「いささか騙されているような、煙に巻かれる痛快さ」大長編 タローマン 万博大爆発 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
いささか騙されているような、煙に巻かれる痛快さ
もともとテレビでやっていたタローマン自体、自分にとっては決して可笑しくて笑えるとかではなく、手作りのクラフトマンシップと岡本太郎というモチーフが放つキテレツでありつつ説得力のある哲学性みたいなものに幻惑されて面白いかどうか判別できないままに観てしまう奇妙な番組だった。そのノリとテンポをそのまま映画に持ち込んで、延々と100分くらい続けてみようという趣向には軽い狂気すら感じるが、だんだん観ているこちらの感覚m麻痺してきたくらいのところで、やはり哲学が思想みたいなものがじわじわと沁みてきて、気がついたら反骨と現代批判にすら取れるクライマックスにまんまといい映画だったなと思ってしまっていた。それが順当な評価なのか、いささか騙されているのではないかと疑ってしまうとこもタローマンぽくて実に良かった。
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