劇場公開日 2025年9月12日

Dear Stranger ディア・ストレンジャーのレビュー・感想・評価

全74件中、1~20件目を表示

3.5ストレス耐性が強めの方なら

2025年9月24日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

白状すると、真利子哲也監督の作風が苦手だ。身体的暴力や精神的圧迫の描写で鑑賞にストレスが長い時間伴うから。最新作「Dear Stranger ディア・ストレンジャー」ではもっぱら後者の精神的なストレスを観客に共有させるシーンが多い。もちろんストレスへの感受性と耐性は人によって異なるし、真利子監督の作風が大好きなファンも多かろう。ストレスへの耐性が強めの方なら、本作への評価も高くなるのでは。

グイ・ルンメイはお気に入りの女優で、日本を除くアジアの女優では一番好き。十代後半のデビュー作「藍色夏恋」(2002)を含む青春ものから、恋愛、アクション、ヒューマンドラマと、年齢に応じて出演作のジャンルと役柄も移り変わったが、ベルリンの金熊賞を受賞するなど高評価された「薄氷の殺人」(2014)のファム・ファタールが素晴らしすぎたせいか、以降は「鵞鳥湖の夜」そして本作と暗めの役柄が多い気がする。

ニューヨークで暮らす日本人助教授(西島秀俊)と台湾系アメリカ人の妻(グイ・ルンメイ)が一見愛し合っているようで互いに本音を隠している節があり、さらに幼い息子の失踪も相まって夫婦間のストレスが表面化し高まっていく。母国語がそれぞれ日本語、台湾語の夫婦は英語で会話しており、このコミュニケーション不和もストレスの一因に。私自身短期間ながらアメリカで過ごした経験があり、ストレスが限界を超えて母国語で悪態をつくシーンには大いに共感した。

直接的なバイオレンス描写はほぼないものの、グイ・ルンメイが大型の人形を操るシーンは本作随一のダイナミックなスペクタクルになっている。なお、10月24日に日本公開されるリュック・ベッソン製作アクション「ドライブ・クレイジー タイペイ・ミッション」でのグイ・ルンメイは、やはり幼い息子のいる妻だが天才的ドライブテクニックで台北の街を駆け抜けたり、元恋人の米国人捜査官と喧嘩したり甘い雰囲気になったりと、多彩な魅力で楽しませてくれる。好対照の2作の役柄を見比べるのも一興だろう。

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高森郁哉

4.0思っていたより普通

2025年10月14日
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鑑賞方法:映画館

2025年劇場鑑賞283本目。
エンドロール後映像無し。

予告のイメージから人形が生きている世界に迷い込むファンタジー要素に突入すると思っていたのですが、人形はそういう劇を劇中でする、というだけで、話自体は現実的なものでした。
息子が誘拐されてからが本題という感じで、夫婦間の問題が浮き彫りにされるというもので、そこに警察が絡んできて・・・という展開です。
まぁ色々最後に繋がる原因はあると思うのですが、結局銃が全ての元凶だと思います。アメリカでの話なのですが、日本だと起こり得ない話になっています。全編アメリカの話なので洋画だと思っていたら東映のロゴが出てきたので邦画なんだ、と分かったのですが、制作はともかくアメリカでしかこの映画は作れなかったんだろうなと納得です。
後は西島秀俊が英語でも西島秀俊だなぁと感じられて良かったです。

劇中に出てくる人形劇が人形と音楽が相まって、コメディを演じているのに妙に怖かったです。人形が無表情なのはNHKの人形劇もそうだったのに、あっちは怖くなかったのは演技の違いなのか、人形の表情が絶妙だったのか・・・。

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ガゾーサ

4.0人格破綻の塀の上

2025年10月12日
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鑑賞方法:映画館

「人格破綻」というキーワードが真利子哲也作品の矜持か。その塀の上を歩いていて破綻側に大きくバランスを崩す人間を描き切ったり、また堕ちた破綻者からこれでもかと被害を被る弱者を描いたり…何れにせよ、度を過ぎた表現で我々の人間性もその都度試されてきた。さて、今回は…試されるには違いないのだが、実に洗練されているようだ。
破綻を内包しながら必死にハイソな家庭を保持する夫婦にガンバレガンバレとエールを送りながら物語は進んでいく。そして作者は、我々が同化した頃を見計らって主人公夫妻に取り返しのつかない瑕疵を作らせてしまう。ほとんど同一化していた我々の良心や誠意こそがここで問われる事になるのだ。展開としてタイミングとして実に秀逸に感じた。この瑕疵を背負って以降、バランスを崩しながら塀の上を歩いているのは我等なのだから、もう眼を離す事はできない。どんな裁断が下るのか。なんだか情緒的な人形劇さえも苛々として見ていられないのは、真利子哲也監督の思う壺なのだろうか。

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flushingmainst

3.0理解できなかった。

2025年10月9日
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鑑賞方法:映画館

難しい

斬新

ドキドキ

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月光仮面

2.5デカい人形がなんかすごく怖い

2025年10月8日
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アメリカで母国語が違う2人が英語を使いながら
家庭を築いていく……ってだけで
なんか意志の疎通が大変そうだな、stress溜まりそうだなと。
さらに子供の誘拐………車のキーキー音………
…締まりの悪い車のドア……やけに現れる警察……
と暗い話に輪をかけてストレス過多な状況に陥る。
さらにさらに、わけのわからん人形と劇……

ストレスだけはたまりました。ただ期待してたミステリー感はなく、とにかくテンポがゆっくり。
事件も何だったんだ?と?ばかりで。残念。

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えみんこ

3.5期待とは違う感じでした

2025年10月5日
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鑑賞方法:映画館

難しい

「ディストラクション・ベイビーズ」「宮本から君へ」の真利子哲也監督作品ということで興味を持ち観に行きました。

淡々とした日常の中に不穏な空気が漂う前半は期待が高まりましたが、誘拐事件発生後は、モヤモヤする部分が多かったです。
犯人の最終的な目的がよく分からず、共犯者のモチベーションの理由もよく分からず、刑事の捜査能力もどうなのかと。

そこはあまり問題ではなく、主人公夫妻が疑心暗鬼に陥る状況、信頼関係の不安定さを描くということかも知れませんが。
構成も、あえて疑惑を高めてモヤモヤさせるものにしているのかなと思いますが、真相?の提示の仕方も唐突な印象で。

音楽についても、子供がいなくなり主人公夫が必死で探す場面など、なんだか緊迫感が感じられず、違和感があるような気がしました。

監督で興味を持ち観ましたが、個人的に夫婦の心のすれ違いというような話はあまり興味が無いということもあり、自分には合わなかったのかなと。
淡々とした不穏感のある映像などは良かったです。

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nakadakan

3.5夫婦の危機、あるいは父性の危機?

2025年10月1日
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sugsyu

4.0異邦人であり続けざるを得ないことの悲哀 設定そのものが秀逸な ある夫婦の物語

2025年10月1日
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Freddie3v

3.5異邦人

2025年10月1日
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怖い

難しい

カワイイ

とにかく全編重苦しい雰囲気の映画だ。暗いというより重苦しい。そして映像も暗くて一部見にくい。

舞台は全編ニューヨークで台詞もほぼ英語。西島秀俊にとってもグイ・ルンメイにとっても母語ではない言語での台詞だが、監督は登場人物の母国ではないので流暢でなくてもよいということだったらしい。実際、西島は英語のできない僕が聞いていても流暢ではないのが丸わかりだったが、グイ・ルンメイは非常に流暢にしゃべってるように聞こえ、もともと言語能力が高い人なのかもしれない。そのためもあってか西島も演技が下手な人ではないはずなのに、グイ・ルンメイのほうが圧倒的に演技が上手く感じられた。人形劇も素人目には本当に出来る人のようにしか見えず、本人はインタビューで米国に渡ってから集中的に指導を受け、かなり苦戦したと言っていたが、とてもそうは見えなかった。やっぱりグイ・ルンメイすげえ。そして相変わらずお美しい。

映画はちょっと重苦しすぎて、夫婦の亀裂とかも今ひとつ僕の趣味ではなかったんだが、監督が『ディストラクション・ベイビーズ』(未見)や『宮本から君へ』(未見)の人と聞くと、なんとなくわかるような気がする。まあ悪くはなかったです。

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バラージ

2.5答えがないから探さないと

2025年9月28日
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結局、どうしたらよかったんだろう‥
少しずつ分かり合えない歪みが、日常にストレスを与えていって、それがあるきっかけで露見、爆発する、というのを撮りたかったのだと思うけど、観終えたこちらに相当なストレスを残す映画。答えを教えて欲しいわけじゃないけど、しんどいなぁ。
わたしは立場的には妻側だけど、ジェーンには全く共感できず。これは国民性? それか個人的な性格の問題? 夫さんは割とよくやってたと思うけど‥
夫婦のなんやかや、って話はあんまり好みじゃなく、トム&ニコールのアイズワイドシャットとかも性に合わないんですが、ここは夫婦だということを置いておいて、人種間、または超個人間の話と考えると、やはり分かり合えないんだ‥という結果になるのは切ないですね。戦争のニュースを見てるみたい。
不協和音みたいなBGMも、車のキュルキュルも、洗わないままのBLANKも、暗くてよく見えない演出も、もうずっとストレス。

人形も廃墟も、どっちもなかみはがらんどう。がらんどう同志が家族を作ろうとしてるんだから、うまくいかなさそうだけれど、どういうふうに惹かれあったんでしょう。

ところで、人種や言語の違いをあらわす為に日本人と中国人夫婦にしたのだと思いますが、同じアジア人、欧米の人からみたら違いがよく分からないかも?などと思ったりして。

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chili

3.0正直、奥さんが

2025年9月27日
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悲しい

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トミー

2.5Darknessな人間の心理

2025年9月27日
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ひでちゃぴん

5.0後悔と蟠り(わだかまり)の積み上がった先にあるものWhat Lies Beyond Accumulated Regret and Unspoken Feelings

2025年9月26日
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知的

難しい

自分にとって良い映画かどうかの基準は
観る前と後で、世界が変わって見えるかどうかだ。

その意味で、良い映画だった。

日本、台湾、アメリカ、移民など
ルーツの異なる登場人物が
英語、台湾語、日本語、スペイン語(?)で
繰り広げられる。

始まって程なく、
気にならなくなる。

暮らしていれば
小さな後悔、
小さな蟠り(わだかまり)はある。

主人公の賢治は、妻のジェーンに
子供のカイに、
そして自分の過去に、積み上がったものがある。

彼の仕事は、過去に強く影響を受けている。
おそらく阪神淡路大震災と思われる。
その影響は、個人的に理解できる。

妻ジェーンも、子供のカイに、
夫の賢治に、そして自分の過去に。

二人の後悔と蟠りで、他の人々を巻き込みながら
物語が進んでいく。

正しいとか間違っているとかではなく、
それぞれの想いが交錯し、
人々を突き動かし、
エンディングを迎える。

アメリカという国の
ルーツを別に持つ人々の集合体であることも
観ているものに突きつけてくる。

ああ、だから「Dear stranger」なのか。
【ストレンジャー
〘名〙 (英stranger) 外国人。見知らぬ人。】

メインキャストは、全員
strangerだったよ。
日本人、台湾人、黒人、おそらく南米からの移民。

考え続けることを観るものに求める
そんな映画でした。

My standard for whether a film is good or not is simple: does the world look different before and after watching it?

In that sense, this was a good film.

Characters of different backgrounds—Japanese, Taiwanese, American, immigrants—interact in English, Taiwanese, Japanese, and Spanish (?). But before long, the mixture of languages no longer feels unusual.

In life, we all carry small regrets, and also small, unspoken feelings that we cannot quite put into words.

The protagonist Kenji has accumulated these—toward his wife Jane, toward his son Kai, and toward his own past. His work, too, is strongly influenced by his past—most likely the Great Hanshin-Awaji Earthquake. That influence is something I can personally relate to.

Jane, his wife, also carries regrets and unspoken feelings—toward her son Kai, toward her husband Kenji, and toward her own past.

Together, their regrets and unspoken emotions drive the story forward, pulling other people into their orbit.

It isn’t about right or wrong. Rather, their emotions intersect, push people into action, and lead to the ending.

The film also confronts the audience with the reality that America is a collective of people whose roots lie elsewhere.

Ah, so that’s why it’s called Dear Stranger.
Stranger (noun): foreigner, outsider, someone unfamiliar.

All of the main cast were, in fact, “strangers”—Japanese, Taiwanese, Black, and likely immigrants from South America.

It is a film that demands its viewers keep thinking about it long after the credits roll.

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新米エヴァンゲリスト

2.5Dear Stranger(映画の記憶2025/9/25)

2025年9月26日
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悲しい

いや〜ネタバレせずに色々書くのがムズいな。
こういうの芸術的又は文学的でしょ?ってアピってくる感を割と半分以上日常的なストーリーで出してくるのが、自分はしんどかった。
あと最後のあれは無いわw
あれにたどり着くまでの苦悩描写が弱いな
日常をそこまで貫くんなら貫き通せばいいのに。
爪痕にもならんかったぞ。

西島さんは英語めちゃくちゃ頑張った感あったな。いつも通りの安定感。
グイ・ルンメイさんは演技が杏っぽい感じ、顔は冨永愛系(途中から高橋一生にも見えてた)

突っ込みどころが個人的には多かったな。
破滅がキーワードだが、ストーリーとの紐付けが個人的にはイマイチに感じた。
(個人的評価5点/10点中)

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motorad_kira

2.5中途半端

2025年9月24日
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いろいろと中途半端で、メイン部分前後も描かれているが、それも中途半端。

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かぜ

3.0なんか納得できん場面もありました。(;´・ω・)

2025年9月23日
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悲しい

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Hammer69

1.5うーん

2025年9月23日
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どーしたらいいんだろうなぁ

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LukeRacewalker

2.0かなりモヤモヤが心の中に残る物語

2025年9月23日
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悲しい

怖い

難しい

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ねこたま

2.0訳がわかりませんでした。

2025年9月22日
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サスペンスなのかもわからず、途中で眠ってしまいました。配信でも観る気はないかなあ。

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hanataro2

4.0観終わっても心がざわつくサスペンス

2025年9月22日
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鑑賞方法:映画館

日本・台湾・アメリカの合作によるヒューマンサスペンス。ニューヨークで暮らすアジア系夫婦の息子が誘拐され、家族が崩壊していく姿を描いています。主演は西島秀俊さんということもあり、気になって鑑賞しました。

移民として生きる中で、家族でさえ言葉や文化の違いから本当の意味で理解し合えない――その難しさが鋭く突きつけられます。作品全体に漂う重苦しい空気感がリアルで、観ているこちらも胸が締めつけられるようでした。

そしてラストは「えっ?」と戸惑う意外な展開。観終わったあとも気持ちが整理できず、混沌とした余韻が長く残る一本でした。

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kazu