「「SAKAMOTO DAYS」は大丈夫だろうか?」新解釈・幕末伝 tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
「SAKAMOTO DAYS」は大丈夫だろうか?
福田雄一の間延びした緩い笑いは、決して嫌いではなかったのだが、毎回、ここまでしつこく繰り返されると、さすがに食傷気味に感じてしまう。
坂本龍馬のチャラいキャラ設定そのものが、面白いと言うよりも、ウザいだけだし、コンセプト茶屋に入るまでの新選組のやりとりだとか、薩長同盟を西郷隆盛に認めさせるための桂小五郎の土下座だとか、船中八策を巡る坂本龍馬と後藤象二郎の言い争いだとかも、いつもながらの内輪だけで楽しんでいる雰囲気に取り残されて、少しも笑うことができなかった。
あってなきが如しのストーリーではあるものの、薩長同盟に先駆けて西郷隆盛と桂小五郎が同じ筏に乗って密航しようとしたり、茶屋で仲良く会合したりするだけでなく、坂本龍馬のことを「嫌いだ」と言い放っていた西郷隆盛が、次のシーンで坂本龍馬の新婚旅行について行くなど、一本の映画として、辻褄が合っていないところが多いのも気になった。
大政奉還をもって明治維新が完成したかのようなハッピーエンドにも疑問を感じざるを得ず、近江屋事件での坂本龍馬の最期や戊辰戦争の顛末が描かれなかったのは、物足りないとしか言いようがない。
唯一、面白いと思えたのは、薩長同盟の締結会議で、西郷隆盛が坂本龍馬に、「お前は何者だ?」と尋ねるくだりで、「そう言えば、その通りだ!」と、ここだけは、声を出して笑ってしまった。
ただ、単にキャラクターを茶化すだけでなく、こうした、誰もが抱いている疑問を誇張するような本質を突いた笑いを、もっと盛り込むことはできなかったものかと、残念に思えてならなかった。
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