君の顔では泣けないのレビュー・感想・評価
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自分達を大切に俯瞰し合える幸せ
先に白状するとこの映画は時間潰しを目的に鑑賞を決めた。この点は先に詫びねばならない。大変申し訳なかった。非常によく出来ていた。
「君の名は。」をはじめ、男女の入れ替わりの作品は数多く存在する。本作はそんな雑多の中の1つだろう、と思っていた。そんな事は全くなかった。
寧ろ切り口としては全く別角度。しかもオチまでちゃんとしている。恐れ入った。
作品は題材と打って変わってドキュメンタリーチックな仕上がり。作風としてリアリティが役者に求められるが髙橋海人さん、芳根京子さんはそのハードルを上手く乗り越えられたと思う。特に髙橋海人さんの演技力は自分の予想を遥かに超えていて、ヒロイン(?)の水村まなみを熱演して下さった。本当に女性のようだった。女性のような男性だった。
またこの作品、衣装もかなり凝っていて、当時の流行を上手く取り入れており、よくある現代のみの時代考証で作中の過去のリアルを片付けていない繊細な点も評価できる。
終始落ちついた雰囲気で物語は進むが、この作品、恋愛映画と思いきや人生ドラマ映画。恋愛要素も確かに内包するが焦点はそこではなく、入れ替わった2人が互いが元に戻れない事の苦さを様々なシチュエーションで覚えながら、互いの人生を支え合い生き方を模索してきた様子を振り返るといった内容。2人ともやってる事は普通なのに題材のお約束とは程遠い事を平然とやってのけてるせいでこれがまぁ面白い。同じようで同じには進まないから。
逆に他の男女入れ替わり系のお約束みたいなものは控えめであった。
鑑賞後の満足感もあって久々にパンフレットを購入した映画だった。
ドラマ系としてはよく出来ている反面、キャストのファン層の好みよりかは大人向けの映画ではあるのは留意して見に行った方がいい。
どちらに感情移入しても切ない
実は二度目の鑑賞。
一度目はラストに??となりちょっとピンと来なくてもう一度鑑賞。二度目の方が陸とまなみどちらにも感情移入してとても切なく苦しかった。
でもやっぱり同性としてまなみに感情移入するかな。とても濃い15歳からの15年、うまくやってるように見えたまなみがずっと戻りたかった気持ちを抑えていたことが最後に分かってとても辛くなった。
ラストに注目していたけどやっぱり戻ったのかどうか分からなかった。いずれにせよ2人が幸せでいてくれたらと思う。
主演の2人の自然な演技と感情表現も素晴らしかった。
感情移入が難しい。
どちらの15年が重いのか
いろいろな口コミを見て、今回初めて鑑賞。とても良質な作品だった。時系列が跳ぶので混乱するのかと思っていたが、かえってその切り替えがよく、世界観により没入できた。全てを内包しつつも、静かに物語が紡がれていて、時にシリアスな描写も胸にストンと落ちた感じがした。
芳根京子さんと髙橋海人さんの演技が秀逸。
特に、陸の家での芳根さんの衝動からなる激しくも抑揚を抑えようとする皮肉の効いた台詞回しと、髙橋さんのオフィスでの熱を持ちつつもフラットに語られる、まなみの孤独や葛藤を吐露する独白シーンが胸にグッと迫るものがあり、素晴らしかった。
高校生時代を演じたお二人も、どの姿も陸とまなみであり、将来がとても楽しみになった。
良い作品に出会えて感謝。
体が入れ替わって15年
毎年、7月の第3土曜日に会っている人がいる。体が入れ替わって15年。今年はいつもと違う日に会った。なぜなら元に戻れる方法があるかもしれないから。
体が入れ替わってしまった2人の15年間を辿りながら、本当に元に戻ることが良いのかどうかを考えていく。
坂平陸(芳根京子)はなかなか水村まなみ(高橋海人)として生きていくことに馴染めなかった。坂平は本当の家族とも水村の家族とも上手く関係が築けない。対する水村は本当の家族とも坂平の家族とも上手く関係を築き、恋人も次から次へと変えていく。
坂平が感じる孤独が痛い。
なんで水村はそんな風なんだ。自分は元に戻った後のことも考えて行動しているのに。
しかし、恋愛、本当の父との別れ、結婚、妊娠、出産と経験し坂平は水村まなみとしての人生に馴染んでゆく。
芳根京子も高橋海人も性別が変わってしまったという難役を繊細に演じた。特に高橋海人の時折見せる女性的な柔らかさは素晴らしい。
映画を観ていて疑問だったのがどうして水村まなみは恋人を次から次へと変えたのかだった。
コミュニケーション能力が高く関係性を築くのが上手いのはわかる。だから坂平の気難しそうな母親とも関係性を築けた。でも、恋人を頻繁に変える男は女にとって嫌な奴じゃないんだろうか。本来は女である水村はどうして恋人を固定せずにいるのか。
それは元に戻ったときに坂平に責任を負わせた状態にしたくなかったからではないか。結婚して家庭を持ってしまったら、その責任を自ら選択していない坂平に負わせてしまう。
坂平が自身に起きたことを水村に話したとき、水村はどこか恨めしそうに見えた。本来自分が体験する筈の女としての人生を坂平が体験している。自分は男としての人生を全うしていないのに。
どうして?水村が感じる孤独もまた痛い。
それならそれで水村は彼女をそんなに作らなくてもいいと思うが、どこかで自分と同じ女の肉体を求め触れていたかったのかもしれない。
本当の自分というものがあるとして、それは一体なにが定義してくれるんだろうか。
顔、体、生き方。
いろいろあるけど、人生とはあるかわからない自分ににじり寄っていくもの。
そんなことを考えた。
「転校生」のその先へ
男女入れ替わり映画は珍しくない。
自分の世代では「転校生」という代表作があるし、若い世代には「君の名は」という代表作がある。
どちらも主人公が若者で、入れ替わる事でお互いの性を知って元に戻る、青春映画の一面があった。
ただ、これがもし戻らなかったらどうなる…、この映画はそういう「転校生」のその先を描いている。
それだけで、もう観てみたい!
15年間、30になるまで、2人は別の人物をどう生きたのか?どんな思いで生きたのか?
それを、丁寧に描いていく。
ドキドキする。面白い。
しかし今年は「リライト」という「時をかける少女」のオマージュ映画があったし、これは明らかに「転校生」のオマージュを思わすし、
大林宣彦監督ブームが来てるのか!?
#君の顔では泣けない
#転校生
#リライト
#大林宣彦 監督
わたしの身体は誰のものか
クィア作品として鑑賞(クレジットを見るとしっかり監修が入っている様子)
コメディ作品の多い入れ替わりというテーマに対し、終始静かな進行のこの作品。元に戻れず、大切な人にも打ち明けられない二人の15年間が、時代を前後しながら描かれます。悲しいシーンも多いですが、この構成のお陰か、そこまで暗くなりすぎずに見ることができました。
明確な身体違和が描写されるまなみや、アセクシャル・デミセクシャルな描写がされる陸など、クィアな経験を経て、まなみは身体を求められること、陸は信頼できる相手との関係性に救いを得ます。一見対照的な二人ですが、決してお互いの選択を否定しません。なぜならそれは、入れ替わった現実に適応し生き延びる為の手段だと理解しているから。
二人は元に戻ることの無責任さを認めつつも、最後には元に戻れるかもしれない方を選択します。結果は明示されませんが、その選択こそが重要。周りなんて関係ない、わたしの身体はわたしのものだから。二人の15年とその選択に勇気づけられるラストでした。
切ない
芳根京子見たさに鑑賞。思ったより髙橋海人が上手かった。入れ替わったことで親の死に目にも会えない、今の親ともうまくいかない、となかなか切ない話だった…思春期からの15年を性別変わって過ごしたら30で元に戻ってもそれはそれで苦労しそうだなぁと、見ながら思った…
ラストはどっちにも取れる終わり方なのが良かった。
エンドロールが素っ気なさすぎて、映画の価値が減る…
結末は、原作と変わらないのか変わってしまったのか
(ネタバレさせたくないので、映画だけでなく原作も読んだ、という方以外はこの先は読まずにお願いします。)
主役の陸とまなみが、とあるきっかけでお互いの心が入れ替わってしまい、入れ替わってしまっている間の2人の生活・人生や心理・葛藤を描くのをメインテーマにした作品なのだと思います。
入れ替わり状態が解消できるのか、それはどんな風に、という、本題ではない方を過度に期待してはならなかったようです。入れ替わりのきっかけとなった出来事が、原作どおりでずいぶんあっさりしていたのは、戻るための行動や2人のその後についても、映画だからといって独自に加えることもない、という表れだったのでしょう。
戻れたとも戻れなかったともどちらともとれる(どちらともとれない、と言った方が良いかも)ラストの数秒くらいシーン、原作にはなかったのですがフラストレーションが残りまくってしまいました。
・外見が陸の方は生存している
(「中身」は戻ったか不明)。
・外見がまなみの方は(ラストに出てきていないので)
生存していない可能性もありえる?
ということで、原作よりも謎が深まったように思うからです。
陸は入れ替わりから無事戻れたが、まなみは(プール飛び込み時か、その後間もなくかに)なくなってしまっている、といういちばん辛そうな結末の可能性も想像されて、何とももどかしい思いで鑑賞を終えました。原作から変えないけれども、物語の続きに関する監督からの何らかのメッセージ、ということでしょう。
まあ、そういう細かいことを気にさせてくれるのも、全体として良い映画作品になっていたからこそだと思いますので、見て良かったです。
この作品も、出来映えに見合うほどには話題に上がっていないような気がしています。上映館数も上映回数も、もっと多くて良いのにと思います。いろいろと事情があるのでしょうが、宣伝不足の気がしてもったいないです。
非日常なのにリアル
入れ替わりというリアリティがないお話しのはずなのにすごく共感が出来るお話しでした。それはきっと無意識に人と比べてなんとなく自分の生活の物足りなさみたいなものに重ねてみえ、涙が止まらなかったのだと思います。陸は親との関係や寂しさがあって旦那さんの存在が支えだったんだろうな。逆にまなみの戻りたいという強い想い、そこで俺の顔で泣かないでと言われた時の気持ちを考えて苦しくなりました。演技が上手いという感想では無く、すごくリアル。本当にその人が居る様な不思議な感覚でした。最後はどちらか分からないけど、自分の中では喫茶店に先に来て待っていたまなみのままなのかな…と思ったり。だけど前とは何か違う雰囲気で2人の変化を感じられる終わり方も心地良かったです。
映画って素敵だなと改めて思い最近あまり観れていなかった映画に沢山触れたくなるそんな作品でした。
今でも頭の片隅にある位私は好きな作品です。
ありがとうございました。
ありそうでなかった入れ替わり系の新たな形
芳根ちゃんが大好きなので見に行きました。
いわゆる男女の体が入れ替わる系の作品です。
その中でも私が見てきた入れ替わり系の作品の中では見たことなかった15年も入れ替わったまま月日が流れているという設定がとても良かったです。
ストーリー的には見ている側が転生ものを見ているかのように現在と過去の回想が行ったり来たりしていきます。
それを見ていくことで彼らの人生がどのように過ごしていきそこにはどのような背景や心の変化や心境があったのかということが徐々に紐解かれていきます。
各時代に変化などはその都度ありつつも基本的に作品の主となるのは主役2人が喫茶店やその時代のどこかで2人が語り合うという場面で進められていくこの物語の進め方も自分的にはすごく良かったです。
終わり方もあれで良かったかなと思います。
プールに飛び込んでエンドロールかと思いきや、そこにやはり戻ってくるんだーとなりました。
自分としては2つの結末が浮かびました。
いつもどおり喫茶店で高橋海人君が待っていたのでそのまま入れ替わらなかったのだろうというパターンと、もう一つは入れ替わりが成功していて、いつも高橋海人くんが喫茶店で先に待っていたからそれに合わせて早く到着しておこうとしたのかな?というパターンです。
一つだけ納得いかなかったのが高橋海人くん側の家族のお母さんがなぜにあんな感じの人なのかが詳しく描かれていないので、ただただ嫌な人って感じでした。
心の病でもあんのかな?って感じでしたよね。
お父さんも良い人そうだけど芳根ちゃんにあんなこと言わなくてもいいのでは?って感じで弟は良い人だったけど、あの家族が本当意味不明の嫌な家族でした。
そこだけは見ていて不快な要素でしたが
作品自体はとても良い作品だと思います。
何より主役の2人、学生時代の役者さん含めとても良い演技を見せてくれています。
2時間ずっと引き込まれてしまいました。
めっちゃオススメです!
一味違った『入れ替わりもの』
君の顔では泣けないという優しさ
2回は見たい作品
ステキなふたり
内容がよくわからない映画
難しかった
映画を完成させる最後の1ピースって、観た人の経験とか想像力だと思うんですよ。
だから、同じ映画を観ても人によって感想が違うんですよね。
それで結論から言うと、私はこの映画を上手く完成させる事ができませんでした。
ファンタジー作品の醍醐味って、非現実的の極端な設定の中での登場人物の行動や思慮を見ることで、日常の中で見落としていた事や忘れていた事に気付ける事だと思うんです。
逆にそれが無いと、ただ非現実的な何かを見せられただけになっちゃう。
私は今回、それを見付ける事が出来なかった。
経験や想像力が足りなかったんだと思うんだけど。
それでも、そんな時にこのサイトで高評価を
付けている人のレビューを読むと、目から鱗が落ちる時が有るんですよね。
そういった楽しみも、映画レビューサイトには有ると思うの。
結局、何が言いたいかというと、映画ドットコムさんありがとうかな。
この映画の感想を一つ言うなら、同窓会の芳根さんのヘアスタイル、とても素敵だったな。
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