「今年はシンエイ動画の年だった」トリツカレ男 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
今年はシンエイ動画の年だった
絵柄が素晴らしい。このキャラクターデザインに行きついたことを絶賛しないといけない。まず、今の市場でこういう絵柄で勝負するのは大変勇気がいることだと思う。しかし、このデザインとアートワークじゃないとここまで心温まる作品にならなかったに違いない。ネズミのシルエットに『ガンバの冒険』を思い出させた。
何かに夢中になりすぎる男ジュゼッペが、好きな女性ペチカの哀しみを癒すために、奮闘する物語は、可笑しくも切ない。たれ目気味のジュゼッペの顔がいい。どこまでも献身的でどこまでもいちずな男のメルヘンをここまで純度高く映像化できるとは。
ミュージカル調にしたのもよかった。日本のミュージカルアニメとしてトップクラスの作品になったと思う。
日本アニメは「anime」となって一つのスタイルを確立したが、その自らのスタイルに縛られている部分もある。こうした作品が日本アニメの豊さを広げてくれる。
それにしても今年はシンエイ動画が素晴らしい仕事を連発している。今年はシンエイ動画の年だったけど、その象徴的な1本。
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