愚か者の身分のレビュー・感想・評価
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煮魚COMME des GARCONS
仲間が欲しかっただけなのかもね。
あれで半グレなんや
人と魚の身と血と道
一番下っ端のマモル(林裕太)の視点、次にマモルの先輩であるタクヤ(北村匠海)の視点、そしてタクヤの先輩である梶谷剣士(綾野剛)の視点という順番がとても良い。
複数のショートムービーが、最後に集結して終結する。
ひとつのエピソードをいろんなアングルから見る楽しさがある。
金歯のボス視点、希沙良(山本美月)視点、闇ビジネスの被害者視点など、他のアングルを想像する余地もあった。
取り引きし
戸籍(身分証明)を手放し
悪事に加担し
愚者に寄り添う。
鯵に込めた思いを味わう。
~~ 余談 ~~
闇を暴く作品ではない。
一番前の席で観ると、スクリーンが台形に見える。遠近法でジョージの大きさが協調されて迫力があった。
現実社会のピラミッド構造の頂点は見えないため、想像するしかない。もしかしたら三角ではなく台形なのかもしれない。
鯵がある、味のある作品
歌舞伎町
裏稼業でも良い人
「ミーツザワールド」で
新宿の表層を描いていて、
こちらは深層を描いている。
「戸籍売買」に手を染めるタクヤ。
そのキッカケが悲しい。
それでも自分が誘ったマモルの世話を焼き、
マモルの行く末も案じながら、
裏稼業から抜け出そうとする。
やはり北村タクミ、
「悪い夏」でも裏稼業に加担してたが、
良い人が合ってる🤣
梶谷はタクヤの先輩だが、
組織では下っ端。
タクヤの、
マモルを思う気持ちに動かされ、
自らも身が危うくなる。
最近は綾野剛、こーゆー役が鉄板。
戸籍売買、
免許証偽造、
臓器売買、
金塊密輸、
生活保護ビジネス、
裏稼業のストレートフラッシュの中で、
いつでも闇に葬られそうな身分で、
それでも人間らしく生きようと足掻く、
等身大の若者たち。
中々破壊力と余韻の強い作品でした。
満貫です🀄️
北村くん、林君、綾野剛くん…いぃねえ。
年齢問わず今年ぜひ見てほしい映画です
良作だと思いますが私には無理でした
書きたい感想はたくさんある気がしますが、まとまりません。
エグいシーンの衝撃が続いていて、予備知識なしで気軽に行ったことを後悔しています。
その時はショックで席を立ってしまいました。で、トイレに行ってもうこのまま帰ろうかと挫けかけたけれど、いややっぱり2人の最後を見届けよう、と迷った末に席に戻ったら北村匠海は(包帯しつつも)まあまあ元気になっていてよかったですが。
ただ、あそこまで描く必要があったのでしょうか。もうちょっとマイルド設定にした方が多くの人に受け入れられるし言わんとしているテーマも冷静に伝わったんじゃないだろうか。
ミステリーの死体とかホラーとかも苦手ですが(苦手分野多いな私)そっちは「でもこれはフィクションだし」という葵の御紋がある。けれど本作は「歌舞伎町では実際これに近いこともあるのかもしれない」と思いながら見ていたせいで、苦しいです。
あ、私自身が苦手分野だったというだけで、そうじゃない方には骨太な良作と言えると思います。役者さんも素晴らしかったです。
どう評価していいか困るのですが、無難に☆3で。
最後に1つ疑問。
闇社会から抜け出すのは本当に大変だと思うし、綾野剛は「もう諦めた」と言ってたし、タクヤは免許証を偽造して準備していたし、そうだよねこういう世界は抜けるのが難しいんだろうと3人の行く末を考えて胸が潰れる思いだったけれど、ラストにマモルがタクシーで逃げる時のタクヤの語りで
「やつらは都会でしか生きられない。だから田舎に行け。都会に戻ってこなければ大丈夫」
(細かい言葉はうろ覚えです)
え、都会に戻らなければ大丈夫って足抜けって意外と簡単では、と思ってしまった。
歌舞伎町を根城にしている集団は全国ネットでもないから歌舞伎町の外では力がないんでしょうかね。
じゃあなんであんなに大騒ぎを・・・。
簡単に抜け出せない恐ろしい闇社会
舞台が歌舞伎町からということで…
思い出される「新宿スワン」
あの作品も闇社会
金髪の綾野剛さんを思い出される…
愛を知らずに育った3人の若者たちが
闇ビジネスから抜け出そうとする3日間の出来事を
3人それぞれの視点を交差させながら描き出す。
この下りを見ると
あの内容が3日間なの…と思わせた
3日間という短い期間であそこまでの重たい話になっていく様子に驚いている
まさかあんなにグロい場面が出てくるとは…
北村匠海くんの演技の振り幅がまた納得させられた
ついこの間「あんぱん」だったのに💦
林裕太くんは 作品を通して初めて観る
とっても素敵な目(俳優要素には大事)をしてて
可愛い弟分役でキラキラしてた
大好きな剛さんは安定感の演技👏
この作品での匠海くんと剛さんの共演も
とても楽しみだったので…
あの髪を洗ってあげるところにキュンとします😘
逃げきれていたらいいのに…と
思えたラストでした。
余韻が素晴らしい、傑作
北村匠海が凄まじい。
綾野剛と山下美月目当てに観たんですけど、どっちかと言うと。全部持っていかれましたね。
タクヤとマモルの関係性が丁寧にかつ過剰な説明なしに描写されるのが良いですね。時系列があちこち飛ぶのを「これは何年前」とか言わないところね。
梶谷も最初からどこか哀愁というか諦めに似た優しさが滲み出てました。
そうなんですよ、この三人、確かに愚か者ではあるんだろうけど、優しさとか思いやりみたいなものを失くしきれていない、それがスクリーンから伝わって来て余計に切なくなりました。魚食べてるところとか。
「悪い夏」ばりにクズ人間ばかり出てくるのでなかなか辛い気分になる作品ですけど、どこか救いのある映画でした(そう思いたい)
最後のマモルの表情もグッと来たなぁ。
嫌というほどリアル
事前に読んだレビューは本作を心温まるヒューマンドラマのように伝えていたが、いざ見てみたら想像以上にヒリヒリした作品。かなり怖い映画だった。
場面や背景はリアルだ。歌舞伎町、貧困者の寮、ネットカフェ、古アパート、コンテナ倉庫、地方のラブホテル、山奥の廃病院などが、殺伐とした空気を伝えてくる。
人物が抱える事情は更に陰鬱で、親の虐待、育児放棄、生活保護、性犯罪、戸籍売買、臓器売買、半グレなど、書いているだけで気分が暗くなる。
児童相談所に関わる私から見れば、これらは遠い別世界ではない。すぐそこにあって多くの子ども達が苦しんでいるのだ。
しかし、こうした背景や小道具を味わえるのは邦画ならでは。面白いのは登場する自動車で、綾野剛はヴィンテージ?のアメ車に乗り、彼の強さと優しさを表している。一方、半グレの首領は黒のアルファード。この車がぬっと現れるときの恐怖と絶望は半端ない。
本作はドキュメンタリータッチで社会の暗部を描き、その分エンタメとしては冷淡で「孤狼の血」のような熱狂はない。でも、そこが魅力だし、若い人は本作が伝える恐ろしさを知るべきだと思う。
予想を覆す秀作(失礼)
グロい描写が苦手で、でも裏社会の話だから当然グロい描写があるだろうな~とあまり乗り気でなく観に行ったのだけれど、これが予想を覆す秀作。
前半がなんとなくゆっくり進むので、ん~~?と思っていたが途中からグイグイ引き込まれる。
もちろんグロい部分は多々あったけれども、それをも気にさせないほどの迫力とリアルな彼らの心情がこちらに迫ってくる。
綾野剛さんが良かった。
特にファンではないけれども、この作品の彼は今まで私が見た彼の作品の中でも最高に良かった。
後半にかけては特に。
こんな風に繊細に人の心を描ける。
役者さんというのは凄い職業だなと思った。
全く期待しないで観に行ってこんなに良い作品に巡り合うのだから、映画ってやっぱりいい。
永田琴監督の次回作が楽しみだ。
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