「最後まで、愛をテーマの異色ホラー」死霊館 最後の儀式 ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
最後まで、愛をテーマの異色ホラー
心霊研究家であるエド&ロレイン・ウォーレン夫妻が、怪奇現象に挑む物語。実在の事件をベースにして、心霊研究、悪魔祓い、呪いの現場をリアルに映し出します。この「実話ベース」という骨格に、夫婦愛・家族愛というテーマで肉付けしているところが魅力です。ウォーレン夫妻が国境を越えて邪悪なものと立ち向かう姿が描かれ、壮大になっていきます。公開順ではなく時系列で鑑賞するとより楽しめます。ストーリーは解りやすいです。特筆する点は「呪いの鏡」の役割。鏡といえば、ホラー作品に多く触れている人ならば「異界と繋がる入口」「何かが映り込む不気味な媒体」ところが、鏡自体が攻撃をしてきます。破片で攻撃してくるし、重さで関節にダメージを与えたり、家屋を破壊したり、高速回転して大暴れします。鏡の脅威は命を奪う直接的な殺意になっています。ややもするとコントとなりますが、ギリギリでとどまっています。
人間の強さと優しさをド直球で見せつけます。
最終的には人と人との信頼や愛情が勝つ。異色ホラーというより希少なホラーです。最後と銘打っている事もあり、シリーズのお約束をもうらし、そして恐怖を超え祝福と安らぎを得て大団円となっています。ここで幕を下ろすのは納得です。
シリーズですが、単一でも鑑賞できます。
参考データは下記
1952『死霊館のシスター』
1956『死霊館のシスター 呪いの秘密』
1958『アナベル 死霊人形の誕生』
1970『アナベル 死霊館の人形』
1971『死霊館』
1972『アナベル 死霊博物館』
1977『死霊館 エンフィールド事件』
1981『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』
1986『死霊館 最後の儀式』
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