「安倍晋三が殺されたのに何にも良くならないっていうか」アジアのユニークな国 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
安倍晋三が殺されたのに何にも良くならないっていうか
二階で風俗一階で介護、日常と非日常と、正義と犯罪と、理性と欲望と、義務と自己中と、いろんな相反する物事がひとつの屋根の下で同居してる奇妙さ。安倍晋三を真剣に話題にしながら滑稽に思える不思議。笑ってしまうと不謹慎な気分になるし、目くじらを立てると冷やかされる気分になる。絶妙なバカバカしさと、ギリギリのリアル。爺さんの日記から急展開を期待したがそうでもないところの肩透かし感が、うまいっちゃうまい。そして映しちゃいけないものも映しちゃってるのがまた、憎らしい。監督、役者、『夜明けの夫婦』の面々なのか。なら、このシニカルなストーリーも納得する。
夫が言う。「バチが当たったっていいじゃない。でも万が一上手くいったらそれはそれでいいじゃない」世の中、このくらいの生き方がちょうどいいのかもしれない。
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