「タンノイとマッキントッシュ」アフター・ザ・クエイク ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
タンノイとマッキントッシュ
「めくらやなぎと眠る女」と登場人物等がかなりかぶる内容だが、他者の苦痛・喪失感・アイデンティティの危機などに共感する「自分」とは何か、みたいなテーマを扱っているらしい点で風味が違うようにみえる。
「自分」(自我でもエスでも何でもいいが)の捉え方・扱い方が登場人物それぞれ違っているのが面白い。小村は「自分」が存在するという前提に固執して出口を無くし、第二話の二人は震災や毒親に「自分」が消されたと思っており、善也は宗教者との対話を通じて「自分」について考えはじめ、片桐は敢えて「自分」を捨てる事に活路を見出そうとしているように見える。釈迦なら「自分」なんて「空(くう)」だよ、と諭すのだろうが、自意識というやつはどうしようもない煩悩の元なのだな、と内容から外れて考えてしまった。
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