「大友良英さんの音楽を鳴らしすぎる」おーい、応為 minavoさんの映画レビュー(感想・評価)
大友良英さんの音楽を鳴らしすぎる
葛飾北斎の娘の映画。
予告の感じだと娘も天才の父親の影響で絵を描く人みたいで、父と娘の関係性みたいなところが主題なのかしらと眺めてたら、冒頭からドキュメンタリー映画みたいに手持ちカメラでゆらゆらした映像だわ、娘は全然絵を描かないのに周りの男の絵をけなし人格否定する。これパーソナリティ障害なのかしら。
大友良英さんのどこかノスタルジックなユーモラスなジャズは嫌いじゃないけど、シーンの切り替えのたびに鳴らすので、引越しのシーンもチンドンやの行列のように見えてしまう。
序盤は引きつけて後半だれる映画はよくみるけど、珍しく前半から突き放されて、睡魔におそわれる。
後半は、北斎が出てくるたびにどんどん老けていくのがおもしろい。長澤まさみは全然老けない。このあたりから固定カメラに切り替えてようやく落ち着く。そして、娘が絵に目覚めて、父親に対してもさりげなく愛情を示す。
応為の描いた絵に驚かされる。この時代に光源を意識したグラデーションを表現している。北斎は後にカメラアイと呼ばれる瞬間を捉える天才だったが、娘も光や色彩の天才だった。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
