金髪のレビュー・感想・評価
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日常にひそむ理不尽や偏見を風刺する笑いが心地よい刺激
坂下雄一郎監督の過去作では「決戦は日曜日」しか観ていなかったが、あちらは政治と選挙、この新作では義務教育と教師・生徒を題材に、「世の中そういうものだから」と普通は流してしまう常識的・伝統的なあれやこれやの中に、言われてみれば確かに変だ、理不尽だという問題を風刺する点が共通するように思う。坂下監督はほとんどの過去作でも脚本を自ら書いてきたようで、さまざまな業界や分野に興味を持ち問題や課題を見つけてコミカルに風刺する資質に感心させられる。
岩田剛典と門脇麦が演じるカップルの、惰性で長年付き合ってきたけれど女性側があれこれ我慢できなくなってぶっちゃける流れに、似たような自身の過去の失敗を思い出し胸の奥がきゅっとなる男性観客も少なからずいるのではなかろうか。
岩田剛典と田村健太郎の飲み屋での会話も、テンポのいい掛け合いが笑いを誘う。田村健太郎といえば、マイナーな映画ではあるが「猫と塩、または砂糖」での主演がすごく良かったのを思い出した。調べたら今年の出演映画は「港に灯がともる」「おいしくて泣くとき」「秒速5センチメートル」「佐藤さんと佐藤さん」と本作、配信の「新幹線大爆破」も含めて実に6本!地味目だけど巧い役者さんで、引っ張りだこなのだろう。
ブラック校則にはブロンドか?: 現代社会のカリカチュア
レッドカーペットで話題
大学の教育学部生ですが、こんなことがあったらどうしようと、恐る恐る見ました。ビリギャルのイメージで見ましたが、ただ、髪型や髪色地ついての反抗だったようですね。先生役も1人のリーダー役の乙女を説得、ご苦労様でした。🙆♀️
あーこんな感じなんだろうなぁ
ノイズで集中力が途切れることを実感してる。
ノイズが多過ぎると本質すら見失なうんだろうな。
「テレビやネットでよく見る」先生の多忙。
↓
ブラックな労働環境。
↓
事なかれ主義で「処理」が追いつかない教育。
これが巻き起こす騒動からくだらないスパイラルを描いた作品なのだが、まぁくだらない。長く話すが何も話してないに等しい人々。そこに一石を投じる生徒。だがそこにもレジスタンスとファッションと同調が存在する。実に
ROCKな状態。
なかなか面白い群像劇だった。
が、演技に難がある。。。面白く見せるためにわざと下手にしてるのか?居酒屋で話す2人、あれが演出だったら天才か?その辺はよくわからない作品の作りだから評価には反映できないかな。
エンドロールは世武裕子かー。久しぶりに聴いた。
自由と認可は共存しない
コミカルさと問題提起力のバランスがいい
楽しい会話劇だが、終盤の失速が惜しかった
ナンノコッチャ?
「サッカー代表がみんな年下だよ」
という台詞があったけど、プロ野球の監督がほとんど年下になってきた今日この頃。
面白かったです。
恋人との会話、特に雨の中で老後暮らしは田舎と都会とどっち?とか旧友との居酒屋でのくだりなんか。門脇麦ってやっぱり芸達者だわ。
snsもワイドショーもしゃぶり尽くすだけで旬を過ぎたら見向きもしない。
現場を知らないお偉いさんの発言ひとつで方向性なんてガラッと変わる。
それらもうまくブラックな糖衣錠にして。
ただ途中から疲れて来ました。校則が学校生活に与える影響なんて微々たるもんじゃないの?という考えが頭に浮かんで。
あと先生に階段から突き落とされましたとの虚偽報告した生徒。あれはアカンでしょ。フィクション・娯楽作品とは言えあれは無いわ。
まぁ現実は日教組とマス・メディアが日本の左傾化を煽動し、それは現在進行形であることを鑑みると、校門でひとりスピーカーでがなり立ててたオッサンに共感しますね個人的には。
キンパツー パツキーン (金髪じゃ)いかんのか いかんでしょ
2025年映画館鑑賞117作品目
11月29日(土)イオンシネマ石巻
FSシネマチケット1300円
監督と脚本は『ピンカートンに会いにいく』『決戦は日曜日』『君の顔では泣けない』の坂下雄一郎
ロケ地
千葉県流山市
流山市立南流山第二小学校
流山市立北部中学校
東京都千代田区
MYメディカルクリニック大手町
東京都豊島区
フガールカフェ
舞台は埼玉県本川市(架空)のとある中学校
粗筋
生まれつき茶髪の生徒が学校側から黒く染めることを要求され不登校になった
それに怒った同じ中学の生徒の坂緑は金髪にし学校側に抗議を示した
坂に賛同した他の中学生も金髪に染めて登校し学校は大騒ぎ
ネットにも取り上げられ地元の教育委員会どころか国まで動く事態に
坂のクラスの担任教師市川健太は責任を取らされる
教師復帰を目指し市川は坂と協力し芝居を打つ
主人公市川曰く金髪の話ではないらしい
市川個人の話
オジサンになったことを認めない30歳の男の話
市川の心のつぶやき
居酒屋で親友駒井との会話
恋人美咲の毒舌
教え子板緑の反論
面白い
板緑(いたろく)
実際に存在する苗字だがかなり珍しい苗字
板緑家のその身内だけの苗字だろう
途中で急展開
市川と板緑が共闘する
脚本的に問題がある
それはそれでいいのだが上映されている映画館のスクリーンを前にして作戦会議するのはいかがなものか
映画はスマホで観るタイプなら映画館に来るんじゃないよ
スタバとかコメダでやれ
日本人で金髪は悪というイメージがついたのは自分的には上田馬之助
本人は良い人だったりするんだけど
世代的に不良といえばリーゼントで金髪のイメージはない
所謂ブラック校則がテーマの一つなんだろうけど中学になった途端になぜ髪型とか髪の色に対して異常にうるさくなるのか
高校もそうだ
しかし小学校や大学はそれほどうるさくない
これはおそらく校内暴力が中高で社会問題となり対策として校則を厳しくし徹底的に管理し不良を排除しようという動きが今も続いているのかもしれない
その時は画期的な改革だったかもしれないがもはや時代錯誤
革命家は革命が成功すると体勢を維持するために保守的となりさらなる改革路線は停滞しやがて歪みが生じて組織は崩壊するものだ
髪型なんて各家庭の躾に任せて学校は勉強を教えることに集中するべきなのだ
教師は余計な仕事が多すぎる
天パなのでいろいろと不愉快な思いをした
階段の踊り場から突き落としたい教師もいた
やらなかったから今がある
30歳でオジサンかどうか
まあオジサンだろう
イチローがまだオリックス時代で20代のとき少年野球教室で自分で自分をオジサンと言っていたことを思い出す
しかし高齢者から見たらまだまだ若い
僕から見たらひとまわり下の綾瀬はるかはまだまだ若いと感じるが10代から見たらクソババアなのかもしれない
若さとは相対的なものなのかもしれない
天才子役白鳥玉季がやっと15歳になった
大人の階段を順調に昇っている
僕は途中で転げ落ちたけど
うまく表現できないが彼女の声が太くなった気がする
女の子も声変わりするものだ
母になるはまだ早いが子供を叱る立場で子供の声では嘗められる
15歳だけどもう子供じゃない
子供かもしれないが女児ではない
白鳥玉季これからますます楽しみな逸材
白鳥玉季の金髪に見慣れてきて黒髪に戻すと違和感を覚える
芥川龍之介の『鼻』のような現象だろうか
紗倉まながABEMAとかに出演するときずっと服を着てると違和感を覚えてしまうのも同様か
脚本的には微妙だがコメディーとしてはわりと楽しめた
星3が妥当だろう
配役
中学教師の市川健太に岩田剛典
市川の生徒で金髪デモの発起人の板緑に白鳥玉季
市川の恋人の赤坂美咲に門脇麦
市川の同僚教師の中本に山田真歩
市川の同級生で親友の駒井に田村健太郎
赤坂の同僚の西原に内田慈
学年主任の栗原に阪田マサノブ
生活指導の教師の新山に盛隆二
校長の三上に信太昌之
母親が学校に抗議にやってくる生徒の木原に本間里彩
暴力沙汰の当事者になる生徒の片岡に浅井陽人
賛同する女子生徒の相田に木村日翠
賛同する男子生徒の上田に理功
賛同する男子生徒の池上に阿久津慶人
先生の自宅に来る生徒の黒崎に坂本いろは
先生の自宅に来る生徒の落合に岩上瑞輝
先生の自宅に来る生徒の宍戸に希咲うみ
金髪ストレートの生徒の剣崎に谷水陽南
後半に加わる生徒の関口佐々木告
後半に加わる生徒の想田に米満寧花
祖父が文部科学大臣の別のクラスの生徒の津田に後聖人
市教育委員会の指導主事の志村に梅田誠弘
市教育委員会の指導主事の椎名に足立智充
校門で訴える活動家の大竹に前野朋哉
文部科学大臣の実田に高見周市
内閣総理大臣の久賀孝に松井工
板緑の父の板緑智也に川島潤哉
板緑の母の板緑直美に梅舟惟永
木原の母に徳橋みのり
インフルエンサーに佐々木陽平
テレビの討論者に大原康裕
テレビの討論者に久松信美
テレビの討論者に原泰義
YouTuberに澁木稜
テレビ番組の司会に秋吉孝勇
金髪で登場するもすべっている芸人にみなもとらい
金髪騒動を知らない男に駒木根隆介
アナウンサーの声に田邊詩織
TVアナウンサーに橋口秀一
TVのアナウンサーに川合千里
ルールや年齢の象徴としての髪
ルールを変えたい人、(事なかれ的に)守りたい人、
両方の視点からルールに囚われる人たちを
シニカルに描いている面白く深い作品。
ルールを変えようと強く主張しても、
その声を聞いたほとんどの人は、一過性の周りの空気に流されるだけで
直ぐに興味を失って飽きてしまうとか、
年をとること(慣習)から逃れようとして自意識過剰に
もがく姿が逆に往生際悪くカッコ悪くみえるとか、
日本人論、大衆論的な内容をコミカル、かつ鋭く批評的に描いている。
特に恋人との会話、アラサー男子ふたりの居酒屋トークでは
話者にフォーカスして固定した構図で早口で独白するシーンが、
漫才のようにノリツッコミ的な感じもあってすごく面白い。
岩田さんの容姿や語り口は主人公のキャラクターにぴったり。
人間関係の距離感を示すような横方向の構図や、
全般にやや幾何的で無機的な背景も作品の雰囲気を高めている。
ピアノの低音とリズムのシンプルな音楽は
シニカルな作品のテイストにしっかりハマっていて
流れる冒頭の数分から面白い映画だと予感させられた。
主人公が新たな気持ちで一歩前に進む
ラストのオチのセリフは映画全体のメッセージを要約した象徴でお見事。
事なかれ主義の先生の末路は
中学校教諭の市川が勤務する公立中学校で、担任クラスの生徒数十人が
髪を金色に染めて登校してきた。
生徒たちは校則への抗議だと主張し、学校中は大騒ぎになる。
子どもじみた反抗と高をくくっていた市川だったが、
活動の発起人である板緑に「なぜ髪を染めてはいけないのか」と問われ、
「校則だから」としか答えることができないでいた。
この騒動はネットニュースに取り上げられ、教育委員会や文科省、
さらには総理大臣まで動き出す騒動へと発展。
そのことを毎日愚痴っていた恋人の赤坂からは
「あなたは子どもじみている」と説教をされて疎遠となり、
市川は公私ともに窮地に立たされる。
といったあらすじ。
予告を観たとき、もっとコメディかと思ったんだけど、全然違った。
先生も生徒も真面目にぶつかり合っていた。
ただ、先生の当たり障りのない回答連発にはうんざり。
その「心の中のつぶやきを出せよー」と思いながら、
「いざとなると出せないよな」とこちらも自問自答。
結局、何がしたいのか、どう思っているのかわからない。
そして、自分の保身のために動く先生だったの?笑
現代社会の皮肉を鋭く描いた秀作。
予告編を見てすぐに、観ようと決意した作品。
ほんとに現代社会をえぐる皮肉が最高でした。主人公の市川先生を、めっちゃわかりやすく「今のダメ大人」の塊みたいに描いてるから、生徒たちの真っ直ぐさとの対比がバチバチ効いてるんですよね。だから「共感できない」ってレビューも散見されますが、それは制作側が狙ってるんだから……ってツッコミたくなります。
モノローグがわかりやすすぎて「映画的じゃない」って声もあるけど、それも全部計算。むしろ真の主役は金髪にした生徒たちで、木原の最後まで金髪キープとか、赤坂&駒井の辛辣ツッコミ、後聖人くんの権力者の孫・津田の微妙な立ち位置とか、めっちゃ映画的でした。
あと最初は冷ややかにデモ見てた女生徒2人が、最終的に校則変える原動力になるの、学校って社会の縮図だな〜ってゾクッとしました。地味だけど丁寧で、テレビじゃ絶対出せないシニカルな深みが心地よすぎる!
ほんと、よくできた映画です。
全74件中、1~20件目を表示
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