配信開始日 2025年6月5日

「バディコメディになった続編」ザ・コンサルタント2 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0バディコメディになった続編

2025年6月18日
PCから投稿

バディコメディになっていて成功した2と言えるが初作が好きだった個人的な理由はノワールコメディと哀愁だったので違う方向へ行ってしまったと感じた続編だった。しかし8年も経ってたんだなあ。

どこに出てくるバーンサルも野卑でお行儀が悪い。
デヴィッドエアー&ピットのFury(2014)ってすごく良くなかったですか。砲手がラブーフで操縦士がマイケルペーニャで装填手がバーンサルだった。へなへなのシャーマンで最強のタイガーをぶっ壊す。ラブーフが発射をOnOneかOnWhatとしか聞こえない言い方で叫ぶ戦車戦を何度も繰り返し見た。新兵役でローガンラーマンもいたのでバーンサルは4、5番になる。どの映画に出てくるバーンサルもあんな感じのポジションで与太っぽい男だった。

そのイメージのまま主役級へレベルアップしてきたバーンサルだが、前作から兄弟設定だったので、こうなるのはわかるし、繰り返すが出来もぜんぜん悪くない。
ただThe Accountantは一匹狼でもってきたわけだから兄弟愛で和やかにまとまってしまうのは違う気がした。
またケンドリックがいないのが寂しかった。The Accountantの面白さは社会のシステムに属さない非情なAccountantとたんなる経理職員のケンドリックが絡むところだった。
顧客の農家でライフルテストするシークエンスも、ただの会計士だと思っていたら長距離の的を命中させるし襲撃者を簡単にのばしちまうし、庶民がAccountantに遭遇することにコメディ要素があったわけだが、それが今作の笑いでは、真面目君と破天荒君の典型的なバディものの笑いになっていて、つまるところアフレックとバーンサルでは男臭過ぎた笑。

すでに三作目が製作進行中で『ロードムービー形式、より軽快なトーン、深い感情描写』が予定されているという。The Accountantは独特さのある映画だったが続編をつくるとなれば興行指標的に通俗的になっていくのは仕方がないのかもしれない。とはいえ三作目ではケンドリックが再登場する予定なんだとか。
imdb6.8、RottenTomatoes77%と92%。

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津次郎