテープそのままの音でカッティングするよう要請します。このこだわりはどこから来るのか?
彼は、コンサート成功後も、故郷の地に住み続け、時には実家まで行き、外から眺めるだけで帰ってきます。
「強くなれ」と、虐待レベルの鍛練を自分に強いた父。
映画に連れていってくれた父。
愛憎相反する複雑な気持ちを抱いていて、ブルースは心の整理がつかないようです。
そうした中で生み出されたアルバム「ネブラスカ」は、人々の孤独、貧困、絶望感を歌っています。過去に囚われていた自分を、こうした形で解放しようとしたのかもしれません。
荒削りな音へのこだわりは、「これは個人的な思いを込めた作品だ」というメッセージなのかもしれません。
歌詞の主語をHeからIに書き換えるシーンが印象的です。
音へのこだわりや、プロモーション活動の拒否など、自己流を貫くブルース。
それを受け止めるマネージャーや録音技師たちのサポートに、胸が熱くなります。
名前は知っていたけれど曲に関する知識はほぼゼロだった、ブルース・スプリングスティーン。
これから、いろいろと聴いてみたくなりました、
蛇足:録音に使ったカセットデッキは、TEAC、カセットテープはMaxell、アンプはPioneerでした。
当時は日本製品頑張ってたなぁ。
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