君の顔では泣けないのレビュー・感想・評価
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なぜ男が(女)を演じるとオネエになるのか
2025年映画館鑑賞112作品目
11月23日(日)イオンシネマ石巻
6ミタ0円
監督と脚本は『ピンカートンに会いにいく』『決戦は日曜日』『金髪』の坂下雄一郎
ロケ地
群馬県高崎市
蛮珈梦(喫茶「異邦人」)
純和食店そばっ喰ひ
Bar Keizo
高崎商科大学
男女入れ替わりもの
それだけではありふれた話
斬新なのは元に戻らない点
いや今まで企画段階ではそういったアイデアが出たはずなんだ度々
小説にしろTVドラマにしろ映画にしろ
でもボツになった
そのどれもシナリオ的に面白くなかったからだろう
このての作品は必ず最後には戻るんだ
少なくとも数ヶ月後に
それなら青春コメディーとして成立するのだが
それなのにいつまで経っても戻らないものだから話が重くなる
長い年月を重ね受け入れていく2人ではあったがまなみ(見た目は陸)の本心は戻りたかった
しかし陸(見た目はまなみ)はほぼ完全に受け入れた
セフレはいるものの独身のまなみ(見た目は陸)に対し陸(見た目はまなみ)は結婚し出産を経験し母親になったからだ
原作者も脚本を務め映画監督も男性
女性の一部レビュアーからは女性視点じゃなくて男性視点でがっかりという意見もあった
平田満はかつて爆笑問題と真鍋かをりがMCのトーク番組に出演したがそこで脚本を書く際にあたって「男なら子宮を持て 女なら睾丸を持て」という名言(迷言?)を残した
小説や漫画と違いドラマや映画の脚本を書くなら異性の視点も持って書かないとダメだってことだろう
僕はそれができてると思うんだがなあと
女同士だから共感できるものでもないでしょう
女なら共感できるというなら高市早苗総理をもっとみんなで応援してあげてほしいな
ファイティングポーズをとっているのはむしろお前だろと言いたい時もある
30歳になった2人が馴染みの喫茶店で再会
入れ替わった高一の頃からこれまでの回顧録
時系列が行ったり来たりするは自分には合わず減点ポイント
ふせえりが出てきただけでなぜか笑ってしまう
どちらかというとお笑い系だけど特に面白い言動しているわけじゃないから失礼かな
陸の母がまなみ(中身は陸)に対して異常に冷たいのが笑える
強く違和感を覚えたのは2人の母親
陸の母親とまなみの母親
なぜ中身が違うと気づかないのか
男親はその点では鈍感だがトツキトウカを共にした母親なら異変に気づくと思うのだが
『寄生獣』の田宮良子の母親は見抜いたぞ
女性の多くは男性と違い非科学的なものを信用する傾向が強い
理屈より直感を大事にするのではないか
リケジョは別かもしれないが(あっ「STAP細胞はあります」の人は違うか)
あともう一つ苦言
男女入れ替わりモノだと大抵男性俳優の方がオネエっぽくなる
中身が女であってオカマを演じて欲しいわけでない
テレがあったのか高校生時代を演じた武市尚士は自然体だっただけに
陸(見た目はまなみ)を演じた芳根京子も西川愛莉も自然体だし
女がオレって言っても抵抗感はない
岩手と宮城の県境に住む僕は幼少の頃に曽祖母が自分で自分のことをオレ(方言でオラがさらに訛ったものかと)と言っていたことを覚えているし
女が胡座なんてヨガとかで普通にやるでしょ
でも男の前ではチノパン履いていても正座なんだよな上品な家庭で育ったわけでもないのに
女は大変だ
職場の後輩がパイプ椅子を要求するので武器として使用するのかなと思ったら座るために使った
正座はやっぱり辛いのだ
まなみと陸は戦友ではあるかもしれないが男女として決して結ばれることはなかった
陸(見た目はまなみ)は男だった頃からの陸の親友と田崎とSEXをする
田崎と結婚するのかと思いきや別れることになり職場の同僚の蓮見と結婚する
なんか女の姿になった陸が幸せになり男の姿になったまなみの方が不幸になった気がする
切ない
双方の両親との仲はまなみ(見た目は陸)の方がうまくいっているけど
エンドロールのあとにおまけなし
書いててややこしくなってくる
あともう一つ苦言
2人の高校時代もっと芳根京子と高橋海人に寄せて欲しかった
『いま、会いにゆきます』の浅利陽介&大塚ちひろは中村獅童&竹内結子にかなり寄せただけに
オーディションの段階でそのくらいの配慮はしてほしかった
苦言ばっかりだが陸の父の葬儀でまなみ(中身は陸)と弟禄(金髪)が再会するシーンで幼少の頃の雪だるまに関する思い出話をする2人のやりとりがとても良かった
あと歴代朝ドラ主演女優のわりにいまひとつパッとしない芳根京子だが今回の役どころはとても良かった
「可愛い」はまだまだだ卒業できそうもないけど「可愛いだけ」は卒業できたようです
もう28歳だしね
あっあくまでもいまひとつであってマジでパッとしないわけではないから誤解しないでね
そう言えば入れ替わる前が殆ど全く描かれていないのも異例だな
配役
高一の夏に体が入れ替わってしまい30歳になっても元に戻らない坂平陸(見た目は水村まなみ)に芳根京子
陸の高校時代に西川愛莉
高一の夏に体が入れ替わってしまい30歳になっても元に戻らない水村まなみ(見た目は坂平陸)に高橋海人
まなみの高校時代に武市尚士
陸の友人の田崎淳一に中沢元紀
田崎の高校時代に窪田吏玖
陸の弟の坂平禄に林裕太
禄の中学時代に酒井禅功
陸の母の坂平葉月に片岡礼子
陸の父の坂平春樹に山中崇
まなみの母の水村渚に大塚寧々
まなみの父の水村治に赤堀雅秋
まなみの結婚相手の蓮見涼に前原滉
陸(見た目はまなみ)が産んだ娘の蓮見まどかに白井希果
まなみの同僚(セフレ)に石川瑠華
喫茶店「異邦人」の店員にふせえり
喫茶店「異邦人」の店員に前野朋哉
女だった頃からのまなみの友人の桜に米満寧花
桜の成人期に中村莉久
女だった頃からのまなみの友人の高美に佐々木告
高美の成人期に小川沙羅
まなみ(見た目は陸)と一緒にいる同級生の田村に松長里依
看護師に山本裕子
まなみ(見た目は陸)の交際相手に鈴木ミ夏
まなみ(見た目は陸)の交際相手に村山朋果
まなみ(見た目は陸)の交際相手に小田龍哉
2025年で最高の映画でした
心と身体
ラストがもっと…
たまにあるファンタジーな男女入れ替わりの映画。数々のシーンでは少し間がありすぎるようにも思った。何度も時間経過が複雑で…。ラストにハイタッチを男性が遅れて手をつけ出してくれるだけでスッキリするのにな。あとの想像はお任せ致しますより、そこで確信出来る方がハッピーエンドなのになと歯軋りしてしまう。それが映画といえばそれまでなのだが…
ファンタジーなのにリアル
2人の男女の中身が入れ替わるというあり得ない設定の物語なのに、本当に入れ替わった2人の人生を見ているようなリアリティを感じて衝撃でした。物語自体は淡々としていてときどきクスりと笑うシーンがありますが、語られる入れ替わった2人の苦悩に胸を締め付けられました。特に陸(外見まなみ)と弟のシーン、そしてまなみ(外見陸)の独白からの陸からの電話のシーン。ところどころなんでそんなこと言っちゃったの?っていう部分もありましたがそれすらリアルで、自然と涙が溢れて見終わった後も2人を思い出して幸せを願うようになりました。初めて見た日は涙腺が壊れてしまい思い出しては涙ぐむという初めての経験をしました。何度も見て色んな人の視点で考えてみたい映画です。
⭐︎3.6 / 5.0
自分達を大切に俯瞰し合える幸せ
先に白状するとこの映画は時間潰しを目的に鑑賞を決めた。この点は先に詫びねばならない。大変申し訳なかった。非常によく出来ていた。
「君の名は。」をはじめ、男女の入れ替わりの作品は数多く存在する。本作はそんな雑多の中の1つだろう、と思っていた。そんな事は全くなかった。
寧ろ切り口としては全く別角度。しかもオチまでちゃんとしている。恐れ入った。
作品は題材と打って変わってドキュメンタリーチックな仕上がり。作風としてリアリティが役者に求められるが髙橋海人さん、芳根京子さんはそのハードルを上手く乗り越えられたと思う。特に髙橋海人さんの演技力は自分の予想を遥かに超えていて、ヒロイン(?)の水村まなみを熱演して下さった。本当に女性のようだった。女性のような男性だった。
またこの作品、衣装もかなり凝っていて、当時の流行を上手く取り入れており、よくある現代のみの時代考証で作中の過去のリアルを片付けていない繊細な点も評価できる。
終始落ちついた雰囲気で物語は進むが、この作品、恋愛映画と思いきや人生ドラマ映画。恋愛要素も確かに内包するが焦点はそこではなく、入れ替わった2人が互いが元に戻れない事の苦さを様々なシチュエーションで覚えながら、互いの人生を支え合い生き方を模索してきた様子を振り返るといった内容。2人ともやってる事は普通なのに題材のお約束とは程遠い事を平然とやってのけてるせいでこれがまぁ面白い。同じようで同じには進まないから。
逆に他の男女入れ替わり系のお約束みたいなものは控えめであった。
鑑賞後の満足感もあって久々にパンフレットを購入した映画だった。
ドラマ系としてはよく出来ている反面、キャストのファン層の好みよりかは大人向けの映画ではあるのは留意して見に行った方がいい。
どちらに感情移入しても切ない
実は二度目の鑑賞。
一度目はラストに??となりちょっとピンと来なくてもう一度鑑賞。二度目の方が陸とまなみどちらにも感情移入してとても切なく苦しかった。
でもやっぱり同性としてまなみに感情移入するかな。とても濃い15歳からの15年、うまくやってるように見えたまなみがずっと戻りたかった気持ちを抑えていたことが最後に分かってとても辛くなった。
ラストに注目していたけどやっぱり戻ったのかどうか分からなかった。いずれにせよ2人が幸せでいてくれたらと思う。
主演の2人の自然な演技と感情表現も素晴らしかった。
感情移入が難しい。
どちらの15年が重いのか
いろいろな口コミを見て、今回初めて鑑賞。とても良質な作品だった。時系列が跳ぶので混乱するのかと思っていたが、かえってその切り替えがよく、世界観により没入できた。全てを内包しつつも、静かに物語が紡がれていて、時にシリアスな描写も胸にストンと落ちた感じがした。
芳根京子さんと髙橋海人さんの演技が秀逸。
特に、陸の家での芳根さんの衝動からなる激しくも抑揚を抑えようとする皮肉の効いた台詞回しと、髙橋さんのオフィスでの熱を持ちつつもフラットに語られる、まなみの孤独や葛藤を吐露する独白シーンが胸にグッと迫るものがあり、素晴らしかった。
高校生時代を演じたお二人も、どの姿も陸とまなみであり、将来がとても楽しみになった。
良い作品に出会えて感謝。
体が入れ替わって15年
毎年、7月の第3土曜日に会っている人がいる。体が入れ替わって15年。今年はいつもと違う日に会った。なぜなら元に戻れる方法があるかもしれないから。
体が入れ替わってしまった2人の15年間を辿りながら、本当に元に戻ることが良いのかどうかを考えていく。
坂平陸(芳根京子)はなかなか水村まなみ(高橋海人)として生きていくことに馴染めなかった。坂平は本当の家族とも水村の家族とも上手く関係が築けない。対する水村は本当の家族とも坂平の家族とも上手く関係を築き、恋人も次から次へと変えていく。
坂平が感じる孤独が痛い。
なんで水村はそんな風なんだ。自分は元に戻った後のことも考えて行動しているのに。
しかし、恋愛、本当の父との別れ、結婚、妊娠、出産と経験し坂平は水村まなみとしての人生に馴染んでゆく。
芳根京子も高橋海人も性別が変わってしまったという難役を繊細に演じた。特に高橋海人の時折見せる女性的な柔らかさは素晴らしい。
映画を観ていて疑問だったのがどうして水村まなみは恋人を次から次へと変えたのかだった。
コミュニケーション能力が高く関係性を築くのが上手いのはわかる。だから坂平の気難しそうな母親とも関係性を築けた。でも、恋人を頻繁に変える男は女にとって嫌な奴じゃないんだろうか。本来は女である水村はどうして恋人を固定せずにいるのか。
それは元に戻ったときに坂平に責任を負わせた状態にしたくなかったからではないか。結婚して家庭を持ってしまったら、その責任を自ら選択していない坂平に負わせてしまう。
坂平が自身に起きたことを水村に話したとき、水村はどこか恨めしそうに見えた。本来自分が体験する筈の女としての人生を坂平が体験している。自分は男としての人生を全うしていないのに。
どうして?水村が感じる孤独もまた痛い。
それならそれで水村は彼女をそんなに作らなくてもいいと思うが、どこかで自分と同じ女の肉体を求め触れていたかったのかもしれない。
本当の自分というものがあるとして、それは一体なにが定義してくれるんだろうか。
顔、体、生き方。
いろいろあるけど、人生とはあるかわからない自分ににじり寄っていくもの。
そんなことを考えた。
「転校生」のその先へ
男女入れ替わり映画は珍しくない。
自分の世代では「転校生」という代表作があるし、若い世代には「君の名は」という代表作がある。
どちらも主人公が若者で、入れ替わる事でお互いの性を知って元に戻る、青春映画の一面があった。
ただ、これがもし戻らなかったらどうなる…、この映画はそういう「転校生」のその先を描いている。
それだけで、もう観てみたい!
15年間、30になるまで、2人は別の人物をどう生きたのか?どんな思いで生きたのか?
それを、丁寧に描いていく。
ドキドキする。面白い。
しかし今年は「リライト」という「時をかける少女」のオマージュ映画があったし、これは明らかに「転校生」のオマージュを思わすし、
大林宣彦監督ブームが来てるのか!?
#君の顔では泣けない
#転校生
#リライト
#大林宣彦 監督
わたしの身体は誰のものか
クィア作品として鑑賞(クレジットを見るとしっかり監修が入っている様子)
コメディ作品の多い入れ替わりというテーマに対し、終始静かな進行のこの作品。元に戻れず、大切な人にも打ち明けられない二人の15年間が、時代を前後しながら描かれます。悲しいシーンも多いですが、この構成のお陰か、そこまで暗くなりすぎずに見ることができました。
明確な身体違和が描写されるまなみや、アセクシャル・デミセクシャルな描写がされる陸など、クィアな経験を経て、まなみは身体を求められること、陸は信頼できる相手との関係性に救いを得ます。一見対照的な二人ですが、決してお互いの選択を否定しません。なぜならそれは、入れ替わった現実に適応し生き延びる為の手段だと理解しているから。
二人は元に戻ることの無責任さを認めつつも、最後には元に戻れるかもしれない方を選択します。結果は明示されませんが、その選択こそが重要。周りなんて関係ない、わたしの身体はわたしのものだから。二人の15年とその選択に勇気づけられるラストでした。
切ない
芳根京子見たさに鑑賞。思ったより髙橋海人が上手かった。入れ替わったことで親の死に目にも会えない、今の親ともうまくいかない、となかなか切ない話だった…思春期からの15年を性別変わって過ごしたら30で元に戻ってもそれはそれで苦労しそうだなぁと、見ながら思った…
ラストはどっちにも取れる終わり方なのが良かった。
エンドロールが素っ気なさすぎて、映画の価値が減る…
結末は、原作と変わらないのか変わってしまったのか
(ネタバレさせたくないので、映画だけでなく原作も読んだ、という方以外はこの先は読まずにお願いします。)
主役の陸とまなみが、とあるきっかけでお互いの心が入れ替わってしまい、入れ替わってしまっている間の2人の生活・人生や心理・葛藤を描くのをメインテーマにした作品なのだと思います。
入れ替わり状態が解消できるのか、それはどんな風に、という、本題ではない方を過度に期待してはならなかったようです。入れ替わりのきっかけとなった出来事が、原作どおりでずいぶんあっさりしていたのは、戻るための行動や2人のその後についても、映画だからといって独自に加えることもない、という表れだったのでしょう。
戻れたとも戻れなかったともどちらともとれる(どちらともとれない、と言った方が良いかも)ラストの数秒くらいシーン、原作にはなかったのですがフラストレーションが残りまくってしまいました。
・外見が陸の方は生存している
(「中身」は戻ったか不明)。
・外見がまなみの方は(ラストに出てきていないので)
生存していない可能性もありえる?
ということで、原作よりも謎が深まったように思うからです。
陸は入れ替わりから無事戻れたが、まなみは(プール飛び込み時か、その後間もなくかに)なくなってしまっている、といういちばん辛そうな結末の可能性も想像されて、何とももどかしい思いで鑑賞を終えました。原作から変えないけれども、物語の続きに関する監督からの何らかのメッセージ、ということでしょう。
まあ、そういう細かいことを気にさせてくれるのも、全体として良い映画作品になっていたからこそだと思いますので、見て良かったです。
この作品も、出来映えに見合うほどには話題に上がっていないような気がしています。上映館数も上映回数も、もっと多くて良いのにと思います。いろいろと事情があるのでしょうが、宣伝不足の気がしてもったいないです。
非日常なのにリアル
入れ替わりというリアリティがないお話しのはずなのにすごく共感が出来るお話しでした。それはきっと無意識に人と比べてなんとなく自分の生活の物足りなさみたいなものに重ねてみえ、涙が止まらなかったのだと思います。陸は親との関係や寂しさがあって旦那さんの存在が支えだったんだろうな。逆にまなみの戻りたいという強い想い、そこで俺の顔で泣かないでと言われた時の気持ちを考えて苦しくなりました。演技が上手いという感想では無く、すごくリアル。本当にその人が居る様な不思議な感覚でした。最後はどちらか分からないけど、自分の中では喫茶店に先に来て待っていたまなみのままなのかな…と思ったり。だけど前とは何か違う雰囲気で2人の変化を感じられる終わり方も心地良かったです。
映画って素敵だなと改めて思い最近あまり観れていなかった映画に沢山触れたくなるそんな作品でした。
今でも頭の片隅にある位私は好きな作品です。
ありがとうございました。
全255件中、41~60件目を表示
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