「ANOTHER LIFE」アンティル・ドーン ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ANOTHER LIFE
元のゲームはゲーム実況で見た事がある程度で未プレイです。
残酷描写が強いゲームなので、実写でもそこんとこどうなるかなと思い鑑賞。
R18+にチューニングされたグロさではありましたが、ゲームをなぞる様に進んでいくのと死ぬとタイムループするっていうのにだんだん慣れていってしまったせいか、ゴア描写を楽しむことだけに注視する作品になってしまいました。
タイムループという独自の要素を付け加えてなんとか映画になっていたかなという印象です。
導入はサクッと、行方不明の姉を探しに山奥までやってきたクローバー率いる5人組が、とある家に引き寄せられて、謎を解明していくと共に殺人鬼と出会していくといった感じで、ゲームとは別の路線で進んでいくのでどうなるんだろうって感じでした。
殺しには力が入っており、初っ端から胴体真っ二つに串刺し、目玉を貫通、顔をぐちゃぐちゃにするまで叩きつけとド派手にやりまくり。
淡々とこなすのでどこぞのテリファーなピエロよりかは不快感が少ないんですが、基本受け身からのカウンターかすでに殺り終わってるのパターンだったので、もっと自我を出してもいいんじゃない?とは思いました。
そこからも役者陣に容赦のないグロが飛んでいき、体はスパンスパン切り刻まれるわ、体はグリッてなるわ、呪い殺されるわ、仲間内で殺り合うわともう殺られ放題で、ストーリーどこいったかなくらいには景気の良い映像が続きました。
ただ困ったことにフィールドが限定的なのもあってそこまで背景が変わらないのと、タイムループが判明してからは緊張感が薄れてしまって、次第にグロは良くてもホラーとしての味が弱くなっていっかなと思いました。
水を飲む・浴びるという行為がタブーで、ガブガブ飲んだら風船みたいに破裂し、ループをするための自殺の手段としても有効、トラップのしての爆発もありと色々と手段があって面白く、かつ面白さの方が勝ってしまったのが良くも悪くもってやつでした。
クリーチャーのデザインも没個性とまではいかずともあまり惹かれるものではなかったです。
巨大化してきたやべー奴をもっと観たかったです。
ゴア描写が売りの作品だと思うので、回数制限はあれどもっと殺せたはずなのに、スマホの中でサクッと殺される模様を映して流してしまったのは残念でした。
ゲーム内での殺しを見る限り、面白そうなものはもっとあったはずなんですが惜しかったです。
オチは追いかけっこに次ぐ追いかけっこのシーンは見応えがありましたし、それを使ってトドメをさしにいけるか?いけるんやっていう丁寧親切設計が一周回って良かったです。
不意を打つようなバッドなラストではなく、次回作につなげたい様なじんわりとしたラストなのは良かったかなと思いました。
全体的には初見向けな感じの作りでとても丁寧で、ゲームの世界だからって突っ走らなかったところは評価したいです。
もっと殺し殺されに爽快感があったらなとは思いましたが、ちょうど良いスプラッターホラー映画でした。
ゲームやってはみたいんですが、プレステ系列はPS Vitaしか触れてきてないもんで…。
Switchに寄ってきてくれません?
鑑賞日 8/5
鑑賞時間 13:45〜15:40