劇場公開日 2025年10月17日

「応為の絵に呼応するかのような画面作りに酔いしれて!」おーい、応為 かもしださんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 応為の絵に呼応するかのような画面作りに酔いしれて!

2025年10月17日
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鑑賞方法:映画館

男前が過ぎる!
導入直後の歩く姿、キセルを吹かす姿、両手にお椀を持って飯を食う姿、どこから見ても無骨な輩にしか見えない長澤まさみさんに心底驚きました。
ところが鏡を前にして髪を結うシーンで急速に女性らしさが増していきます。
たおやかな雰囲気はないものの、その後も何処か中性的な魅力を放ち続け、葛飾応為という難しい役どころを見事に演じ切っておりました。
やはり、とんでもない女優さんです。

また、それ以上に本作で度肝を抜かれたのが徹底した光の使い方。
殆どのシーンが自然光のみの撮影という凄さ!
外の光に調光を合わせ、役者の顔が影になろうがお構いなし。
無粋な照明で画面全体を満遍なく照らし出すなんて事は一切していません。
まるで劇中に出てきた応為の絵に呼応するかのような光の演出にただただ酔いしれてしまいました。
応為という多くを知られていない絵師の魅力を光の演出で伝えようとする本作。
台詞ではなく映像で応為という絵師に浸れる2時間でした。

かもしだ
おつろくさんのコメント
2025年10月18日

共感ありがとうございます!

かもしださんも自然光の使い方の綺麗さに気付いちゃいましたか! 最近は低予算でセットの予算を削る作品が多いですが、時代劇はやはり町としての全体のセットが出来上がっている物なので、自然光の使い方は作品の大きなアドバンテージになると思います。

一つだけ残念だったのは、湯屋から出て来て長澤まさみ様が夕立に遭うシーン。この頃の湯屋は男女混浴で、建物の形としては入口が寺社のように唐破風なのが定石なので、ここは時代考証を綿密にして欲しかったです。

おつろく
ノーキッキングさんのコメント
2025年10月17日

共感ありがとうございました。
妄想のような表現でもいいので、応為の浮いた話を作るとか、赤を纏って男どもの視線を集めたとか、広がりを期待したのですが、ストイックのままでしたね。

ノーキッキング
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