サターン・ボウリングのレビュー・感想・評価
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女性監督が描く有害男性性
《試写会にて鑑賞》
この作品はとても深いです。
スローテンポ&セリフが少なめなので
退屈に思ってしまいがちですが、その分、
メタファーやモチーフがてんこ盛り。
この意味がわかるとかなり楽しめると思います。
例えば…
一階にあるボウリング場は父の「胃」
避難用ダクトは父の「食道」
5階の部屋は父の「脳」
車のドアからなびかせているスカーフのシーンは
母親を恋しがっている…など。
ちなみに犬は父親の小さな霊というイメージだそうです。
犬がベッドを占領してアルマンに追い払われるシーンは
大嫌いな父に抵抗していることになります。
この兄弟はどちらが悪くてどちらが善人というわけではなく、どちらにも問題ありありなところが斬新。
また、ヒムパシー、フェムサイドというテーマも盛り込まれています。
アルマンが父親と同一化していく過程が見所。
そしてなんと、監督の息子が主演!
よく全裸で演技できたなあと感心。
解説を聞いて2回目観るのが楽しみになりました。
より面白く鑑賞できそう!
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