おーい、応為のレビュー・感想・評価
全288件中、121~140件目を表示
季節は移ろい、歳月は流れる
「花は散ると見せて毎年同じに咲きつづける」前半の北斎も応為も元気に怒鳴り散らしてる年代が楽しくて、ずっと観ていたかったです。お酒を飲みたくなるし、地べたに寝っ転がりたくなります。煙管も美味しそうです。
金魚売りの声、ひぐらしの鳴き、鳴く虫の声が劇伴となり、とても気が利いてました。蛍、花火、富士、雪は幻想的で、季節の移ろいと年月の経過が美しく丹念に描かれてました。虫の知らせ、火消しのシーンは白眉、素晴らしかったです。
欲を言えば、もう少しクリアな画でみせて欲しかったです。ぼかし意図の過剰さに当てられるのと、単に観ていて疲労しました。わたしの観た映画館のスクリーンが大き過ぎてこの映画にとってはアンマッチだったのかも知れません。
永瀬正敏凄い
素人目線の感想ですみません
初めての時代劇鑑賞です。
葛飾北斎にも詳しくない、映画の情報もほぼ無しでの鑑賞でした。
時代劇は子供の頃に同居していた祖父が見ていたのを横目で見たことのある程度であまり得意ではなかったのですが、この作品は見やすかったです。
私にとって江戸の町が新鮮で、それだけでも興味が湧いてきました。
映画の内容は淡々としていましたが、この時代の絵の具は何から作られているんだろう、こんな鮮やかな色が出るんだな、と好奇心が刺激されました。
映画を見ている間は「いい映画〜!」っていう感じではなかったのですが、父親と娘がお互いの絵をリスペクトしている様子や、江戸時代の人と人の関わり合いを思い返してジワジワ心に響いてきています。
葛飾北斎のしわざでした展もせっかくだから行ってみたくなりました。
父を超えて、自分の色を見つける物語です
ダジャレかい!
監督の持ち味と噛み合っていない?
「北斎漫画」(81年)という作品がある。新藤兼人作品で、データによると緒形拳さんが葛飾北斎役で、応為役は田中裕子さんだった。
北斎の描いた浮世絵をスクリーン上に再現させようとする目論見があるように感じられる作品というのが公開当時の私の印象だ。
TV放映も何度かされたと記憶するが、平成以後にはないかもしれない。
葛飾応為という人を私は知らなかった。映画「北斎漫画」にもでているはずだが、私の記憶からすっぽりと抜けていた。
かの北斎の娘とはいえ、武士や公家の娘ではないので残された資料は少なく、詳細はよく分からないようだ。映画の最後にも、北斎が亡くなった後の応為について諸説ありとしているくらいだ。生没年すら不詳ということだ。
北斎が引っ越し魔(本作でも幾度も引っ越しをしている)で当時としては長生き(享年88才)だったことはクイズ番組等ではよく出される事柄なので、その程度の基礎知識で映画を観た。
応為は、江戸落語に出てくるような小気味良い啖呵を切る人物として描かれる。嫁いだ先の夫(絵師)に罵詈雑言を浴びせて三下り半を突きつけるところから映画が始まる。長澤まさみさんはいい感じで演じていたと思う。
ただ、映画に臭いが立ち上がって来ないという印象か。
江戸の長屋に、散らかり放題で、歴史に残る浮世絵師の仕事部屋には特有の臭いがあるはずだが、何故か無臭の印象だ。
4D映画じゃあるまいしと思う人もいるかもしれないが、優れた映画には湧き立つ匂い(臭い)がするものだ。
食事シーンとかもっと工夫してもよかったのではないかと思う。
トランペットやギターといった楽器で劇伴がなされているが、意外と時代劇ではこうした西洋楽器がよく使われれる。「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」では、テーマ曲や格闘シーンでトランペットやホルン等が鳴り響いている。
「木枯らし紋次郎」では、上條恒彦さんがフォーク調の「誰かが風の中で」(脚本家・和田夏十さん作詞、小室等さん作曲)をテーマ曲として歌っている。
永瀬正敏さん演ずる北斎は仙人のようにどんどん老けていくが、応為はあまり年をとっていく感じがしない。これは敢えての演出なのだろか。
優れた先達や同輩が同じ世界にいるということは、心強い面もあるが窮屈な面もあるだろう。
応為は北斎をどう思っていたのだろうか。良き先輩あるいはライバル、あるいは超えられぬ高い壁? そういった面を強く打ち出したほうが良かったと思う。
大森立嗣監督の実父は舞踏家で怪優の麿赤兒さん、弟は俳優の大森南朋さん。そういった環境がこの映画に強く反映されていけば、もっと面白くなったかもしれない。
「まほろ駅前」シリーズのやや緩めさが大森監督の持ち味と思うが、今回は上手く噛み合っていないように思われた。
ストーリーが無い
絶品! 父娘の掛け合い
長澤まさみ作品なので、迷いなく観賞。
珍しい東宝所属の長澤の東宝以外の作品。
【物語】
舞台は1800年代初めの江戸。葛飾北斎(永瀬正敏)の娘であるお栄(長澤まさみ)は父の才能を受け継ぎ、画才が有った。 ある絵師に嫁ぐも夫の絵を認めることができず、家を飛び出し、北斎のもとに戻る。
絵を描くことしか考えていない北斎は、足の踏み場も無いほど散らかった貧乏長屋の狭い部屋で暮らしていたが、お栄はそういうことは一向に気にならなかった。絵に没頭する父と暮らす中でお栄も一度は置いた絵筆を再び手に取る。
貧しい生活の中で父と共に絵を描くことの歓びを知ったお栄は、北斎から「葛飾応為」の名を授かる。
【感想】
現代では知らない日本人はいないほどの有名画家である北斎。劇中の会話では生きている間に既に世間に名を馳せていながら、あんな貧しい生活だったとはちょっと驚き。どこまで史実なのかは知らないが、きっと裕福ではなかったのだろう。
そんな江戸庶民の暮らしも興味深いが、それよりも何よりも良かったのは、長澤まさみと永瀬正敏の掛け合い。天才故と言えば良いのか偏屈なジジイ北斎。一方、いつも、誰にでも男のような汚い言葉を投げつけるお栄。どちらも怒りっぽく乱暴で喧嘩ばかりしているが、傍から見ればどこか似ている。共通の価値観があり、愛情が感じられ、微笑ましい。長澤まさみと永瀬正敏、二人とも演技の幅が広くはない役者だが、本作は2人のこれ以上ないほどのハマリ役。観ていて拍手したくなった。
ストーリー展開は地味で、「売れない親子画家があることをきっかけに大ブレイク!」みたいな劇的展開、あるいは号泣必須の感動的展開もないが、ずっと二人を観ているだけで楽しい。
興行的にも地味な作品だけれどもおススメです。
好き嫌いが分かれるかなぁ
人の心情、背景がとても深く描かれてすごかった パンフレットも必見ステキです
自身が、応為、北斎と共に生きているようなタイムスリップした感じでとてもおもしろく絵についてもとても勉強になりました。
応為達の心情、背景小物までこだわりつくした大森監督の思いが伝わってきました。
長澤さん、永瀬さんはもちろんですが、
善次郎の髙橋さん登場で物語がパッと華やかになり、色気もあり、どこか闇もありつかめない感じの演技がとてもすごくよかったです。
寺島しのぶさんも圧巻でやはりすごいですね。
応為も北斎もみんな絵が好きでその時代を一生懸命生き抜いてこられたんだなと改めて思い尊敬しました。観れば見るほど奥が深いと思います。
パンフレットもとてもステキでこだわりを感じられるので購入してよかったです。
長澤まさみは美しかった
絵師の本懐
長澤まさみの個性が屹立していて、ダー子もスオミもお栄もほぼ共通したイメージがある。凛としていて、男なんかには負けないよという感じ。時代劇でお栄は演じても、間違っても山内一豊の妻はやらなそうだ。
長煙管を持って気だるげに壁にもたれる姿なんぞ、実に“決まって”いる。江戸の町を闊歩する姿を正面からとらえたトラックショットは、ランウェイを歩くモデルのよう。「北斎漫画」でお栄を演じた田中裕子とは、上背の違いもあってかなり印象が異なる(漫画「百日紅」の作画は長澤版の方が近い)。ま、それを言い出せば永瀬正敏も緒形拳とは違うし、くっきーとも違う。
永瀬正敏の北斎がどんどん老いさらばえていくのに対して、お栄はほとんど年をとらないのが不思議。まるで八百比丘尼のようだ。
この作品は、ロダンの愛人を描いた「カミーユ・クローデル」やマネの弟子を描いた「画家モリゾ」の系譜に連なると言える。お栄の生涯についてそれほど多くの記録が残っているわけではないらしいので、どうしてもお栄を通じて北斎のエピソードを描くという側面が強くなるのは仕方がない。
北斎の映画はこれまでもいくつか作られてきたので、浮世絵好きとしてはほかの絵師をテーマにした作品も制作してほしいもの。「広重ぶるう」とか「写楽百面相」など原作にできそうな小説はあるので。
お栄がくるりと 絵を描いた おーいの応為(オィ
葛飾応為については存在すら知らなかったが、映画にするような話だったかな。
髪型も、着流しっぽい格好も、口調も、立ち振る舞いも、ほぼ浪人のような応為。
ポスターの雰囲気からも破天荒なキャラと期待した。
しかし離縁して早々に恋する乙女モードに入り、年月と共にどんどん尖りが消えていく。
キャラとしての面白さは最初だけだった。
話としても主題があまりに不明瞭。
絵への傾倒は感じず、北斎ともそれぞれ勝手に描いてるだけで師弟としての描写はほぼナシ。
時折絵のアップは入るが世間的な評価には触れず。
絵師としての苦悩や盛衰はオミットされ、父娘の話としては半端で、その他の要素もごく薄い。
人の死にすら特に大きな情動は感じなかった。
応為が絵を描きはじめてサクラが急成長したかと思ったら、放置されてた侍が再登場。
何年待ってたのかと思いきや、一年経ってないの!?
長澤まさみは1848年に雑に老けるまで変化なさすぎだし、善次郎も髭が生えたくらい。
サクラの成長と永瀬正敏の老けメイク(一番の見どころ)くらいでしか時間の経過が見えなかった。
主役も応為なのか北斎なのかという微妙さ。
というか善次郎は、ポスターに北斎と同じ大きさで載るようなキャラでしたかね。
「絵、やめようかな」と言われても、特にドラマもなかったので何も感じません。
サクラの可愛さでもっていたのに、死後は断片的な描写ばかりでコメディ要素も消え、より退屈に。
作劇の面白さもなく、応為という人物も掴めず、何故撮ったのか疑問しか浮かばなかった。
時代劇だけど淡々とフランス映画みたい
見に行こうとした前日の夜に、サンドウィッチマンのラジオショーサタデーをタイムフリーで聴いていたら、伊達さんが鑑賞とのこと。博士ちゃんを見ていったほうが良いとの事で、慌てて博士ちゃん見てから鑑賞です。
確かに、博士ちゃん見た方が分かりやすくて良いですね。映画の中で出てくる絵も説明されていてわかりやすい。
博士ちゃん仕込みの予備知識から言うと、陰影が得意な応為とこのと、映画でもリアルに単純に画面が暗い正直観にくい。でも理由が分かれば納得。
映画としては、淡々と生活を描いているようで、特に大きな事件は起きないかと。少しの心の動きを感じる映画でしょうか、、、
ただ、画面が暗くて淡々としているので、ちょっと眠くなる。
博士ちゃんありがとう。
ここまで北斎もずっ〜〜〜と出るとは思わなかった
金曜レイトショー『おーい、応為』
今の鑑賞ペースなら配信待ちパターンですが・・・
HOKUSAI・八犬伝・観て、べらぼう観てたら今回はどんな感じで描かれるのか気になりシアターへ
カッコ綺麗に”着流し風”に着物を着こなす北斎の娘お栄を演じる長澤まさみのスタイルムービー
北斎演じる永瀬正敏もW主演って感じで良かったですが・・・
北斎や応為の絵がどんな感じで評価されてるのかって描写が薄く思ってた感じと違ったかな^^
おーい応為(映画の記憶2025/10/21)
全288件中、121~140件目を表示












