金髪のレビュー・感想・評価
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本格社会派コメディーというレッテルを捧げます
TIFF2025コンペティション
映像の質は全く気に入らないのですが、そんなこと全く気にすることないくらいに、面白い内容でした。
白鳥玉季をキャスティングしたのはオーディションを経てということ。決め手は「とにかくうまい人を」ということで選んだらしい。たしかに、岩田剛典や門脇麦など、非常に長い台詞を早い口調で流ちょうに丁々発止される様を見せつけられたので、この作品に出演している演者の皆さんは相当に実力者だということに間違いありません。
みんなうまくて現実離れした業を見せつけているのに、作品そのものはリアリティーあふれるものであり、作品の全体に漂ううまさにうまいこと乗せられてノリノリで見入ってしまいました。何気に、音楽の効果も絶大だったりしました。
作品そのものを楽しめるし、その上そのメッセージも一つではなく色々と強烈に伝わってくるので、かなり良き作品だと思いました。
現代社会の歪さをシュールな笑いに昇華!
「おじさんになってきてるのにおじさんじゃなくて若いフリして受け入れられないって言うのが見てられないんだよね」
▼感想
東京国際映画祭に招待頂きました!
ありがとうございました!
予告を見た時は若者向けの作品かな?と思ったけど、いざ見てみると若者から大人まで楽しめるエンタメ作品だった!むしろアラサー男性に最も刺さる作品かもしれない...。
校則への抗議がきっかけに起こる「金髪事件」。この事件が学校を飛び出し、メディアやSNSに波及していく。ストーリーを通して、メディアやSNSで揺れる現代社会の歪さをシュールな笑いに昇華していた。他にも教育現場の限界なども描かれていて、様々な社会問題に踏み込んだ風刺的な作品だった。笑えるシーンがたくさんあって、上映中は色んなシーンで劇場でクスクス笑い声が聞こえた。
この作品の重要なキーワードが「おじさん」。主人公の市川は30歳で、おじさんになることを受け入れられない姿が描かれる。この市川がおじさんの痛い要素を盛りまくっていてとにかく面白い。笑 面白い一方、自分も30代前半なので「周りからこんな風に思われているのかな...」と真顔になってしまうシーンもあった。今の日本では、バッシングされるおじさんを日々SNSで見て、おじさんになることを恐れる男性が多い気がする。この作品を楽しみながらそんなことを思った。
社会問題と笑いがこもったこの作品。是非色んな年代の人に見てもらいたい!ただし、アラサー男性は気を強く持って鑑賞してください...。笑
▼お気に入りのシーン
市川が彼女から正論を叩きつけられるシーン!
部屋を出た後の返しも面白かった!
おもしろいぞ
え!?
ネットニュースになってますとか、
メタ的に主人公が状況を解説したりとか、
おもしろい空間が展開していく。
ありそうでなかったユニークな設定は、
その一方で、
どこかで見たことがあるような既視感もある。
アンビバレントな軽い混乱を観客の頭に引き起こすのが本作の魅力だ。
それは単なる模倣ではなく、
普遍的なテーマを巧みに現代に再構築しているからだろう。
この絶妙なバランスこそが、
「金髪」を微妙に考察の余地のある作品へと高めている。
カーペンターの古典的なホラー映画「光る眼」(子どもたちが、
銀髪だったか、金髪だったか集団で迫ってくる原作は呪いの村)
が醸し出すような、
身近な日常に潜む不穏さを想起させつつ、
昨年惜しくも解散したお笑いコンビ、
ハイツ友の会のふたりのようなユニークなユーモアと、
知的なセンスを内包している。
一見すると無関係に思えるこの要素が、
映画の不気味な雰囲気を引き立てながらも、
シニカルに淡々とした日常の中に垣間見える非日常的な違和感で、
観客を深く引き込んでいく。
中盤からの物語のうねりというか転調というか、
脱力・・・(なんでもいいわ)、
おもしろいぞ!
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