「一筋縄ではいかないリアルな会話の面白さ」おーい、応為 HKさんの映画レビュー(感想・評価)
一筋縄ではいかないリアルな会話の面白さ
一筋縄ではいかない会話がほんとうに楽しい。
父子の悪口の言い合いも、怒ったり、泣いたり、笑ったり、
とにかくいろんな感情のバリエーションがあって面白いが、
応為が一方的にしゃべって、北斎がなにも答えないシーンが不思議と印象的。
そうそう、人間の会話は、
いつもテンポよく理路整然とやりとりされてるわけじゃなく、
図星を突かれて黙り込んだり、ムッとしたり、
ちょっと考え込んだりすることあるよね、と改めて気付かされるし、
そんなリアルな間が存分に盛り込まれた会話にすごく引き込まれた。
だから、物語は、駆け足に北斎と応為の半生を点描で辿り、
あまり大きな起伏はないけれど、最後までほんとうに面白く観た。
後半の人生を象徴するかのような富士山のアップの描写は大胆。
大友さんのジャズの音楽も喜劇的な感じが合っていた。
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