「ドードーを解き放て」KNEECAP ニーキャップ uzさんの映画レビュー(感想・評価)
ドードーを解き放て
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言語や社会問題など、理解が難しそうとは思いつつ、予告で興味を惹かれて鑑賞。
導入の語り口は別にいいのだけど、なんだか“ノリ”が合わない。
これは本来的な問題ではないのだが、字幕の文字情報が早くて多いのも疲れる。
一つの曲の中で、歌詞が下に出たり右に出たり、歌詞以外の情報が左に出たり…忙しい。
主人公たちも好きになれず、早々に睡魔とバトル。
確かにポスターにも「クズ」とは書いてあるんだけど、JJ以外の2人が擁護できないんですよ。
理不尽な弾圧で捕まるとかじゃなく、ドラッグを売る、どころかライブで配るし。
JJはJJで煮え切らない態度にモヤモヤ。
言語やアイデンティティの問題とは別のところで応援できないのはツラい。
また、リリックが全然刺さらなかった。
個人的にラップは、韻を踏むという言葉遊びの上に皮肉やユーモアを乗せるから面白いと思ってる。
でも彼らのそれは、(訳が悪い可能性もあるが)ほぼドラッグと下ネタ。
アイルランド語を使うこと自体が反抗ではあるのだが、だったらヒップホップでなくてもいい。
曲のノリ自体は嫌いじゃなかったので、余計に残念。
ストーリーに関してはまったく頭に入ってこなかったが、結構ムリヤリだった印象。
前述のリリックに関しては実際に規制されたりもあるらしいが、過激であればいいわけではない。
もっと知性や問題意識に基づいた反抗を期待したので、子供っぽく映った。
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