「もう少し面白く出来た題材だけに惜しい」金髪 セイコウウドクさんの映画レビュー(感想・評価)
もう少し面白く出来た題材だけに惜しい
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時代設定は現在だが、地毛証明書とか髪染めとか、二十年前かと思うほど古い。今、そんな校則があるのは、古い体質の私学ぐらいではないか。生徒が金髪にしたぐらいで別室指導はしないし、授業を受けさせないことの方が問題になる。外国籍の生徒は普通にいるから、金髪や縮毛の子、化粧やピアスをしている子がいても気にしないのではないか。それに、たかが地方の公立中学校の金髪騒動ぐらいで、市教委も県教委も文科省も動くことはない。そんなことに構うほど暇じゃない。SNSで騒がれようが、次の事件やニュースがあれば、すぐに忘れられていくものだし、そもそもそんなニュースありましたかと言う人の方が圧倒的に多い。そんな社会を風刺したいのか、ブラック校則を話題にしたいのか、生徒と社会に翻弄される教師の姿をコメディに描きたいのか、最後までよく分からなかった作品だった。俳優の演技は良かっただけに(特に白鳥さんと岩田さんと門脇さん)脚本が少し中途半端な感じがした。市川が友人と居酒屋で話す場面は面白く、「ゆとりですが何か」を思い出させたが、そういう雰囲気でこの作品の脚本を書いた方が良かったのではないか。市川が板緑とフェイク動画を流したり、ワイドショーに出演したりするのは、現実感が無さ過ぎて、さすがについていけなかった。
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