「新鮮だった「ホラー×タイムリープ」の掛け合わせ」アンティル・ドーン 松下さんの映画レビュー(感想・評価)
新鮮だった「ホラー×タイムリープ」の掛け合わせ
2025年8月1日。『アンティル・ドーン』を公開初日に観てきた。予告を観てホラーとタイムリープの掛け合わせというので、かなり期待してたが、しっかり面白かった。当初は『キャビン』みたいなミーム意識やコメディ要素を期待してたが、観てみると少し違う。ただこれはこれで面白かった。
本作で一番目を引いたのは、なんといってもジャンルの掛け合わせ。「山荘で若者が怪物に襲われる」という、もはやテンプレと化した設定に、「タイムリープ」というSF的アイデアをぶつけてきたのは非常にユニーク。
ループの中でキャラクターたちが何度も死に、そのたびに異なるホラー演出が繰り広げられるため、毎回新しい驚きと緊張感が味わえた。
後半以降、ストーリーがよくわからなくなってくるのだが、なんとなく勢いで観られる。
タイムリープというのもそうだし、トンデモ展開が起きる可能性がある分、目が離せないというのもあると思う。
ただ正直、中盤以降、若干テンションが落ちる感は否めない。
期待していた『キャビン』のような“はちゃめちゃ感”やジャンル崩壊的なノリまではいかず、やや失速した印象が強い。
とはいえタイムリープによって「繰り返すたびに新しい情報が出てくる」構成になっているため、“物語が進んでいる”という感覚は持続する。
「グロアバレー」の謎に近づいていく展開にはしっかり引き込まれた。
ラストで映る監視カメラに写る雪の山荘、これが、原作ゲーム『Until Dawn』の舞台を示唆しているみたい、
「これは前日譚なのか?」「原作につながっている?」と気になるところ。ファンサービスと思わせつつ、人気が出たら続編作ろうという目論見も感じなくはない。
https://note.com/green_pepper/n/n92bf0169050a