ローズ家 崖っぷちの夫婦のレビュー・感想・評価
全68件中、1~20件目を表示
長く一緒にいるほど難しい? 片目をつぶることと思いやり
サーチライトピクチャーズ、カンバーバッチ&コールマンという組み合わせに惹かれて鑑賞。リメイク元の「ローズ家の戦争」(未鑑賞)がレビューサイトで星少なめ評価なのが若干気になったが、なかなか面白かった。
主演2人は私の中ではシリアスな作品や難しい役柄での印象が強いのだが、経歴を見ればコメディの経験も豊富であり、気持ちのすれ違いから対立に発展する夫婦のやり取りを軽妙に演じている。それだけでなく、本格的なバトルに至るまでの2人の心の揺れもリアルに表現していて、夫婦のあり方について考えさせられた。
妻のアイビーの作る美味しそうな料理の数々、夫のテオが設計した海辺の邸宅が見事で、目でも楽しめる。
正直、殺伐としたバトルがメインの話だろうと漠然と予想していて、むしろそれを期待していたのだが、中盤を過ぎるまではなんだかんだ言いつつも互いにギリギリで踏ん張って冷静な態度を見せたりして、小康状態が続いたのは意外だった。
友人のアメリカ人夫婦から銃をもらったり、新居にナイフの埋め込まれたテーブルを置いたりといったエピソードはフラグでしかなかったが、中盤まではテオとアイビーの夫婦にも一応大人の分別があり、不満の炎が燃え上がることはかろうじて回避してゆく。
ところが、テオが設計した海洋博物館が嵐に吹き飛ばされてから芽生えた夫婦のパワーバランスの変化が、次第に効いてくる。博物館がド派手に崩壊する様子がMADムービーで拡散され、仕事が全く来なくなったテオのプライドはズタズタだ。一方、同じ嵐がきっかけで経営するレストランが評判になったアイビーは仕事にのめり込むようになる。
育児に専念したテオに、あっという間に調教された娘と息子(アイビーが夜中にお菓子を食べさせようとしてたのは確かによくない)。
契約がどうとか言い出して、後で父の洗脳の反動が来るかと思いきや、体操の専門学校(?)に進学までしてしまう。それでいて、両親の不仲も最初から見抜いていて離婚話にも動じないという謎に鋼メンタルの子供たち。
クジラ救助でのスピリチュアル体験から離婚を思いつくテオだが、離婚協議の入り口でつまずいてしまう。協議の場に犬を持ち込む弁護士と、テオ側の弁護士にビシッと言われるとスンッとなる犬に笑った。まあ、自分でデザインしたとはいえアイビーの収入で建てた家をもらおうとするテオもどうかと思う。
家を自分に譲るという契約書にサインをさせようと手段を選ばないテオ。騒音の嫌がらせ、希少本を燃やす、果てはアイビーにアレルゲンの食品を食べさせる。嘘のサイン(何故かゼンデイヤ笑)をして危機を回避するアイビー、賢い。命に関わる脅しをされたんだから、そりゃ銃で反撃するしかないよね(ないのか?)。
最後は急転直下で愛情が復活するものの、バトル中にテオが破壊したジュリア・チャイルドのコンロから漏れたガスが滞留する中、テオがハルに暖炉点火を指示。間違いなく爆死というびっくりエンディング。
でもまあ、あそこまでこじれて命のやり取りにまで足を突っ込んだ夫婦は、一瞬仲直りしたところでまたもめるだろう。愛情を再確認したタイミングで死ねるならある意味ハッピーエンドでは?
イギリスの聖職者トーマス・フラーは言った。「結婚前には両目を大きく開いて見よ。結婚してからは片目を閉じよ」
作中、テオの友人の弁護士バリーも「よいところだけを思い出せ」とか何とか言っていた。テオたちも途中までそれなりに頑張っていた気はする。だが、片方が幸運を手に入れ、もう片方が不幸に見舞われる中で、どこまで相手を思いやれるか。考えてみればなかなかの試練だ。
テオたちのギスギスした関係を笑いながら、自分には彼らの愚かさを他人事のように笑う資格があるのだろうかと、心の片隅で自問する。銃やナイフまで行かなくても、夫婦関係がこじれる時に誰もが陥りやすい典型的なパターンが、ローズ家の物語のそこかしこに埋め込まれているのではないだろうか。
製作総指揮兼任の主役二人が嬉々として演じている快作
夫婦って大変そうって思った
・軸は夫婦の話だった。独身なので正直、共感できるところがあんまりなかったけど、諸所で面白いと思ったところもあった。
・超大型の台風?が来て敏腕建築家だった?夫の博物館が崩壊した日に元調理人で専業主婦だった妻がこじんまりと営業しているレストランに避難するように人が流れてきて食通の評価を得て大繁盛と、わかりやすい対比で夫婦の立場が逆転。奥さんが仕事で活き活きとしていくのを見ていて不愉快になっていく夫というのは何回か観てきたけど、正直、想像でしかわからないので、ああいうもんなんだろうなぁっていつも思っていて今回も思った。夫婦は特殊な関係なんだろうなぁ、と。
・家事をすることになった夫が畳んだ衣類を仕事から帰ってきた妻が床にぽんって置いて腹が立ったシーンがあった。仕事している方がヒエラルキー的に上っていうのがあるからああいう時むかっとするけど、なんか言えないってあるよなぁって思った。
・夫が子供の世話をすることになって、食事制限、トレーニングを課していた。嫌がってぐれるかと思ったら素直に継続していて、スポーツの大学?にも進学していたのが面白かった。
・新しく家を建てて夫婦関係が限界に近づいていた朝にジョギング中、クジラを見つけたシーンが面白かった。それを助けた時に、幸せを感じて離婚を決意するっていうのが面白かった。
・新しい家に友達を招待した後に妻がケーキを投げつけててんやわんやした後、夫がなぜ謝罪しないのかと妻を問い詰めた際に、確か何でも要求してきてばかりで謝罪なんてできない的な感じだったと思うのだけど、もっと寄り添えない物かと思えてくる。まぁ当事者だったら無理なんだろうけど。
・夫が再起をかけた、再起のきっかけになった自宅を夫婦で取り合う形になった。今思うと夫はわかるけど、妻はどうしてあそこまで執着したんだろう。女性なら何かわかるって感じなんだろうか。夫に嫌がらせしたかったという感じでもない気がするし、そう思いたい。10万ドル貰ってさっさと別のとこにとも思ったけど、夫にとっては再スタートの場所だから拠り所のようなところになっていたんだろうけど、あれだけ同じ建物の中でもめてたら自分だったら面倒くさくて手を引きそう。
・ラスト、AI完備の家を利用して妻を閉じ込めたり、風呂に入ってる夫の風呂にカニを入れたり、貴重なコンロを叩き割ったり、ベリー系のアレルギー?なのを利用して家の譲渡書類?にサインさせたり、高い苔を燃やしたり、拳銃を持ってきたりと今まで準備してた要素がすべて出てきての夫婦喧嘩が凄かった。最後の最後、ガス漏れからの爆破?まで一気にいって、色々あったのに、そこの印象を強く残して終わって清々しい。
頭を抱えてしまった
オリビアさんが
あの会話で笑える友人たちのメンタルも怖い
オリビア・コールマンとベネディクト・カンバーバッチ、二人の演技が物語の大半を占めます。表情豊かでスクリーンに引き込まれそうでした(終盤までは)。
性差により脳の構造が異なるようで、それ故に思考も当然異なるのだと、どこかで脳科学者のどなたかが言っていたようなことを観ている最中に思い出しました。
極めて理論的に説明している(つもり)の夫、しかしその論理には「そもそも」の大切な部分が欠落しているから、ややもすれば妻が発するワードのあげあし取りになりかねません、観ているワタシの口からは「あ~あ、だめだこりゃ」と自らを俯瞰し、世を儚むような溜息すら漏れてしまいます。
物事を解決するためのタイミングはそこかしこにあったのだろうと思います。
友人の弁護士が発した「悪いことばかりじゃなかっただろう?良い時のことだけを覚えていて暮らすのさ」そんな内容の言葉が的を射ていたのではないでしょうか。
しかし、ラストに向けての夫婦でのバトルもそうですが、新居完成時に友人たちを招いての食事におけるみんなの会話がエキセントリック過ぎて、そこからのワチャワチャ感には離脱寸前の気持ちになってしまいました。
それでも、ラストシーンはワタシ好みで、何とか持ちこたえて微笑みながらスクリーンを後にすることができました。
クジラを海に帰そう
なるほど、オースティン・パワーズですね
鑑賞して、見事な俳優らの台詞回しと間合いに圧倒されニタニタしながら劇場を出たのですが、帰宅して膝を打ちました。なるほど、このスピード感やお下品さはオースティン・パワーズのそれでしたね。 単純で簡単なことを大袈裟に脚色して皮肉も交えて演出するユーモアはほんと、英国人のそれでしたね。 いろんな事情で個人的には英国人は好みませんが、このエリート層の演出する笑いは他国では味わえない独自性があって楽しませてもらえます。題材は夫婦喧嘩で、終わりは少し捻ってみた感じになってますが、行き着くところまで行ってしまったあとで簡単に仲直りで はい、おしまい とも描けなかったでしょうからあんな感じで結ぶより無かったでしょうね。
面白かったですよ、とっても。 英語で聞き取れると面白さはマシマシです。 翻訳の方は苦労されただろうなぁと思いました。
愛という業火と、理性の崩壊について
「夫婦関係とは、いかにして崩壊するのか」。本作は、その問いに対して、実に英国的で冷笑的な答えを提示してみせた。監督ジェイ・ローチ、脚本トニー・マクナマラ、主演はベネディクト・カンバーバッチとオリヴィア・コールマン。この顔ぶれだけで、観客はある程度の知的な痛みを覚悟すべきだろう。
物語の骨格はシンプル。成功した建築家テオと料理研究家アイヴィ。裕福で、魅力的で、家庭も社会的地位も手に入れた完璧な夫婦が、夫であるテオの失敗をきっかけに互いを蝕み、最終的に破滅する。いわば“現代版ローズ家の戦争”。しかし1989年の原作映画が露骨な戦闘劇としての「破滅の喜劇」だったのに対し、2025年版はもっと内側から崩れていく。冷え切った関係ではない。むしろ、まだ愛があり、会話があり、夜の営みすらある状態から崩れる。この点に、本作の恐ろしいまでの現実味がある。
つまり、夫婦の間に「終わりの兆候」が見えても、当人たちはまだ理性と体裁で取り繕える。共働きの時代、互いに自立していて対等。だからこそ「関係を維持できている」という錯覚が生まれる。実際には、積み重なった小さな不満や比較意識が、心理的なガスのように部屋の隅々に充満していく。そして最後、ふとしたきっかけで火がつく。それがこの作品における“爆発”の本質である。
終盤、二人が常軌を逸した嫌がらせを繰り返す展開は、一見コメディのようでいて、実は夫婦心理の臨界点を象徴する。相手を壊そうとする行為は、完全な憎悪ではなく、「まだ相手の存在を必要としている」証でもある。無関心ならば嫌がらせすらしない。つまり、愛情が残っているからこそ、互いを破壊せずにいられない。“嫌悪の中に未練がある”という人間の複雑さを、見事に描いている。
そして本当に爆発するラスト。あの白い閃光は、ただの悲劇的演出ではない。燃え上がる家は、彼らの関係そのもののメタファーだ。愛と執着、理性と感情、家と心──そのすべてが一度に崩れ去る瞬間。観客は静寂の中で、自らの関係性を見つめ返すほかない。愛は、理性という薄皮を一枚剥がせば、すぐに暴力と隣り合わせにある。 現代人の「理性への過信」こそ、この映画が突きつける最大の皮肉だろう。
本作は、ブラックコメディの装いを借りた心理ホラーである。恐ろしいのは、テオとアイヴィが特別な異常者ではないという点だ。誰もがこの二人になり得る。キャリアも家も子どもも整った完璧な家庭が、一夜にして崩れる。しかも、互いに愛しているがゆえに。そこにこそ、現代の“幸福”が抱えるリスクがある。
笑いながら背筋が寒くなる。ローズ家の崖っぷちは、他人事ではない。理性と愛の間に積もったガスは、私たちのどの家庭にも、静かに満ちている。
オリヴィア・コールマン、ベネディクト・カンパーバッチの演技が圧巻❗️
ローズ家崖っぷちの夫婦を観たが、予定調和的な内容だったが面白かった。オリヴィア・コールマン、ベネディクト・カンパーパッチの演技が素晴らしかった。さすがハリウッド、イギリスのトップスターである。くれぐれも夫婦で観ない方がいい作品です。ぜひ、お一人で。オリヴィア・コールマンのヒール以外の演技は久々だがやっぱり上手い。
配偶者の不満を理解する勉強になるかも
宣伝も上映館数も地味な作品。他にやっぱり地味な邦画の観賞候補が有って選択に迷ったが、ハリウッド映画欠乏気味の状況が続く中カンバーバッチの名前を見て、彼もしばらく見ていなかったので彼を観たくて選択。
【物語
イギリスで出会ったテオ・ローズ(ベネディクト・カンバーバッチ)とアイヴィ(オリヴィア・コールマン)はアメリカに渡り、カリフォルニアで幸せな結婚生活を送っていた。 テオは建築家として順調なキャリアを積み、アイヴィは夢だった料理店を地元で開き軌道に乗りつつあった。二人の子供にも恵まれ、順風満帆な家庭生活に見えた。
ところがテオが設計し、地元の名所になるはずだった自信の建築物がお披露目当日に大嵐に襲われ、大勢の招待客の目の前で倒壊。 倒壊の原因は設計ミスとされて職を失い、テオの人生は突如として暗転する。 当面アイヴィの料理店経営で生計を支え、テオは専業主夫となって育児、家事を担当することにする。
アイヴィの料理店はマスコミに取り上げられたことで爆発的に客が増え、各地に店舗を増やして行く。 一時的のはずだった夫婦の立ち位置は変わらぬまま10年ほどの月日が流れる。経済的には何ら問題は無かったが、二人の精神的バランスは徐々に崩れて行く。
【感想】
期待通りのカンバーバッチと妻役オリヴィア・コールマンの掛け合いが素晴らしく、それが全てとも言える。大いに笑えて、大いに楽しませてくれた。
コメディー作品として楽しめる一方、男社会から男女同権社会へ移行中の社会の中で、とある家族を描いた社会派作品とも言える。現代の日本ではタイムリーなテーマだと思うが、女性の社会進出で日本の先を行くアメリカでも、こういう作品が作られるということは、アメリカもまだまだ移行途上ということなのだろう。それだけ社会通念の変化には時間が掛かるということらしい。
日本でも現在の若い夫婦では、専業主婦が絶滅危惧種になりつつあるが、我が妻はギリギリ「普通に専業主婦」。「普通」の意味は俺も妻に働いて欲しいとも思わなかったし、妻も働きたかったわけではなく、結婚による転居・退職が発生したため自然と専業主婦に、つまりお互い我慢してそうしたわけではないという意。
しかし、それでも作品終盤でテオがアイヴィにぶちまけたような不満を時々漏らす。簡単に言えば「育児・家事がどれだけ大変か分かっているの?」「外で働く方がよっぽど楽よ」的なこと。こちらからすれば「俺がどれだけ会社で嫌なこと、つらいことを我慢しているか知らないだろう?」と思うわけだ。 こんな思いは我々世代以上の専業主婦家族には「あるある」だと思うし、妻の気持ちも想像出来ているつもりだったが、本作で専業主夫をしている男のテオの口から聞くと、より腑に落ちた。「うちのカミさんの気持ちもこれだな」と。 本作では成功している妻への、テオの妬みも加わっているのだが。
共働きの夫婦であれば、外で働く苦労は共有されているのだと思うが、これからの社会では妻の方が出世して収入にも格差がつくということは普通に起こるだろうし、結果として最初は「半々の約束」だった家事・育児割合が夫の方が高くせざるを得ないという家庭も珍しくなくなるだろう。そういう状況ではテオに近い気持ちになる男達は増えるのではないだろうか?
そういう意味では若い世代も予習を含めて、観ておいて損は無いかも。
コメディながら愛情のすれ違いをリアルに繊細に描く。イギリス人俳優たちの演技合戦を堪能できます。
♬あんなにぃ〜♪いぃいっしょ♪だぁったのにぃ〜♬
フランスの劇作家:アルマン・サラクルーは、この様な言葉を遺しています、
「人は、判断力の欠如で結婚し、忍耐力の欠如で離婚し、記憶力の欠如で再婚する」と。
また、哲学者ニーチェは「結婚とは長い会話である」と。
時折…人生の墓場とも揶揄される【結婚】
結婚なぞしなくても、寧ろ…しない方が、面白おかしく生きられる昨今…それでもヒトは、無形で不確かな«愛»なるモノを拠り所に、人生の伴侶と決めた人と結婚してしまう。
謎ですね🤔
弱肉強食が常の野生の世界に於いて、連れ合いを見つけたら、一切浮気もせず、死がどちらかを分かつ迄一途に連れ添い、後添いすら見付けない…タンチョウヅルの方が遥かに謎ですが。
ある嵐の夜を境に、経済的なパワーバランスが逆転したとある夫婦。
新進気鋭の建築家だった夫は、嵐によって設計した博物館が崩壊し職を追われ、嵐によって閑古鳥が鳴いていたレストランに避難のつもりで来た客へ振る舞った料理が絶賛され一躍料理界の寵児となった妻…
最初は…«ほんの一時的なつもりで»主夫となった夫は、今迄散々妻に甘やかされていた我が子に、トレーニングを付けスポーツマンとスポーツウーマンに育て、
仕事に追われる妻は、我が子達に頼りにされる夫を見て…深い疎外感。
夫も店舗拡大や雑誌やメディアの取材に引っ張りダコで邁進する妻に嫉妬の炎がメッラメラ…
それでも何だかんだで乗り越えてきたのに。
子供が奨学金を獲て、スポーツ専門アカデミーに13才から入学して寮生活するべく実家を巣立ってからが、さぁ大変。
子は鎹…なんて、サブイボ甚だしい諺も、こればっかりは確かにと認めたくなる程に、夫婦の精神的な溝は益々拡がるばかり。
そして、、とあるファンタスティックな出来事をキッカケに起きる離婚騒動…
運命的な出逢いをした筈なのに…
何でも言い合ってきた筈なのに…
感謝や謝罪を適時、ちゃんとしてきた筈なのに…
端っから運命的じゃなかった?
お互い軽口を叩き合うばかりで、肝心な事は云わず終いだったから?
いつも形だけのありがとうやごめんなさいだったから?
イケメンなカッバーバンチさんが、何処かズレてる真面目野郎を好演し、オリビアさんは何処かヌケてる毒舌ママを好演し、脇役も一癖アリの粒揃い。
『ローズ家の戦争』よりもマイルド且つ、最期は…ある種の【ハッピーエンド】🤣
牙は抜けても虎であれ!
夫婦の在り方に定型は無いにせよ、それぞれにルールやマナーは在りますわな。
“親しき仲にも礼儀あり”
そして、その締め方、終わり方も…夫婦の数だけあると。
あー、めんど😮💨
ローズ家の戦争…
下ネタが…
オリヴィア・ゴールドマンで評価が分かれる
スタッフ、キャスト、そして製作スタジオから察して、インテリ中高年層向けコメディだと思っていたが、その通りの映画だった。
脚本はオリヴィア・コールマンを想定して書いてる感じで、彼女はその期待に応えた見事な演技。映画ファンならそれを観るためだけに映画館に行っても良いと思う。
だがしかしこの映画の最大の欠点はオリヴィア・コールマンなのだ。理由はハッキリと言えないが、彼女が出てくると途端につまらなくなる。ケイト・マッキノンとベネディクト・カンバーバッチの絡みなんてクスクスするけど、そこにオリヴィア・コールマンが加わると笑えなくなってしまう。
映画で一番難しいのはコメディとよく言われるが、どんなに素晴らしい脚本でも何がが狂うと全く面白くなくなる。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主役交代劇は有名だが、作品の本質に主役が合わない、または共演者と息が合わないとなど、コメディにおける役者は最重要。オリヴィア・コールマンがこの映画の本質に合っておらず、そのため、悲劇と喜劇は紙一重とも言うが、その間を行ったり来たりのどっちつかずの展開になってしまって、この映画をどんな角度から観て良いのか分からなくなってしまった。
でもまたコメディは観客のセンスも問われるので、この映画を心の底から楽しんだ人もいても全く不思議ではなく、むしろ己の底の浅さが悔しい感じも。
因みにオリジナルの「ローズ家の戦争」は大好きで、華やかなスターが見せるあざとい笑いが俺の性には合っていた。
サタデー・ナイト・ライブ出身のコメディアンがスクリーンを賑わせ、センスある観客で埋め尽くされた銀座の映画館の椅子が、観客の笑いでリアル4Dになった時代が懐かしい。
熟年カップルの下ネタバトル
アメリカに移住した熟年カップルの離婚バトルをコミカルに描く。あんま笑えないけど。
日本人夫婦はセックスレスと言うけど、欧米人夫婦は、だいぶガツガツしてるようですね。
しまいに友だち同士でもパートナーのプライドを傷つけるような自虐下ネタ言いまくったり、友だちの旦那に欲情したりする奥さんいたりでさすが肉食だと思わせる。シーフードレストランだけど。
子育てとか共働きとか、主夫とか現実的な課題も描いてるけど、結局仲違いの決定打も下ネタの口喧嘩でもうぼちぼち飽きた頃に、衝撃のラスト。
畳み方はなかなか渋い感じで悪くない。
映画では一切描かないけど、逆説的に相手を思いやる気持ちが大事だと気付かされる。
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