金髪のレビュー・感想・評価
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「金髪イェ~イ!」突然の金髪騒動の強烈なインパクト。 実は様々な問題提議をエンタメ化していて面白い。必見!
ある朝クラス全員が金髪で登校!突然起きた金髪騒動。
その原因となったブラック校則だけでなく、教員の職場環境、教育委員会、SNS、報道など、そこから波及する様々な問題について波及していくが、決して「大上段に構えて」はいない。
深刻すぎず、暗すぎず、いささかユーモラスに、周囲の反応を淡々と描いていていく。
読めない展開も何度かあって、エンタメとして実に面白い。
主人公である教師が熱血でもなく冷徹でもなく、とにかく無難に事なかれ主義でいる。
しかし、決して悪人でもなく、ごくごく身近にいそうな普通の人である。
褒められるような人でもないけれど、嫌いになれない。
そんな彼も、この事件を通して、波にもまれて、あるときは画策もしていくうちに、確実に成長していった。
演じる岩田剛典の、あたふたする様、気分が直接出てしまうようなところなど、ごく普通の佇まいがいい。
対するヒロイン白鳥玉季の、かんっ場をあまり表に出さない、どっちに転ぶかわからないような感じもよかった。ほぼ全編金髪だったので、終盤の黒髪がすごく似合って見えた。
そして、この騒動をまじめに受け止めて、最後まで一人、金髪を通す子(本間里彩演じる木原)がいたのが本当に良かった。
シナリオがパンフレットに掲載されていて復習できました。白鳥玉希さんの今後に期待したいです。
金髪事件を出来事として、それだけでなく、教育やSNSやおじさん化などを風刺した内容で、登場人物のそれぞれの立場から発せられるコメントはどれも正論で言い得て妙で面白かったです。色々な物事が堂々巡りになるところも身につまされました。
原作本があったら各々のセリフをもう一度読み返したいと思いましたが、パンフレットを買ったらラッキーなことにシナリオが採録されていました。
「私が一番嫌いなのが現状を分かっていない第三者が言う正論。なぜなら言ってることは正しいから」は特に刺さったセリフでした。
教員や教育委員会の演者さんの雰囲気や衣装が各々それっぽかったのも秀逸です(総理大臣ははそう見えなかったですが)。
岩田さんや白鳥さんの長ゼリフは素晴らしかったです。
白鳥玉季さんは子役から成長して、可愛くなって良かった。元々演技力は素晴らしく、これから活躍が見込まれます。
でもラブシーンがあるような恋愛もののヒロインはやってほしくないです。芦田愛菜さんに近い感じがあるので、芦田さんのようにインテリジェンスがある芸能活動をしてもらいたいです。
市川先生は気楽でいいですね。
たしか隣りの女性教師にこう言われてたような。
岩田剛典演ずる市川の受け応えが笑えました。
真面目に見えて中身空っぽ。何とかその場を取り繕ってれば良いのを色んな言い訳をこじ付けて正当化する主義。
これくらい深く考えず状況を乗り切ることが出来たらどんだけ幸せに生きれるか。
まあ、物事そう上手くいかないのを描いてるんですけどね。
女子中学生の板緑がやたら大人びて市川をやり込めてるのなんだか自分に言われてるようで痛かったです。
ただ劇中、状況を変えようとした市川と板緑ではなく、別の力が働いて問題解決されたのはシュールでしたね。
まあまあ面白かった
もう一世代若かったら共感度も違っただろうか。
若くいたいと思っていた頃あったなあって。
今となっては全て受け入れているがね。
中学生の女の子がつっけんどんな感じだったけど、あれがいい味出してると思った。
特別深い感動とかもなく、なんとなくなハッピーエンド。
いい意味でボーっと休暇の昼下がりに見るには適していた。
オマツリサワギニ
金髪中学生とおじさんというワード&予告のインパクトに惹かれての鑑賞。
セリフバトルと言わんばかりの言葉の応酬に、ど正論を叩きつけてくるのでかなりグサグサ刺さりました。
コメディ色強めかと思ったらしっかり現在の学校や校則というものの在り方に警鐘を鳴らしまくる作品だったので思っていた以上に疲れてしまいました。
痛々しいおじさんたちが面白いくらい登場してくるので、いるわ〜こういう人ってのの解像度が高すぎて複雑な部分もあったり。
市川先生の無意識的なおじさん化が中々に重症で、心の中やSNSでは不満を大量に言葉に起こしているのに、現実だと当たり障りのない事しか言えず、いざ言語化しようとすると同じワードを繰り返したり、否定と肯定を行ったり来たりして作中の登場人物も観客も惑わしてくる作りでモゾモゾしました。
恋人との会話の節々におっさんらしさが滲み出ていてついつい笑ってしまいました。
学校の校長や教育委員会の人たちも中々に言語化ができてない人が多く、できてる風で難しい言葉を羅列しまくっていて混乱している生徒を横目に話を進める感じは痛さが出ていて良かったです。
もっとシンプルにスパスパっと教えてくれたら良いのになと実体験が蘇ってきました笑
金髪を始めた生徒となぜか和解して結託して好感度を取り戻そうとした流れは急すぎて困惑しましたし、そこで揉めまくっているのも謎でしたし、相変わらずSNSが関わってくるので胃もたれしたりと、後半になるにつれにテンションは徐々に下がっていきました。
あと映画館で喋りまくるのは演出とはいえあんまりやってほしくないなーと思いました。
たまたま観た回で後ろの二人組がヒソヒソ喋っていてイラッときてたのも偶然とはいえ困りました。
学校の校則に疑問を持った事はかなりありまして、改めて下着の色の統一とか謎でしたし、当方ツーブロック禁止が意味不明だったな〜と観ながら思い出しました。
LGBT関連の話もあってか、女子生徒の制服がズボン可になったというのも些細ではあるけれど変化の一つなのかなとも思ったり。
髪色に関しては今まで生きてきて2回しか染めてないので、金髪にする勇気すごいな〜と思って観ていましたし、髪色で注意されてる人って周りにいなかったから地毛証明という言葉も今作でしっかり意味合いを汲み取れたなと思いました。
タバコを吸ってる映画を観てタバコを吸いたくなる現象ってのがありますが、今作を観た後は金髪って良いなという現象にさせられたのがおもろかったです。
タメになるのではなく、こういう人間もいるのだという人間観察ができるような作品で楽しめる部分も多かったですが、天丼が多すぎて飽きがちょくちょく発生してしまっていたのが惜しかったです。
不条理コメディですがもうひと爆発欲しかったところでした。
改めて先生という職の大変さに脱帽です。
鑑賞日 11/26
鑑賞時間 18:25〜20:10
潔いタイトルと、潔くは割りきれない現実社会の対比が興味深い
予告編で見かけたときから、ぜひ早く見たいと期待していた作品。現実でも起きてしまいそうな話運びで、なかなか考えさせられました。ただ、現実であったら市川先生は復帰できないままになっていそうで、何とも言えない気持ちになります。
どこまでが誤報で、どこからが生徒(板緑)と先生(市川)とで作り上げた話なのか、映画館がシーンに登場するあたりから、個人的には少し追いつけなくなってしまった気がしています。
目を離してしまったのか、一瞬集中力が切れてしまったのか、あるいは、嘘と真実の境界をつけがたいのが今の時勢ということを表すための監督の意図だったのか、もう1回見直したいたいと思います。
(追記)
何とも言えないあのビアノの音楽が、この映画に絶妙にマッチしていてお気に入りです。
世武裕子さんという方の作曲とのこと、存じ上げなく申し訳ありません。
窮体ブロンド
題材に惹かれ鑑賞したが、正直よく分からなかった。
序盤は時系列が細かく行き来しすぎで見づらい。
物語は“金髪騒動”当日から始まり、問題への対処から転がっていく事態を描いていく。
市教委って、あんな即日出張ってくるもんなの?
金髪が増えたり減ったり忙しいが、作中でも言われる通り上手いやり方とは思えない。
どう進みたいのか掴みかねてるうちに、前フリもなく市川と板禄が結託していて驚いた。
しかしあの“動画”はどう転んでも組織にとっては厄介でしかなく、市川の魂胆が分からない。
癌だなんて見え透いた嘘をつくのも意味不明。
手を変え品を変えやってるのは分かるのだけど、狙いと理屈がイマイチ伝わらず…
あんなに受け答えが下手だった市川が(用意してたにせよ)TVでスラスラ喋るのも違和感。
結局ぬるっと校則が変わり、いつの間にか復職、そして何故か復縁して終わり。
盛り上がりどころが一つもなかった。
主な登場人物の性質は非常に分かり易く、特に主人公の軽薄さはなかなかのもの。
内容のみならず口調まで幼く、中学生と対等に口喧嘩する三十路教師をガンちゃんが好演。
しかしモノローグはコミカルにもシュールにもなりきれず微妙…
門脇麦はサスガで、特に市川に“指摘”するシーンはとてもリアルで、無音の演出もよかった。
それにしても、映画館で上映中にスマホをいじったり喋ったりする場面は不快この上ない。
あの場所である必要もないのにしつこく繰り返し、しかもそれを“映画の中”でやる。
そこにどういう意図があるのか理解に苦しむ。
岩ちゃんがちゃんとダサい
岩ちゃんは演技がんばってるね。
この役けっこう難しいと思うけど、頑張ってやってた。
それで教師やってるときの服が絶妙にダサいんだよね。
ジャストサイズのシャツをぴったりしたパンツにタックインしてるから、ダサく見えるの。
それでも岩ちゃんの顔がついてるから、かっこいいはかっこいいけど、やっぱりファッションって大事だね。岩ちゃんをもってしてもダサくみえちゃうんだ。
話は、中学校で生徒が『髪型は自由にするという校則に変えて欲しい』って言って一クラス全員が金髪にしてくんのね。それで岩ちゃんが右往左往するっていう。
岩ちゃん、よく喋るけど、喋ってる内容は何もないって役なんだよね。爽やかイケメンだけど中身なにもない感じでやってて良かった。
途中まですごく面白いんだけど、ドンデンドンデンやりだしてから、今ひとつだったな。飽きちゃうんだよね。
観てると山田真歩でてきて、田村健太郎、内田慈、駒木根隆介、前野朋哉と、一時期ミニシアターに行ったら大体この人たち出てるって俳優さんが出てんのね。坂下雄一郎監督も《東京ウィンドオーケストラ》、《ピンカートンに会いにいく》とかやってたから、その頃からのつながりなんだろうな。
観てて思ったのは、学校が生徒をコントロールするやり方って、刑務所で看守が囚人をコントロールするやり方と一緒だね。
人数は生徒の方が多いから、もし一致団結して戦われたら、教師側は負けちゃうんだよね。
だから「お前たちは教師にはかなわない」っていうのを一生懸命植え付けてんの。
上からいきすぎても、下からいきすぎても、うまく支配できなさそうで、教師は大変だと思ったな。
白鳥玉季はいいね。《アイミタガイ》あたりから覚えてるけど、やっぱり良かった。
同級生の最後まで金髪で貫く子も良かったな。
同じことの繰り返し感でダレるところは残念だけど、それ以外は、良く練られた脚本だったし、ダサい岩ちゃんも観れたし、久しぶりに門脇麦も観たし、満足したよ。
もう少し面白く出来た題材だけに惜しい
時代設定は現在だが、地毛証明書とか髪染めとか、二十年前かと思うほど古い。今、そんな校則があるのは、古い体質の私学ぐらいではないか。生徒が金髪にしたぐらいで別室指導はしないし、授業を受けさせないことの方が問題になる。外国籍の生徒は普通にいるから、金髪や縮毛の子、化粧やピアスをしている子がいても気にしないのではないか。それに、たかが地方の公立中学校の金髪騒動ぐらいで、市教委も県教委も文科省も動くことはない。そんなことに構うほど暇じゃない。SNSで騒がれようが、次の事件やニュースがあれば、すぐに忘れられていくものだし、そもそもそんなニュースありましたかと言う人の方が圧倒的に多い。そんな社会を風刺したいのか、ブラック校則を話題にしたいのか、生徒と社会に翻弄される教師の姿をコメディに描きたいのか、最後までよく分からなかった作品だった。俳優の演技は良かっただけに(特に白鳥さんと岩田さんと門脇さん)脚本が少し中途半端な感じがした。市川が友人と居酒屋で話す場面は面白く、「ゆとりですが何か」を思い出させたが、そういう雰囲気でこの作品の脚本を書いた方が良かったのではないか。市川が板緑とフェイク動画を流したり、ワイドショーに出演したりするのは、現実感が無さ過ぎて、さすがについていけなかった。
共感全く無し、こんな奴が社会をダメにする
今日は「金髪」を見ましたわ。
予告みて少しは面白いのかと思ったけど
更にムカつくだけで本編終えてしまいました。
いわゆる平成教師界隈のダメ人間話ですね。
主はネット民気取って 自己評価が上がる様
先端に情報蒔いて上手くやったつもりが
実は案外誰からも知られていなくて、TVでもネットでも
無視されていると言う 良くある 可愛そうな思い込みネット民。
教師でこのレベルの思考と会話じゃ コレきついわ~。そう思う。
民間企業に勤められないから公務員(教師)になって、
上でも下でもなく 何の努力もせずズッと中途半端で
適当な仕事で公務員給与だけを貰おうとする様な人柄にムカつく。
心の声がウザく極まりない。
自己中で自分だけ賢く得をしたい思いの奴に
教師職は無理でしょ。
盗撮してグル-プ内で回し見しそうなのを感ずるわ。かなりキモい。
いつまでも若く在りたい?ってか 大卒のまま思考停止のガキでしょ。
既におじさん決定版 コレに気付かなきゃ。
校則変えたいとか、疑問に思って
金髪にして抗議も大して意味は無し。
ラストで生徒が自主的に署名活動で
校則変更運動が巻き起こった事だけが救い。
この流れを見る為の道筋展開が 正直時間の無駄ですね。
もっと上手く見せないと。
時間ある人向け作品。
意外と面白い
「これは金髪の話ではない」そんな独白から始まる物語。
30歳、荒波を立てず当たり障りのない対応に終始して仕事もプライベートも過ごしてきた教師が生徒達の反乱に右往左往する姿が何ともユーモラスで、内容のない答弁をする度にニヤニヤしてしまう。
まるで政治家の答弁、いや昔は自分もそうだったかもとか考えながら笑
確かに金髪の話ではなかった。
校則の根本的問題を追及して解決していく物語でもなかった。
文科省や市教委や学校側の場当たり的な対応を批判するだけでもなかった。
社会問題化するネットとSNS、メディアの偏向報道を警告するだけでもなかった。
本気で生徒に向き合わずオジサン化するのを恐れていた教師が様々な問題に直面する中で少しづつ成長し白髪が増えたという微笑ましい話だった。
岩ちゃんと白鳥玉季さん好演でした。
門脇麦さん色っぽい。
意外と面白かった!
予告を観て気にって鑑賞しました
その⽇、中学校教師・市川の⼈⽣を⼤きく変える出来事が起きた。
⼀つは担任クラスの⽣徒数⼗⼈が髪を⾦⾊に染めて登校してきたこと。 そしてもう⼀つは、彼⼥から結婚の話を切り出されたこと。
マスコミやネット、さらには⽂科省まで巻き込み⼤騒動になる“⾦髪デモ”と、 ⽇々の愚痴を聞いた彼⼥からの⾟辣な説教で板挟みになる市川は、 窮地を脱するために“⾦髪デモ”を計画した張本⼈・板緑と⼿を組み、 とある作戦に打って出る⋯。
仕事の問題と⼈⽣の決断が⼀挙に押し寄せた市川は、 いつまでも若者で何事も順⾵満帆だと思っている“イタいおとな”から“マトモな⼤⼈”へと成⻑し、 全ての試練を乗り越えられるのか︕︖
というのがあらすじ!
ある日突然一部の生徒が金髪に染めて登校してくることから話が始まります
校則を変えれるのかと思ったらそうでもなく…
そもそも地毛証明書って何?そんなのあるんだと思いました笑
政治家などの上の言葉や決定のせいで校則は変わらず…笑
こういう似たようなことありますよね〜笑
現代のことを皮肉たっぷりに描いてます!
市川は痛々しい人物でこういう人いるよねと思いつつこんな人間になりたくないと思いました
途中から板緑と手を組むんですけど手を組んだ理由が自分勝手でしたね
あとテレビで余命がわずかって言おうとしてたのをやめてくれてよかった!
さすがに言ってたらほんとに見てられないし呆れる笑
最後の方は本心を打ち明けてよかった
でもいい言葉を言ったのに芸能人の結婚報道で流されていったのはちょっと笑ってしまいました…
市川はちゃんと成長してましたね!
映画もサブスクではなく映画館で最後まで観てたし!
予告で気になって観ましたけどなかなか楽しめました!
自分は今思えばなんでこんな校則があったのか謎なやつもありましたしぼーっと生きてましたね笑
髪染めたらだめとか別に良くない?とは思うんですけどそれで秩序が乱れるのかはわからないですし昔からそうだからという理由で変えないこととか多いですよね
いろいろ考えさせられました
あと岩田さんの演技がよかった!
個人的に役が合ってるなと思いました笑
面白い映画をありがとうございました😊
校則を変えてほしくて金髪に
する生徒と先生の話。
ストーリー自体の流れはわかりやすいが、わざと髪を切ってSNSに載せたり、番組に出たりの部分は共感は出来なかったかな。映画館で話するシーンも然り。
コメディ色より、真面目な感じの映画だった。パンフレットに主題や主張を大切に扱いつつ、エンターテイメントとしての面白さを追求したいとの監督の言葉があったがなかなか難しかったのかなと。
それでも、楽しめた部分は多かったので観て良かったかなと思う😎
いつものイメージとは違う岩田剛典さん、それはそれで良かった。
白鳥玉季さん、大きくなったんやなあが第一印象笑笑 イタロクのための映画かと思うぐらい存在感があった。
【”縦型社会に翻弄される人達・・。”今作は校則への反発に場当たり的に対処する学校側と自分のオジサン化ばかり気にする冴えない教師が、金髪騒動の中で生徒の本音に気付き、少し成長する社会派コメディである。】
■中学教師の市川(岩田剛典:このような役もこなすんだね。)が勤務する公立中学校で、他クラスの明るい髪の色の女生徒が黒髪に染める様に担任教師から言われた事で、不登校になった事を切っ掛けに、市川の担任クラスの生徒数十人が金髪で登校してくる。
市川は、場当たり的に”ちょっとだけやり過ぎちゃったのかな?”などと言うも、金髪運動を主導するイタドリ(白鳥玉季:大きくなっていて、ビックリ!)は、校則に反発し、廃止を求めるのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・中学教師の市川を演じる岩田剛典さんの、冴えない30男演技がナカナカである。
金髪騒動はニュースのネタになり、保護者、市教委、県教委まで巻き込み大騒動に発展し、市川は追い詰められて行くのだが、彼はSNSで不満を発信したり、恋人(門脇麦)との関係を気にしたり、根本的な【何故に頭髪を校則で管理するのか】を考えようとしないのである。
ー 一番可笑しいのは、市川が叱られながらも脳内で語るナレーションであろう。”私の無償残業時間を知っているのか。”とか、全然本質を考えていない自分の事しか考えていない脳内ナレーションが可笑しいのである。-
・連れの相棒と居酒屋でビールを煽りながら、オジサン化問題を語るシーンが妙に可笑しい。andymoriの話で盛り上がったり、”その言葉はオジサンだよ!”などとオジサン問題で盛り上がったりしているが、恋人からは厳しく”それがオジサンなんだよ!”などと、厳しく言われてしまうのである。クスクス。
ー 岩田剛典さんが、格好良いだけに何だか可笑しいんだよね。-
■今作は、どう見ても縦型社会である現況下の日本の社会を揶揄している。その一番分かりやすいのが、教育界という事なのであろう。
それにしても、イロイロと追及されるたびに、校則がころころ変わる様は凄く可笑しい。
・そして、市川はイタドリとも映画館で接点を持つのだが、二人の会話を聞いていると、どう見てもイタドリの方が正論なのである。クスクス。
あとね、市川先生。映画館ではスマホは厳禁です!彼が、周りが見えていない事の象徴であろう。
・だが、徐々に市川は周りのメディアを使い反撃に応じる様は、情報操作を風刺しているし、いつの間にか金髪問題が過去の話になっている点も実にシニカルである。あー可笑しい。
そして、徐々に市川はイタドリの想いに気付き、根本的には理解しきれてはいないが、彼女の想いを尊重する姿勢に代わり、その過程で彼自身は少しだけ成長していくのである。
<今作は頭髪の校則の是非を考えず、場当たり的に対処する学校側及び自分のオジサン化問題ばかりを気にする冴えない教師が、騒動の中で少しだけ成長する社会派コメディなのである。>
子どものほうが大人で、大人のほうが子どもな社会の風刺劇
本作を観て、妙に胸がざわつくのは、これが「教師と生徒の対立」を描いた青春映画でも、「校則問題をテーマにした教育ドラマ」でもまったくないからだ。表面上は公立中学で金髪生徒が大量発生して騒動になる、分かりやすい社会ネタが展開するのだが、蓋を開ければそこにあるのは“日本の大人社会の総体的な劣化”の縮図である。主人公の市川はその中心に立つ。「大人になりきれていない」とかいう甘っちょろい言葉では片付かない。向き合わず、考えず、逃げ、浅はかで、保身のためなら生徒すら巻き込む。彼の言葉は常に「何か言っているようで何も言っていない」音の連なりで、まさに会議で使われる“責任回避ワード”の純度100%結晶である。
とりわけ象徴的なのが、板緑とのヤラセ動画撮影のくだりだ。あの唐突さは雑な脚本などではなく、市川の浅ましい思考回路を露骨に晒すための見事な装置である。透明性を担保するはずの道具を“保身のための印象操作”に使う姿は、企業の炎上隠蔽も、政治家の説明責任逃れも、行政の資料改ざんも、すべて似た構造で動いているという冷徹な現実を思い起こさせる。つまり、大人の腐敗は現場の教師だけではなく、教育委員会から県庁、さらには総理大臣まで連鎖的に拡大する“感染症”のように描かれる。市教委は形式主義で動かず、県教委は世論に振り回され、文科省は保身に走り、総理は短絡的。誰も生徒の問い「金髪がなぜダメなのか」に向き合わない。
その一方で、子どもたち、とりわけ板緑は理由を求め、透明性を求め、主体的に行動する。皮肉にも、映画の世界では“子どものほうが圧倒的に大人”なのである。しかし市川に象徴される“中身のない大人の言葉”が、最終的には恋人との復縁という不思議な形で許されてしまうあたりに、この社会の停滞が凝縮されている。成長していないのに戻れる。反省がないのに日常が続く。この構造は決して彼個人の問題ではなく、われわれが生きている日本の組織社会そのものなのだ。
本作は、校則や金髪そのものの是非を語る映画ではない。むしろ「大人とは何か」「言葉とは何か」「説明責任とは何か」という、見たくない現実を突きつけてくる。観客は市川の情けなさに呆れながら、気づけば自分の中にも同じ空虚な“大人語”が巣くっているのではないかと寒気を覚える。そういう意味で本作は、教育映画の皮をかぶった、極めて辛辣な現代日本の社会批評である。大人の劣化に思い当たる節がある人ほど、この映画は刺さる。自分は子ども側に立つのか、それとも市川側なのか──鏡としての映画は、そこを静かに問い続けている。
おじさん
金髪の一発ネタで一貫して物語は進められており、全体的に表現がリアルかというとそうではないが、ブラック校則に抗議するために子どもたちが動いたことが、どんどん現代社会の問題に広がっていくのは楽しめた。
また、途中に挟まれる主人公が30代ではあるが、子どもっぽさが出るイタいおじさんになっているのが、あるあるに感じた!
リアリティというよりも、教育現場を含め物語全体は過剰表現が多いので、そっちの方向性の作品を求めている人にとっては評価は低くなるかと思った。
飽くまで映画のコメディと思って観ることをお勧めする
白鳥玉季さんの演技がいいので、岩ちゃんにはもう少し頑張って欲しかった💦
映画館ではお静かに
まずオッチャンは極論モンスターなのでルール守れないやつはみな死刑
嘘です言い過ぎました
校則が気に入らないからって金髪かよお洒落になっとるやんけ
本当に校則を変えたいなら自分達も痛みを伴う身を切るいや髪を切る改革でスキンヘッドにしろや
ずっとイライラして貴重な髪が脱けるやないか
金髪生徒が言ってるの正論かな?
正論はルールは守りましょうだけやと思います
世の中にはクソみたいなルールたくさんあるからね
エスカレーターは立ち止まりましょうとか
自転車は車道走れとかね
ルールなら仕方ないけど
結局最後は校則変えちゃうんだ
若い女の子にみてほしいんかな
⭐︎3.1 / 5.0
11月21日(金) @映画館
金髪
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全く刺さらず(理屈っぽくて疲れた40代=お爺🤪?)校則で中学2年まで坊主頭だった僕の後頭部は絶壁でしたって映画(嘘w)
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#movie 🎬2025
#備忘録
#金髪
#映画
#映画鑑賞
#映画レビュー
#映画好き
#映画好きと繋がりたい
#映画好きな人と繋がりたい
上っ面で上の空。
地毛が明るいから「黒く染めてこい」と言われた1人の女子生徒、それを機に不登校になり…、学校の校則はおかしいと髪を金髪にし抗議する約20人の生徒達と、そのクラスを担任する中学教諭・市川先生の話。
学校でそんな事が起きた夜、マッチングアプリで出会い付き合い約1年の彼女・赤坂から「結婚とか考えてないの?」と言われ固まり、価値観が合わないなと思う彼女と市川の恋愛観、生徒達に嫌われない様にと体裁と何か上っ面な考えで教諭する市川だったが事は面倒なことに…。
とりあえずストーリーどうこうよりクラス担任の市川の何か適当な感じ、心の声、ナレーション、自己評価は120点、歳は30だけどまだイケてるイケる!みたいな客観視出来てないノリとキャラがツボすぎた!(笑)
文科省絡みなんちゃらの鼻をほじる学生もツボで、どうせならほじって取れた鼻クソを壁にこすりつけるくらいの演出してくれたなら爆笑したんだけどな(笑)
正直期待せずに観たんだけど学校の問題提起の解決をコメディに見せる、担任の何か適当キャラ、ずっと推しの白鳥玉季ちゃんの金髪よりやっぱ黒髪!と思った本作楽しめた!
おじさんになりたくないと抗えば抗うほどに悪い意味のおじさんになるので注意しよう
2025.11.21 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(103分、G)
受け持ちのクラスにて事件が起き、それに巻き込まれる担任の先生を描いたコメディ映画
監督&脚本は坂下雄一郎
物語の舞台は、埼玉県のとある中学校
そこに2年1組を受け持っている市川健太(岩田剛典)は、30歳になった今でも「おじさん」とみられたくない男だった
だが、その思考そのものが「おじさん」であると親友の駒井(田村健太郎)から指摘され、恋人の美咲(門脇麦)からも言葉を選ばれて気を遣われてしまっていた
そんなある日のこと、市村のクラスの生徒が金髪に染めて登校するという事案が勃発する
首謀者が誰かわからないまま、クラスの大半の生徒が同じように髪を染め、それは瞬く間に校内の話題となっていた
市村は校長の三上(信太昌之)、学年主任の栗原(阪田マサノブ)たちに呼び出されて、指導をするように命じられる
市村は一通り自分の言葉を述べ、説得した気になっていたが、翌日以降も金髪騒動は収まらなかった
その後、生徒の板緑(白鳥玉希)から話を聞くことになり、彼女が首謀者であることが判明する
事の発端は別のクラスの生徒が「地毛証明書」の提出を義務付けられ、強制的に髪を染められたことにあった
板緑は「理不尽な校則は変えるべき」という趣旨のもと、校則を破ることで抗議活動を行なっていく
そして、それに同調する生徒もいれば、内申に響くと辞めるものもいる
そして事態は先が見えないまま、外部へと漏れてしまい、市教委から職員が派遣される事態へと発展していくのである
映画は、中間点である事実が判明するのだが、予告編ではあっさりとバラされていた
なので、映画を楽しみたい人は予告編(ロングバージョン)を見ない方が良いと思う
ここはネタバレ感想なので書いてしまうが、要はある時点を機にして、市川と板緑が共闘関係になっていく、というものだった
当初は、どの時点で結託していたのかはよくわからなかったが、テイストとしては、市川が処分保留になった段階で持ちかけた対応策のように描かれている
だが、板緑の主張を否定し続けて突き放した市川が彼女を頼るというのは理解し難く、おそらくは最初から裏で糸を引いていたのだろう
そして、それが若者に気に入られたいからという一心であるように感じられ、板緑は市川の思い通りには動いてくれなかったという感じに思えた
そこからの脱出作戦というものがメインとなっているが、板緑側はすでに飽きている状態になっていて、大人に従っているふりをすることの方が意味があると思っていたりする
その労力が市川のプランでは割りに合わず、結局は髪型などはどうだって良いものだったのだろう
動機は前述のとおりで、当初は担任の市川に相談したものの、彼はその訴えを自分の立場向上に使えると思って利用した
だが、思わぬ方向に向かったことで修正をしていくことになるのだが、結局のところ、落とし所にはそこまで興味がなかったのかもしれない
おじさんになりたくない市川は「誰でも年を重ねる」と言われ、抗うことのできないものだと悟っていく
ある意味、そこに考えが至らないところが内面は子どものままという感じで、滑稽で不憫にすら思えてしまう
いずれにせよ、本作は社会風刺を交えたコメディであり、ネットで誰もが呟いているようなぼやきが主体となっている
その面白さを堪能できるかはわからないが、個人的には愚かすぎて愛おしいという感想を持った
自分の30歳があんな感じだったかはわからないが、大体の人は痛い時期をどこかで経ているので、それが30歳までずれ込むと悲劇につながるのだろう
年齢に相応しい大人になるというのも観念的な言葉であると思うが、普通に生きていればそのように見えるもので、年齢とのギャップがあるというのは何かが足りないのだと思う
そう言った意味では、私は若く見られがちなので、まだまだ人生の鍛錬が足りないのかなあと思った
全20件を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。













