愚か者の身分のレビュー・感想・評価
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優しい人は...
1.どの世界もそうだが良い人は出世しない
2.綾野剛もっと出世してるかと思った
3.ヤクザがGPS2つつける?
4.なら、3つ4つつけるんじゃない?
5.何百キロ追跡できるGPSはお高いんじゃないか?
6.綾野剛の彼女、声だけだけど良い味出してた
7.その彼女何最後裏切ると思ってだけど違った
8.目には沢山の神経があるので、めちゃくちゃ痛いはず...
9.しかし、綾野剛カッコいい
10.殺し屋イチ映画になって欲しい
11.6千万や2千万では人生やり直せない
12.なんかヤクザのくせしてお金少ない
13.マモルがドジャースの山本投手に見えた
14.コメントありレビュー多かったが同じ宣伝が多かった
15.やはりヤクザ映画は面白い
闇社会から見出す希望の光
愛を知らずに育った3人の若者たちの姿をそれぞれの視点で絶妙に交差させながら闇ビジネスの怖さを描いたヒューマンドラマ。闇社会から必死に抜け出そうとする3人が見出す希望の光を上手く表現していて予測不可能な展開がとにかく絶妙です。
主演を演じた北村匠×林裕太×綾野剛の演技も本当に素晴らしく、釜山国際映画祭で3人そろ揃って最優秀俳優賞を受賞した結果にも納得できました。
2025-161
鍵、渡すか?
余韻がかなり後を引く
堕ちてもなお大切な人を想えるか
半グレの下っ端で詐欺を働き戸籍売買を行っている若者たち、その世界に入ることになった始まりは、お金が必要ならば取り敢えずやる?とあまりに簡単で、そこまで追い込まれてしまった現実がある。兄弟分らしき関係の3人それぞれの同日の様子が描かれていて、この手法は観客を想像させ答え合わせ的要素も含み、釘付けになる。犯罪者達を見ているのだが、つい逃げ延びて欲しいと思ってしまうのは、彼らが人を騙しつつも大切な人を想える心をまだ失っていなかったから。矛盾するけれどそこが何とも痛々しく心動かされるところ。
不幸な状況でとにかく手段選ばずお金を手にするという選択をしてはいけない、という戒めを感じるには、あまりに叙情的で切ない。そして出来れば真っ当に生きて欲しい、と願わずにはいられない若者達の人生が描かれている。北村匠海の堂々たる主演の横で生き生きと輝く林裕太がとても新鮮で良かった。
すぐ隣り合わせにある闇
新宿歌舞伎町を舞台に、闇バイトに手を出さずには生きていけない若者たちの貧困と、それを生み出す貧困の連鎖という現代社会を背景にしながら、その中でなんとか未来への希望を見出そうともがき苦しむ若者たちの姿をリアルに描く。
本作では戸籍売買や臓器売買などを手掛ける半グレ集団の末端の手先となる若者を中心に描かれているが、特殊詐欺のかけ子・受け子・出し子やパパ活、売春など若者たちのすぐ隣に犯罪への入り口が待ち構えている現実が確実にある。そこにふとしたキッカケで足を踏み入れてしまうのはさほど難しくはないのかも知れないが、いったん泥沼に足を取られてしまったらそこから抜け出すのは至難の業だ。
別に裕福な暮らしをしているわけではなくともカギ括弧付きで「フツーの」生活を日々送っている人々の目には、そんな若者たちは「愚か者」だと映るのかも知れないが、親の虐待やニグレクトなどの結果、教育を受ける権利すら奪われ、それ以外の選択肢を与えられずに育ってきた可能性に考えが及んでいるだろうか?
梶谷(綾野剛)に誘われてこの道に足を踏み入れたタクヤ(北村匠海)が今度はマモル(林裕太)をその世界に誘い込んでしまう。しかし、そんな負の連鎖を断ち切ろうとするタクヤは自分が巻き込んだという罪悪感からマモルも一緒に足抜けをしようと試みるものの、そんなに甘い世界ではない。そこでの代償はあまりにも大きいが、自らの身を挺してでも守ろうとする姿勢は、ひょっとすると「フツーの」親が子を守ろうとする姿勢にも通じるものも感じられる。タイトルにはキャプション的に "Baka's Identity" という英訳が与えられている。 identity には「個性」などと同時に「同一性」の意味もある。この三人に共通するものこそが相手を慮る優しさなのかも知れない。
今回、ほとんど事前知識を入れずに鑑賞したが、主として男三人のバディ感の強いこの作品を観終わってから、原作本の作者である西尾潤氏も監督の永田琴氏も女性だと知っていささか驚いたのだが、知ってしまうとラスト30分が何となく理解できるような気がする。
ビジュが愉しめる
若者へ届け
闇ビジネスに手を染めた若者3人の3日間の出来事を描いた本作は、思ったよりもバイオレンス描写も控えめで、それぞれの心情や状況もフラットに映し出されていたことが個人的に好感を持ちました。レーティングを上げずに配慮した制作陣の想いは、若い世代にも観てもらいたいということなのかなと思います。
それぞれに事情があるし、根っからの悪人ではないし、同情してしまう面もある。だけど、やっていることは犯罪。作中でもあったように、一度手を出したらどんなに後悔しても取り返しがつかない世界なのだと、自力で更生して這い上がることすら無理なのだと、突き付けられた感じです。
誰も幸せにはなれないエンディング、でもそりゃそうだしそうであるべきなのだと。
本作のメッセージが届きますように。
なかなかハードな映画…⭐︎
闇社会、半グレ等毎日にようにニュースに上げるけど、その最底辺で生きている若者がそこから
抜け出そうとする物語。
綾野剛と北村匠海に惹かれての鑑賞だったけど、後輩で一番下っ端役の林裕太が素晴らしい。
画面が三人それぞれの目線から林→北村→綾野と順番に変わっていくため少し
戸惑いはあるけどそのためにかえって物語に広がりが出てくる。
報復のシーンは結構凄まじくて、「虎狼の血」じゃないけど暴力的なシーンが苦手な人には
どこもなかなか辛い。
でも、ラスト近くに戸籍を売ってしまった矢本悠馬に林演じるマモルが北村演じるタクヤに
頼まれてお金を渡しに行くところや二回登場するアジの煮付けのシーンは哀しみのような
ものが溢れていて切ない気持ちになる。
最後は希望のようなものを残して、尚わからないままに終わるのも良かった。
観客を選びそうで、長くは上映されない作品かもしれないけど すごく印象に
残った作品。
途中、ホラー映画かと思った
闇バイトとか詐欺とか、暴力や犯罪が身近になってしまい、闇社会の勉強と出演者が素敵だったので鑑賞。
人間性を残した3人が搾取され被害者になっていく理不尽さと残虐性が酷い。現代は虐待や貧困で闇落ちするレールが敷かれてしまっている人が多いのかな。虐待等の酷いニュースは後を絶たず、自己責任と言ってしまうのは酷な状況なのか。インターネットも犯罪にアクセスしやすい環境をつくってしまっている。もっと社会が手を伸ばさなければいけないのだろうけど、人間関係は希薄になっていて悪循環。社会自体が壊れかかっているようにも思える。
それにしてもジョージとか佐藤とか人間性のかけらもないように見えるのだが、ルフィーとかこんなやつらなんだろうな。ジョージと佐藤のオムニバスをぜひ見てみたい。
久しぶりに綾野剛さんを見たが、大人の包容力があって素敵だった。緊迫した状況の中で由衣夏さんのうざさが太陽のように明るく暖かい。北村匠海くんはさすがの存在感でした。
ストーリーの続きを知りたくなる映画で、本作は成功している。面白かった。
傷だらけの天使
夜の街を彷徨うタクヤ。マモル。
川に捨てられた自転車。
流れていくシャツ。
魚の煮付け。
マモルにも食わせてえ。
ラストシーン。
レビューを書こうといろいろと思い出していると涙が溢れてくる。
バッドランズの安藤さくらのように、悪い奴らや警察の手から逃げ切って裏稼業から抜け出す痛快さや希望もない。
アメリカン・ニュー・シネマの主人公たちのような輝いて散っていくカッコ良さや絶望もない。
この映画がつきつけてくるのは、めんどくせぇけど諦めきれない若者たちの日々と、どうして生きていけばいいのかわからない明日。
そして残酷にも温かく見守る作者の優しさがある。
人間讃歌が胸を打つ。
ちょっと引っかかるところもあるが、眼科医監修って出てたから有り得るんだろう。
コンビニ弁当やインスタント食品しか食べたことがない者には煮付けが沁みる。
北村匠海は役を選ばないというか、仕事をしっかりと選んでいるから出演作にはずれがない。
矢本悠馬はミシマルくんやガムくん、破門のチンピラがよかったけど、お笑い担当でなく真面目な役で主役も張れそう。
ジョージさん、インパクトあったな。
「国宝」のふたりも「宝島」の4人も良かったけれど、この映画の4人(矢本悠馬を含む)の演技は素晴らしかった。
個人的には木南晴夏に賞をあげたい。ほとんどスマホからの声の出演だったけど、救いのない話の中でほんの一瞬だが心が休まる。(最近の日本映画にはこういうのが欠けているように思う)
(大方の賞は国宝と吉永小百合か倍賞千恵子の映画に行くんだろうな)
音楽も演技も演出も、予告やポスターからの予想を超えてとても良い作品だった。
また観たい話ではない。また観たくなる作品だ。
若い人たちよ、鬼滅やチェンソーマンをリピートするのもいいけど、この映画も観てほしい。おじさんたちが傷だらけの天使に熱狂したように。
じじいばばあ、国宝何度も観に行くなら、この映画観ろよ。大人の責任として。
観終わったあと、三人のことをずっと考えてしまう
今月が終わろうとする中、 珍しく惹かれる映画が二本もあった。 その...
今月が終わろうとする中、
珍しく惹かれる映画が二本もあった。
その一本は現代のsnsツールであるTikTokで予告が回ってきた。
正直予告数秒で度肝を抜かれた…
そんなことは今までなかった。
だからこそこの作品を楽しみに、
なにか心の中を揺さぶれるワクワクと共に映画館に向かった。
その作品の名は
愚か者の身分 という作品である。
公開日当日にどうしても観に行きたく、
ライブ前に普段行ったことのない映画館に足を運んだくらいだ。
正直この作品を長々と綴れるほど簡単な作品ではない。
私がこの映画を観て出てくる言葉は、
とにかく人間の本質の愛をまじまじと感じた。
この言葉に尽きる。
それくらい凄く衝撃をもらい、
けどこれが今の現代社会だと知らされた。
そして映画というより、
現実に紛れ込んで一部を見ているかのような感覚に陥った。
涙が流れたが愛に満ちていた。
映画で愛に満ちてあそこまで泣くのは初めてだった。
この映画は教科書として用いるべきだと思うくらい、
現実世界の孤独と
人間の本質的な愛を感じた。
正直言葉にまとめるのが難しいくらい
見応えと色んな感情を得た。
この映画に出逢えて、
心から良かった、また心に落とし込みたいと思った。
残酷な世界
綾野剛さん、北村匠海さんさすがの演技でした。あるシーンで北村匠海さんが叫ぶのですが、思わず血の気が引きました。内容としましては、まさに男と男の絆。兄弟愛が強く印象に残りました。現代人の言い方で言う親ガチャに失敗した人。大切な人を失う悲しみ。それに漬け込み、気持ちも財産も盗む悪。これはフィクション、映画なのでまだ良いですが、こんな人が実際にいると考えた時に恐怖でしかないです。しかし、人間は自分の意思で生きなければならない、生きるためにはお金はいるし、ご飯も食べなければいけない。一度挫けた人間、映画の中で、騙された人間がどのように生活をしているかそこにも注目して観ていただきたいです。私も最近悩んでいることが沢山ありますが、今普通に生活できている事に感謝したいなと思う作品でした。全体的に良い作品でしたが、原作を未読でしたので、もっと人物の関係性や、詳しい詳細を知りたかったので低めの評価になってます。
絶望的な嫌悪感の作品
見終わった後の、この気持ち悪さと絶望的な嫌悪感は、内容は全然違うけど長澤まさみのマザー以来かな😰
世の中にこんな世界があり、こんな人たちが生きているって、全く他人事だと思えなくなってるのは、うちも家族に問題を抱えているから…❓
主人公が、この世界から抜け出したいと思っても、逃げることが出来ない…、そう言う物語なんだけど、それを目をくり抜いて表現する…、いやはや凄い映画でした🤮
いい役者に出会った
最底辺の若者が都市で生きていくには落ちていくしかない。歌舞伎町で半グレに取り込まれ戸籍売買や臓器売買の犯罪者として生きていく。家でまともに食事さえ取れなかった中卒の青年が兄貴分と知り合い、つかの間の人間関係を築く。その兄貴分もまた、弟の命を救うために自らの戸籍を売った。さらに、その兄貴分とのささやかな人間関係。そこにあるわずかな暖かいはずの人間関係が彼らをがんじがらめの犯罪へと導く。どうしようもない、負の連鎖。
貧困や家族の崩壊といった現代のどうしようもない現実が彼らをどんどん追い詰めついくさまは見ていて息苦しい。
ただ、映画を見ていてなんだか昭和だな、と感じたのは何故だろう。映画がなんか「今」じゃない感じがした。これはあくまで個人の感想です。
北村匠海、綾野剛はいつも通りの上手さ。しかし、この映画の収穫は一番の若造を演じた林裕太の新鮮な演技。また新しい「いい役者」の誕生か。立ち会えて良かった。
見ごたえ十分の日本版ノワール
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