劇場公開日 2025年9月12日

Dear Stranger ディア・ストレンジャーのレビュー・感想・評価

全68件中、41~60件目を表示

3.0雰囲気優先でイマイチ没入できない

2025年9月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

■ 作品情報
監督・脚本は真利子哲也。主要キャストは賢治役に西島秀俊、ジェーン役にグイ・ルンメイ。日本・台湾・アメリカ合作のヒューマンサスペンス。

■ ストーリー
ニューヨークで暮らす日本人教授の賢治と、台湾系アメリカ人の妻ジェーンは、仕事、育児、介護に追われ多忙な日々を送っていた。ある日、4歳の息子・カイが誘拐される。この事件をきっかけに、一見幸せに見えた夫婦の間に隠されていた本音や秘密が露呈していく。誘拐犯が死体で発見され、警察の捜査が進むにつれ、夫婦が抱えていた“暴いてはいけない秘密”が浮き彫りになっていく。

■ 感想
誘拐事件という衝撃的な出来事が、幸せだった家族に大きな試練を与え、夫婦関係が急速にギクシャクしていくさまが、痛ましくも切ないです。しかし、その幸せは元々、本音や真実を隠した危ういバランスの上で成り立っていたのではないかと感じます。事件はあくまできっかけであり、すでに内在していた不和への止めを刺すかのように、夫婦の間に潜んでいた秘密や本音を浮き彫りにしていきます。

全体に漂うのは、上質なヒューマンサスペンスの雰囲気。夫婦間の心理戦や、隠された真実が少しずつ明らかになる過程は、確かに観客の心をざわつかせます。夫の賢治が廃墟研究に没頭し、妻のジェーンが人形劇に打ち込む姿は、彼らの生き方や内面を色濃く反映しているように思えます。

しかし、正直なところ、その象徴性が難解で、彼らの行動や感情に深く共感することができませんでした。そのため、物語世界に没入しきれず、どこか客観的な視点で展開を追ってしまっていたのが残念です。

また、二人の過去があまり明確に描かれないことや、画面の暗いシーンが多いことも、物語の魅力を掴みにくくしているように感じます。雰囲気作りには貢献しているものの、それが物語の骨格を曖昧にし、感情移入の妨げになっていたのかもしれません。観終わった後には、重い余韻が残るものの、個人的にはもう少し踏み込んだ人物描写や明瞭な語り口があれば、より心に響く作品になったのではないかと感じています。

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おじゃる

2.5優秀なパーツはあるが面白くならない不思議さ

2025年9月14日
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鑑賞方法:映画館

ニューヨークと俳優の佇まい、ルックはとてもいいのに、、、という感じ。終始お話のスピードはあがらず、エモーションも繋がらず、ハッタリもあまり効かず、物語のスイッチが入った途端に停滞に移り、そしてこちらがまたお前かと言いたくなる「ひとり警察」が気の抜けたゴーストのようにフレームに入ってくる。。

設定は悪くない。舞台はニューヨーク、日本人と中国人夫婦、言葉の違い、分かり合えない夫婦にはその理由があった。ただそれは言葉の壁だけではなかった。。まあ結婚して5年もすれば言葉の壁とかの問題ではないよな。そして冒頭からどうもふたりの子どもには見えないよなと思ってるとネタ的にそうだったか。そして誘拐事件は夫婦間の亀裂に含まれる問題が表面化したものでもあった。

なんというかミステリーやサスペンスの語り口が上手いわけではないのにネタを盛り過ぎというか。『落下の解剖学』も確か国籍言葉が違う夫婦だったと思うけど、ああいうのを観てしまうとネタがうまく使えてない、と思ってしまう。更に英語でのお芝居がなんか興を削ぐ。西島秀俊の廃墟散策とかグイルンメイ単独の人形芝居などはいいが、セリフの掛け合いというかぶつかりあいになると途端にこなれない苛立ちの連続で単調になる。この監督はセリフではない描写でないと面白さが出ないのでは、と『ディストラクションベイビーズ』を思い出す。更に音楽はジムオルークだが、これも使い所が何かもったいないというか。。振り返ってみても各パートはクオリティは高い、というかそういう人が集まってる感じがするけどまとまって力が発揮されてないというかモタモタし過ぎてる

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ONI

3.0この内容にしては少し長い

2025年9月14日
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怖い

人形劇パートで少しテンポが悪くなり間延び感が出てしまっていた。
裏テーマで「廃墟」があるからかもしれないが、廃墟シーンでの演出はもう少し明るくわかりやすくして欲しかった。

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だっちょ

0.5見なくていい作品

2025年9月14日
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鑑賞方法:映画館

特に映画館で見る必要のない作品、これこそNETでいい。但し時間の無駄だと思います。

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karaagehk

3.0ずっと

2025年9月13日
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一定にあるザワザワ感。幸せそうな家庭を見ても、仕事が充実していてもある。色んな意味でのストレンジャー感と、音響の効果かも。

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ごっとん

4.0【”様々な人心の”廃墟”が絡み合い、惹き起こしてしまった出来事。”今作は、父親に成れなかった男と、成りたかった男と、二人の間で逡巡する女の姿を通して、哀しく重い家族愛を描いた物語である。】

2025年9月13日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

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NOBU

3.0Drive My Car Again

2025年9月13日
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悲しい

怖い

難しい

ニューヨークの大学で教鞭を執る日本人助教『賢治(西島秀俊)』の研究対象は「廃墟」。
その原体験は、「1.17」にある。
震災で家族は皆亡くなり、自分だけが生き残ったことに
罪の意識を抱えている。

妻の『ジェーン(グイ・ルンメイ)』は中華系のアメリカ人。
人形劇団のプレイングディレクターも、
今は四歳の息子『カイ』の世話と近所に住まう父の介護、
母が経営する雑貨店のサポートに追われ劇団は休止状態。

ある日、幼い息子が誘拐される。

それを契機に、隠れていた夫婦の感情のすれ違いが露呈するプロットも、
実際はそれ以前から関係の軋みが各所に見られる。

廃墟となった映画館を定期的に訪れる『賢治』や、
家に持ち帰った人形と密やかに戯れる『ジェーン』の姿はその証左。

夫婦が今の住居に越した経緯すら、
互いの利便が優先されたとの不満を持つ。

それが事件を契機に表出したに過ぎない。

事件は誘拐犯が死亡し、息子が無事に保護されたことで
一旦の解決を迎えたに見えたが、
警察は四歳の幼子に疑いの目を向ける。

結果は『賢治』の贖罪的な行為に繋がるも、
科学捜査はどこへ行ったんですか?との疑問が頭をむくむともたげるほどの
無能な捜査ぶり。

一見有能そうに見えた刑事は、
全てを理解した上で『賢治』の表面的な罪滅ぼしに手を貸しているのか、と
穿った見方をしたくなるほどの意味不明な行動。

息子のことになるとエキセントリックな態度をとる『賢治』。
が、捜査への協力をあからさまに拒否したり、
証拠らしきものを見つけても独断的に行動したりと、
あまりにもアンビバレンツ。

共感の欠片も持てぬ人物造形。

廃車同然の自家用車に乗り続けるのは
「廃墟」についての想いの延長とともに、
自身の心中の荒廃をも象徴しているよう。

『ジェーン』にしても、
何故か重要な手掛かりを警察に渡さない。

普段の息子を溺愛する態度と、
あまりにも裏腹に見える。

身近な存在でも、
言葉によるコミュニケーションが不全で
時として衝突するのは共同生活の常。

それをどうにか折り合いをつけるのは
継続する課題も、
心の奥底に潜む闇が阻害する。

シンプルなテーマを
持って回った表現で却ってわかりにくく描く。

一方でモチーフはありきたりで、
斬新さはない。

中途挟まれる人形劇のシーンも、
何を象徴しているかさえわからない。

三拍子揃った独りよがりの一本だ。

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ジュン一

3.0雰囲気ある作品だけど好みではない

2025年9月13日
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NYで暮らす日本人と中国人の夫婦と4歳の息子。最初から最後までずっと暗くて鬱々としていて、困窮しているわけではないけれど、とても生き辛そうな主人公夫婦。
華やかで活気のある世界の中心NYシティ感はゼロで、治安の悪さや様々な人種がくらすことによる綻びや弊害が映し出されます。
ストーリー展開は王道でありつつも、会話や仕草に意図や伏線を込めた造りだと思うので、考察や反芻を含めて、楽しめると良いのかも。
ただ、個人的には好みじゃなかったかな。ドニーのわんこはどうなったのだろう…。

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まだまだぼのぼの

1.0内容は昭和の昼メロなのに

2025年9月13日
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過去に色々な作品が取り上げたありふれた男女関係の話題を、不必要なシーンと雑な展開で延々138分間。山も谷も盛り上がりも有りません!

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aki007

1.5人間関係の不協和音と自動車のノイズ

2025年9月13日
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 ここまで独りよがりの作品はそうはお目にかかれない。

 登場人物の誰に対しても共感はおろか、興味が持てない。スクリーンからは人間関係の不協和音と自動車のノイズが伝わってくる。

 ラストありきで、逆算したようなシナリオで、間伸びだらけの作品でございます。

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bion

2.5まさに全てがデァーストレンジャー?

2025年9月13日
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国が違う.国籍、言語が違う.男と女で違う。ましてや我が子が自分の子じゃないことを理解し、妻はまだ元カレに未練ある。それじゃ結婚なんぞ難しいし、したかねぇよ~って思わせる映画でした。舞台挨拶で監督が話してましたが、外国での撮影もあまり深い意味なく勢いだったと。まさにデァーストレンジャー。諸行無常。ぐちゃぐちゃだけどよくまとめました。【ドライブ・マイ・カー】もそうだったけど西島秀俊は壊れた?壊れかけた?家庭に疲れ果てた亭主役にピッタリ感ありますね。

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momo

4.0子は鎹…って諺、正直大嫌いです。

2025年9月13日
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悲しい

知的

難しい

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デブータ

4.5見知らぬ者の痛み

2025年9月13日
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物語を語ろうとするのではなく、むしろ物語の「裂け目」をどう映し出すかに力点がある。西島秀俊とグイ・ルンメイの演技は、台詞よりも沈黙や呼吸の揺らぎにこそ真実を宿し、その沈黙をカメラは容赦なく凝視する。

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brotherhood

4.0他人たちのストーリー

2025年9月13日
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Koichi

2.0バベルの塔

2025年9月13日
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単純

難しい

NYで暮らす大学で廃墟の研究をしている日本人助教授の夫と、人形劇団の監督兼演者で台湾系2世の妻という、結婚して5年の夫婦の仕事と家庭と掛け違いの話。

人形が壊れたことで休業中の妻が、近くに住む両親が営む商店の店番を息子と共にしていたら、店に覆面強盗が襲来し、と始まっていく。

父親の介護が大変なのはわかるけれど、娘に自分の都合を押し付けようとして、断られると全否定して、と古いアジア人思考丸出しの婆さんと、これまた自分の虫の居所の悪さを家事のことにして夫にぶつける妻…と思ったら夫もなかなかでどっちもどっち!?だけど過去の話しってこれ…。

警察には提出してないし初見なのか?な映像で一気に頭の中で話しが繋がって、話しも転がり始めるけれど、BARの行の妻はお前がいうな状態だし、そんな訳のわからない開き直りというかブチキレで終わりって…。

なんだかムダな描写が多い割に、本筋部分は粗く感じてしまい悪い意味でモヤモヤした。

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Bacchus

2.0記号的観測

2025年9月13日
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ブレミンガー

4.5本当にストレンジャーばかり出てくる

2025年9月13日
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cho

2.0ゆれる夫婦

2025年9月12日
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真利子哲也監督と西島秀俊以外は全て異国の人、アメリカが舞台でほぼ全編英語という作品
息子の誘拐事件で微妙にすれ違いだった夫婦の秘密が露見してみたいな話。
「ディストラクション・ベイビーズ」みたいな作品を期待してだけど大人のゆれる不安定な精神状態が主軸で重いなあ‥
ジムオルークの音楽はよかったです

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サート

2.5観応えはソコソコあるが…

2025年9月12日
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たとえば二人の出会いってどんな感じだったのかな?みたいに想像を膨らませたくなるほどではない。

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Mr. Planty

2.5ポイントは「Dear Stranger」「廃墟」そして「人形」

2025年9月12日
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真利子哲也監督、過去作については『ディストラクション・ベイビーズ(16)』『宮本から君へ(19)』についてのみ(配信にて)鑑賞済み。どちらもインパクトが強くて印象に残る作品ですが、ストレートに好みかと問われれば正直違うこともあり、今作も劇場鑑賞は少し悩みました。ですが、劇場で何度か観たトレーラーに過去作とはまた異なる印象に期待を寄せ、公開初日にTOHOシネマズシャンテにて鑑賞です。
ニューヨークに拠点を置いて生活をする日本人と台湾人の夫婦。幼い息子を抱えて決して楽ではありませんが、それでも協調性をもってお互いのキャリアを尊重し合い、日々を助け合って暮らしています。ところがある日、妻方の家業である日用品店に強盗が入ったことをきっかけに、徐々に危うい空気が流れ出して夫婦の歯車が狂い始めます。
まず本作、作品紹介におけるジャンルを確認すると多くに「ヒューマンサスペンス」とありますが、設定や雰囲気、或いは落としどころなどから見て「ノワール」と言う方がしっくりくると思います。いくつか起こる事件(or事故?)によって不安な状況が生まれ(それなりに)「ハラハラ(サスペンス)」要素はあります。そして、それらの件について刑事・ビクスビー(クリストファー・マン)による捜査(的)なことも行われますが、それらの設定や展開にあまりリアリティはなく、また「謎解き(ミステリー)」もメイン要素ではありません。その為(と言っては何ですが)、臭わせる事柄やバックグラウンドは中盤以降にようやく小出しに明かされるものの、語られることは空白だらけで意味するところは概ね鑑賞者の想像に委ねられることばかり。上映時間138分、、もっと絞り込めるような気がするのですが。。
と言うことで、このボンヤリとした作品について、ポイントとなるのはまず題名である「Dear Stranger」。そして、夫・賢治(西島秀俊)の研究テーマである「廃墟」。さらに妻・ジェーン(グイ・ルンメイ)が命を吹き込むペルソナとしての「人形」。
祖国ではない地で弱い立場でありつつも、明るい将来を見据えて前向きに生きようとしている二人。ところが本来はお互いの言語ではない「英語」でコミュニケーションし、本当の意味での「意思の疎通」は出来ていたのか?或いは、目を逸らしてきた暗部や隠し続けていた本心など、息子・カイ(エヴェレスト・タルデ)を大切に思えばこそ抑えていたものが、あることをきっかけにして一気に揺らぎ、そして崩れる「諸行無常」を画に描いたような人生。
と、一応私なりに解釈はしたものの、果たしてこれが自分好みの作品かと問われれば、やっぱり私には合わないかな。。ストーリーは「凡庸で退屈」だし、オチに起こることも想像通りの「クリシェ」であくびが止まらない。。せめてその内容に琴線に触れるような教示があればそれなりに見応えはあるのですが、廃墟については同じことを繰り返すだけで薄っぺらく(発表前から解り切っていたガヤに、涙浮かべながら反論するとかw)、また劇中劇も尺もあってか共感は得られず、メインキャラクターの「見た目のインパクト」が全てとしか感じない。
いくらノワールとは言ってもね。。今の政権のことを考えれば、例えニューヨークであってもストレンジャー達にとって更に生き辛い現状があると思われ、本作のようなアプローチはむしろネガティブイメージ(犯罪傾向等)も懸念したり。折角こういった背景を作品にまで昇華させるなら、せめてもう少しスパイスがあって欲しいかな。

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