大長編 タローマン 万博大爆発のレビュー・感想・評価
全166件中、1~20件目を表示
岡本太郎も大喝采!大公認!
まずここまでデタラメでふざけたものを作りきったその熱量に惜しみない賛辞を送りたい!そこまで突き抜けている。
しかも、単なるおふざけ映画ではなく、根底にはしっかりと岡本太郎のメッセージが流れている。芯があるのだ。意外にも深い映画であったことに驚かされた。
またテンポのいいこと!
でたらめ8兄弟登場シーンには不覚にもワクワクしたぞ。
なんにでも「大」をつけるぞ。「一流」も。
絶対飲みたくない「太郎汁」。
スクリーンが!おもしれえ。
(↓刺さったワード)
応援してはならない
でたらめるな
お利口さんになるな
人のことを気にするな
べらぼうな夢はあるか?
デタラメをやってごらん
好かれる奴ほどダメになる!
マイナスに飛び込め!
響くぅぅぅっ!
✳︎パンフレットは買いですよ。
変身ポーズやエランスティックの秘密、立体メガネまで「付録」が盛りだくさん^_^
いささか騙されているような、煙に巻かれる痛快さ
もともとテレビでやっていたタローマン自体、自分にとっては決して可笑しくて笑えるとかではなく、手作りのクラフトマンシップと岡本太郎というモチーフが放つキテレツでありつつ説得力のある哲学性みたいなものに幻惑されて面白いかどうか判別できないままに観てしまう奇妙な番組だった。そのノリとテンポをそのまま映画に持ち込んで、延々と100分くらい続けてみようという趣向には軽い狂気すら感じるが、だんだん観ているこちらの感覚m麻痺してきたくらいのところで、やはり哲学が思想みたいなものがじわじわと沁みてきて、気がついたら反骨と現代批判にすら取れるクライマックスにまんまといい映画だったなと思ってしまっていた。それが順当な評価なのか、いささか騙されているのではないかと疑ってしまうとこもタローマンぽくて実に良かった。
岡本太郎を軸に「1970年での世界観から2025年を想像して描く」という、思わず「何だコレは?」と言ってしまいたくなる奇抜な意欲作!
昭和45年開催の大阪万博を体験していない人でも、シンボルである「太陽の塔」は知っているでしょう。この「太陽の塔」を作ったのが芸術家である岡本太郎。
改めて「太陽の塔」という有名な造形物を眺めると、正面なのに曲がった鼻や口など、万博のシンボルとしては独創性に溢れ過ぎています。
当時の人も「何だコレは!」と衝撃を受けたでしょうが、「何だコレは!」も含め「芸術は爆発だ!」「芸術は呪術だ!」など、岡本太郎の有名なフレーズや造形物が本作で重要な骨格を形成しているのです。
1970年(昭和45年)に開催された大阪万博が、2025年(昭和100年)に再び開催された現在。
本作は、岡本太郎を軸に「1970年での世界観から2025年を想像して描く」という、思わず「何だコレは?」と言ってしまいたくなる作品なのです。
この作品が実際に1970年代に作られたのであれば、当時の映像技術では物足りなさが出たと思いますが、あくまで本作が作られたのは現代なので映像表現も見応えがあります。
岡本太郎という稀代の芸術家が遺した数々の表現も、今だからこそ刺さるものがあります。
「失われた30年」といった言葉が出ている現在の日本。
「現在の日本」と、本作で描かれる「1970年での世界観から想像された、夢と希望に満ちた2025年」を比べてみることで、「本当に現在の日本は経済がダメになっているのか?」を考えたりするのにも適した作品だと思います。
主題歌が素晴らしい
爆発だ、爆発だ、爆発だ、芸術だぁ♪
街に襲来する謎の奇獣達をでたらめ殺法で次々と撃破するヒーロー(?)タローマンのお話なのだが、先ず70年大阪万博の時代の荒っぽい映像や妙に説明臭いセリフや特撮技術が素晴らしい
そして舞台を大宇宙万博の控える2025年に移してからは秩序vsデタラメとなるのだが、まるで昭和のコンプラを無視していたバラエティ番組vs現代のコンプラ重視していたバラエティ番組みたいだった
残念なのが2025年世界でのタローマンが戦うまでが結構暇だったね
ちょいちょい場面の切れ目で登場する「タロォォウマァァァン♪」が変に癖になる
上映中ずっとスクリーンのサイズが小さい気がしていたが、まさか終盤にスクリーン上下の幕を捲り上げて敵奇獣を殴りまくるアイテムにする為にわざと小さく見せていたのはお見事!! っと岡本太郎も言っていました
とんでもなかった。
稚拙な感想ですがでたらめでべらぼうで泥臭くて真剣で、
終盤は泣いてしまいました。
今、涙がぶり返している。
きれいでないものも認めようという精神は昭和から岡本太郎さんは唱えていたのだなと思ったし、
昭和中期の映像の再現が秀逸。訂正。これは撮り直しなどはしていないようですね。
ということは映像の繋ぎ合わせ?メイキングを見てみたいです。
キセルを持った早口の博士、太っちょの子ども…
ベタでとても良い。
昨今ニセモノまがいの昭和ドラマもよく見ますが当時のブラウン管映像を彷彿される懐かしさ。
この古き良き日本を垣間見れるは語り継がなければならない。自分にとっては初見だったのだが
あと結構自分は爆笑ポイント多かったです。映画館は割と静かでしたが…
だめだこりゃ。
太郎汁のような劇薬を105分間飲まされ続ける映画
見ていて疲れるが見た後に、芸術に浸りたくなる そんな感想をこちらが持った時点でタローマンの勝利じゃなかろうか。そんな感じがした。
タローマンをご存知ない人にいえば、ある意味ボボボーボ・ボーボボのような劇物を見続けている感覚に近い。まさに劇薬だが、面白いしストーリーはちゃんとしている。
令和の技術で本気の昭和特撮に向き合っているし、円谷ウルトラマンリスペクトも忘れないし、岡本太郎の作品経歴そのものが伏線になったりもする。全部めちゃくちゃだけど筋が通る作品でした。
自分は平成産まれではあるものの、ドラえもんや鉄腕アトムを読んだことがあるので昭和の人々が未来をどう想像していたかは何となく知ってる。昭和産まれでないなら、その昭和人たちの想像を何となく覚えたうえで見るべきだとは思いました。
見るのがキツい
タローマンを知り合いから聞きノリで鑑賞。
公開が短縮され最終日で30人くらい居た。
上映は県で一館のみ。横の県の劇場を見たら0人。地域で人気が違う様。
事前情報を全く知らずに見たが、
古臭過ぎてキツい。この昔ながらのベタな昭和特撮が好きな人は良いんだろうか、良さが全然分からない。笑ってるのは50代くらいのオッサンのみ。多分好き嫌いが分かれるので
かなり好きじゃないと映画を観にこないんだと思う。
黒電話式の携帯電話を使う事にオッさんの笑いが起きていたが、ギリギリ分かるレベルなのであーなるほどくらいの感想だった。
癖が強く、多分好きな人は好きなんだろうが、
嫌いな人はとことん嫌いになる映画。
友達は途中から寝ていた。
万人受けは絶対にしなく、気軽に女性を連れていけない映画。
自分の中に毒を持て!
最高の映画
3本目にはちときつかった。
特撮作品の原点回帰であり、到達点
なんだこれは!
ありがたいことに
ちょっと、なにやってんの!NHKさんw!(褒め言葉)
なんだこれは…
想像を次々裏切る展開、予定調和なんてくそくらえ!と言わんばかりの仕掛けの数々…
これがなんと元はNHK(Eテレ)だったらしいじゃないですか!
正直、個人的にNHKが創るバラエティって好きではなかった
良い演者を揃えても、良い脚本家や制作会社でも、どことなく上品さを脱することができないからだ(仕方ないけど)
だが、もう一度言う
なんだこれは…
説明なんて必要ない
気になったらとにかく刮目!である
特に、窮屈な社会に疲れている人
言いたいことも言えないこんな世の中にポイズンがほしい人
ぜひとも刮目!である
ただひとつだけアドバイス
観るときはとにかく内容に意味を求めず、できるだけ頭を空にしよう
さぁみんなでデタラメワールドの住人になるのだ!
※星は、本当は4以上付けたかったのだけど、さすがに『花まんま』を超えるわけにはいかないと思い3.5としました(笑)
ズバッと参上、ズバッと解決。
結局、常識を守ってる奴には未来はない
始まりから終わりまで、徹底してバカバカしい。巨大な着ぐるみが暴れ回り、唐突に歌が挟まり、奇獣たちは意味不明な造形で「なんだこれは」と観客を振り回す。だが鑑賞後に残るのは単なる笑いではなく、岡本太郎の言葉と思想がじわりと腑に落ちていく不思議な感覚だ。
岡本太郎は「芸術は呪術である」と言った。芸術は美の飾りではなく、人の心を直接揺さぶり、世界の見え方を変えてしまう力を持つ。だから彼にとって芸術とは、理屈ではなく爆発であり、常識を壊す「でたらめ」の力だった。本作『大長編 タローマン 万博大爆発』は、その呪術的な作用を現代の観客に体験させる装置として機能している。
物語は1970年大阪万博と、そこから見た未来=2025年を重ね合わせて描く。万博は当時、科学と人類の進歩の祭典であり、同時に「でたらめ」の集合体だった。太陽の塔が象徴するのは、理解不能であるがゆえに人を圧倒する創造の力だ。映画に登場する奇獣もまた、理屈を超えた「でたらめ」の存在であり、観客に「なんだこれは」と叫ばせるための呪具である。
そしてタローマン自身の行動も、秩序立った防衛作戦や合理的思考を突き破る「でたらめ」そのものだ。未来を救うのは計算や計画ではなく、予測不可能な逸脱の力である。科学も芸術も社会の変革も、歴史を振り返れば常識破りの「でたらめ」からしか生まれていない。地動説も印象派も民主主義も、最初は世界から「なんだこれは」と嘲笑された。
観客はこの映画を観ているうちに、自らの常識を崩される体験をする。冗長だと感じる人もいるだろう。意味がわからないと戸惑う人もいる。しかし、その「わからなさ」「でたらめさ」こそが岡本太郎の真意であり、観終わった後に妙な感動として残る。バカバカしさを笑い飛ばすだけではなく、我々自身が秩序に安住しすぎてはいないかと突きつけられる。
結局、「なんだこれは」とは困惑ではなく、感動であり驚嘆であり、言葉にできない感情の爆発である。この映画は観客一人ひとりにその体験を強制する。そう考えれば、本作はただの怪作でも奇作でもなく、岡本太郎が生涯をかけて伝えた「でたらめに生きろ」というメッセージを最もわかりやすく体感させる、呪術的な芸術なのだ。
全166件中、1~20件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。










