大長編 タローマン 万博大爆発のレビュー・感想・評価
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岡本太郎も大喝采!大公認!
まずここまでデタラメでふざけたものを作りきったその熱量に惜しみない賛辞を送りたい!そこまで突き抜けている。
しかも、単なるおふざけ映画ではなく、根底にはしっかりと岡本太郎のメッセージが流れている。芯があるのだ。意外にも深い映画であったことに驚かされた。
またテンポのいいこと!
でたらめ8兄弟登場シーンには不覚にもワクワクしたぞ。
なんにでも「大」をつけるぞ。「一流」も。
絶対飲みたくない「太郎汁」。
スクリーンが!おもしれえ。
(↓刺さったワード)
応援してはならない
でたらめるな
お利口さんになるな
人のことを気にするな
べらぼうな夢はあるか?
デタラメをやってごらん
好かれる奴ほどダメになる!
マイナスに飛び込め!
響くぅぅぅっ!
✳︎パンフレットは買いですよ。
変身ポーズやエランスティックの秘密、立体メガネまで「付録」が盛りだくさん^_^
いささか騙されているような、煙に巻かれる痛快さ
もともとテレビでやっていたタローマン自体、自分にとっては決して可笑しくて笑えるとかではなく、手作りのクラフトマンシップと岡本太郎というモチーフが放つキテレツでありつつ説得力のある哲学性みたいなものに幻惑されて面白いかどうか判別できないままに観てしまう奇妙な番組だった。そのノリとテンポをそのまま映画に持ち込んで、延々と100分くらい続けてみようという趣向には軽い狂気すら感じるが、だんだん観ているこちらの感覚m麻痺してきたくらいのところで、やはり哲学が思想みたいなものがじわじわと沁みてきて、気がついたら反骨と現代批判にすら取れるクライマックスにまんまといい映画だったなと思ってしまっていた。それが順当な評価なのか、いささか騙されているのではないかと疑ってしまうとこもタローマンぽくて実に良かった。
岡本太郎を軸に「1970年での世界観から2025年を想像して描く」という、思わず「何だコレは?」と言ってしまいたくなる奇抜な意欲作!
昭和45年開催の大阪万博を体験していない人でも、シンボルである「太陽の塔」は知っているでしょう。この「太陽の塔」を作ったのが芸術家である岡本太郎。
改めて「太陽の塔」という有名な造形物を眺めると、正面なのに曲がった鼻や口など、万博のシンボルとしては独創性に溢れ過ぎています。
当時の人も「何だコレは!」と衝撃を受けたでしょうが、「何だコレは!」も含め「芸術は爆発だ!」「芸術は呪術だ!」など、岡本太郎の有名なフレーズや造形物が本作で重要な骨格を形成しているのです。
1970年(昭和45年)に開催された大阪万博が、2025年(昭和100年)に再び開催された現在。
本作は、岡本太郎を軸に「1970年での世界観から2025年を想像して描く」という、思わず「何だコレは?」と言ってしまいたくなる作品なのです。
この作品が実際に1970年代に作られたのであれば、当時の映像技術では物足りなさが出たと思いますが、あくまで本作が作られたのは現代なので映像表現も見応えがあります。
岡本太郎という稀代の芸術家が遺した数々の表現も、今だからこそ刺さるものがあります。
「失われた30年」といった言葉が出ている現在の日本。
「現在の日本」と、本作で描かれる「1970年での世界観から想像された、夢と希望に満ちた2025年」を比べてみることで、「本当に現在の日本は経済がダメになっているのか?」を考えたりするのにも適した作品だと思います。
太郎汁のような劇薬を105分間飲まされ続ける映画
見ていて疲れるが見た後に、芸術に浸りたくなる そんな感想をこちらが持った時点でタローマンの勝利じゃなかろうか。そんな感じがした。
タローマンをご存知ない人にいえば、ある意味ボボボーボ・ボーボボのような劇物を見続けている感覚に近い。まさに劇薬だが、面白いしストーリーはちゃんとしている。
令和の技術で本気の昭和特撮に向き合っているし、円谷ウルトラマンリスペクトも忘れないし、岡本太郎の作品経歴そのものが伏線になったりもする。全部めちゃくちゃだけど筋が通る作品でした。
自分は平成産まれではあるものの、ドラえもんや鉄腕アトムを読んだことがあるので昭和の人々が未来をどう想像していたかは何となく知ってる。昭和産まれでないなら、その昭和人たちの想像を何となく覚えたうえで見るべきだとは思いました。
見るのがキツい
自分の中に毒を持て!
最高の映画
3本目にはちときつかった。
特撮作品の原点回帰であり、到達点
なんだこれは!
ありがたいことに
ちょっと、なにやってんの!NHKさんw!(褒め言葉)
なんだこれは…
想像を次々裏切る展開、予定調和なんてくそくらえ!と言わんばかりの仕掛けの数々…
これがなんと元はNHK(Eテレ)だったらしいじゃないですか!
正直、個人的にNHKが創るバラエティって好きではなかった
良い演者を揃えても、良い脚本家や制作会社でも、どことなく上品さを脱することができないからだ(仕方ないけど)
だが、もう一度言う
なんだこれは…
説明なんて必要ない
気になったらとにかく刮目!である
特に、窮屈な社会に疲れている人
言いたいことも言えないこんな世の中にポイズンがほしい人
ぜひとも刮目!である
ただひとつだけアドバイス
観るときはとにかく内容に意味を求めず、できるだけ頭を空にしよう
さぁみんなでデタラメワールドの住人になるのだ!
※星は、本当は4以上付けたかったのだけど、さすがに『花まんま』を超えるわけにはいかないと思い3.5としました(笑)
ズバッと参上、ズバッと解決。
岡本には「でたらめ仮説/秩序仮説」的な未来が見えたのだろう
時は1970年。万博開催に日本がわきたっていたその時、2025年の未来から万博を消滅させるためにやってきた恐ろしい奇獣が襲いかかる!
でたらめな奇獣に対抗するには、でたらめな力が必要。しかし、未来の世界は秩序と常識に満ち溢れ、でたらめな力は絶滅寸前になっていた。CBG(地球防衛軍)は万博を守るため、タローマンと共に未来へと向かう!(公式サイトより)
もともとはNHK Eテレの深夜の5分番組から大きなブームとなり、ついに映画化まで果たして作品。
アレルギー疾患の発症原因としてしばしば用いられる学説に「衛生仮説」というものがある。子どもが小さいときに衛生面できれいすぎる家に住んでいると、アレルギーの原因となる細菌や微生物へ触れる機会が減り、その結果、免疫機能が十分に発達しないため、アレルギー疾患や免疫系の病気にかかりやすくなるという考え方である。仮説とついているだけに、この考え方自体は確立されたものではないが、本作で描かれている「でたらめ」と「秩序」もちょうどそのような関係性にある。
1970年開催の大阪万博では「人類の進歩と調和」を大テーマに、世界大戦が終わった各国が宇宙船や月の石やロボットを展示し、日本のみならず、世界中が沸き立った。万博自体、国威発揚・産業振興・技術礼賛のための装置としてスタートしており、イベント性や娯楽性でコーティングしながらも、アジテート的な意味合いは色濃い。
そうした役割を持ち、かつ「人類の進歩と調和」というテーマを掲げる万博のコンセプトを展示解説する任に就いた岡本太郎は「人類は進歩などしていない」と真っ向から否定し、太陽の塔を作り上げたという。
当時の進歩の多くはテクノロジーの進歩であり、宇宙や物理法則や自然を解き明かし、秩序立てて人間の使いやすいように改変することを意味したが(いまでもそうだが)、岡本はそれを進歩とは呼ばなかった。もっと人間の根源的な、奥底に眠る、自分でも気づかないような、時代性にはそぐわない「でたらめ」が、進歩による「秩序」によって浸食、封殺されていく、前述の喩えになぞらえるなら、「でたらめ仮説/秩序仮説」的な未来が見えたのだろう。史実として伝わる太陽の塔の制作と展示はかれなりの反逆だった。
一方で、作中、ある登場人物が口ずさんだ「でたらめだけでは生きていけない。でたらめと秩序の不協和音を同居させながら生きていく」という科白にハッとさせられる。
そういった文脈で、「でたらめ」な世界観は徹底的に作り込まれている。ふざけっぷりレベルとしては「翔んで埼玉」に匹敵するが、この世界観で105分はちょっと長い気がした。やや疲れた。
芸術は爆発だッ
……まったくもって、実に狂気に満ちた企画である。
岡本太郎氏の作品群をモチーフにした短編特撮番組「タローマン」を、1時間半の映画として上映するとは。
念の為、配信されている本編を久しぶりに履修したうえで鑑賞に臨んだが…中々どうして良い映画に仕上がっていた。
1970年、万博開催で賑わう日本。「奇獣」との共存を目指し平和ムードが流れる中、未来からの奇獣「縄文人」が万博会場を襲う。立ち向かうCBGとタローマンであったが…。
前半はこれまでのシリーズ同様、珍妙な戦いや会話が繰り広げられるばかりで、正直どうなってしまうのかと不安であったが、伏線の回収や謎解きが完了した後半からは一気に面白く、それでいて熱い映画に様変わりする。
元々映像や展開自体は意味不明でありながらも、含蓄のある岡本太郎氏のことばによって深みを感じられたタローマンシリーズであるが、今回はその「ことば」をさらにふんだんに使い、「でたらめでいる」とはどういう事なのか?という大きなテーマを、映画として真摯に描き切った。
べらぼうなキャラクターたちは健在どころか、映画化したことでさらにスケールアップ。益々わけの分からない活躍を見せてくれる。この映画から登場の新キャラも中々魅力的で、特にノイズにもならず愛着を持つことができた。
展開のカオスっぷりは本編以上であるため、初心者がこのノリを映画の長尺で耐えぬくのは少々厳しいものがある。訓練された「タローマン」ファン向けの作品と言えるが、逆にこの映画が気に入ったなら間違い無く本編を楽しめる、とも言えよう。
色々考え込みがちな現代社会、このような「でたらめ」と「べらぼう」が、我々にも必要なのかもしれない。
初見者殺しは、否定できない。。。
高評価を付けるのは、やはりNHKの本編をしっかり見ておりかつ、岡本太郎の生前のエピソードいくつか知っている人だろう。なぜなら、映画にあって当然のストーリーがあることが驚きなのだから。残念なのは、高評価されて初見視聴者が増えると逆に評価が下がるという謎な展開になってしまうのだ。
初見で訳が分からんという方は、Youtubeで岡本太郎が出ているCMをいくつか見てください。こんなおじさんです。でも、フランス留学のエリートです。太陽の塔しか知らないという方は、岡本太郎の作品を検索してください。意外とその辺にあります。デパートとか駅とか公園にあります。岡本太郎と縄文土器の"発見"のエピソードは、見ておくといいです。じゃないと、映画が分けわかりません。建築家丹下健三の屋根を突き破ったエピソードは好きですね。以上から、間口が狭い映画であることは否定できません。それでも、ばかばかしさを全身で受け止めて、タローマンの不可思議な動きに驚き、なんだこれは!とつぶやいてください。どんなに、でたらめでも、岡本太郎という芸術家は実在したのだから。
ナンダコーレワー
岡本太郎の描いた絵のキャラが、形になったー。キモかわいくて、パワーがある。そして、タローマンの中の人のクネクネが、なんかセクシーだった。別に動きがエロいわけではないのに、なんでそう感じるのか。たぶん衣装が薄地だからかも。あれがウルトラマンくらいしっかりした厚地なら、たとえクネクネしてももっと硬く見えるだろう。いや、厚地だとクネクネできないのか。うーむ、難しいな。
昭和感で通したのはえらいが、途中で少し飽きてしまった。テイストが昭和でも、観てる人は令和だから、どこかで今の感覚も混ぜた方が良かったかなと思う。急にタローマンを筆頭に、群舞でキレキレにダンスするとか。テンポがずっと同じなのが、メリハリの薄い要因かもね。エンディングは文字より画を優先したので、人の名前が読みづらい。でも、藤井亮の名前はたくさん出てきた。はい、覚えました。
岡本太郎の言葉をたくさん聞けて楽しかった。帰りは「なんだこれは」を唱えながら映画館を後にした。
何だコレは…?!
生きる希望を与えてくれる!
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