愚か者の身分のレビュー・感想・評価
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年頃の娘を持つ母として
「逆転劇の感動ラスト」が待っています。
北村匠海、林裕太、綾野剛の3人が釜山国際映画祭で最優秀俳優賞を受賞したこの作品。期待して観ました。
・身寄りのない男性から個人情報を引き出しては戸籍売買を行う等の闇ビジネスを行うタクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)と、先輩格の梶谷(綾野剛)の3人の若者の3日間を描いたヒューマンドラマです。
・3人の若者に闇ビジネスの指示を出す上司のような存在「いわゆる半グレグループという組織」も登場し、仕事の報酬として金銭を渡すが、仕事を辞めようとする若者に対しては血の制裁を行い、犯罪組織から容易には抜け出せないように縛りをかけています。PG12の映画であるので、「暴力描写」についてある程度の耐性が必要です。
・この映画の中では犯罪組織の様々な犯罪(戸籍売買、闇ルートによる臓器売買、違法賭博による資金調達など)の状況もつぶさに描いています。
・今の若者の貧困生活の状況、そのような若者たちが「新宿歌舞伎町」に吸い寄せられるように集い、犯罪に手を染めていくという今の社会風潮を反映させています。
・ではこの3人はどうなるのかというと、ネタバレになるので詳述しませんが、「逆転劇の感動のラスト」を迎えると言っておきます(映画開始から1時間半ぐらいを過ぎた以降は「逆転劇の感動ラスト」という感じ)。最後までじっくり観てほしいと思います。
とにかくキャスト陣がイイ
負け犬たち…
誰も知らないところで人生をリセットしてやり直せたら…
って俺みたいな負け犬人生?なら絶対に考えた事あると思う。
これが商売になるんだから裏社会って凄いわ(爆)
表に立つ3人がそれぞれに魅力的?な生活を謳歌してやっぱり歌舞伎町って舞台に似合う。
俺が知ってる新宿コマ近辺で流れる「1時間800円!」のアナウンスはそこには無かった(笑)
外国人があまりに見当たらないのは大人の事情なんだろうけど…
匠海くんはヤクザな役はやっぱり似合わない。
滲み出る人の良さが隠しきれていなかった。
それに比べて綾野剛は流石だわ。
非情さを捨てきれない良い人を上手く演じていたと。
全員の最後が投げっぱなしなのはちょっとだけ寂しい。
捕まるのか?朽ちるのか?匂わせじゃ無いピリオドがあった方が好き。
木南晴夏の幸せを祈るばかりです。
ちょっとグロい
愚か者の身分
地獄の3日間は闇を抜ける為の通過儀礼
身寄りのない男たちから戸籍売買を行う闇ビジネスを稼業とする3人の若者が辿る、ある3日間。
メイン舞台が歌舞伎町の映画だと、個人的には『新宿インシデント』が印象強いが、どうしてもダーティなイメージがある。以前に比べて夜でも幾分歩きやすくはなったが、手軽に気軽に金を稼ぎたいという若者が吸い寄せられるように集い、中には違法常套な仕事にありつく。戸籍売買の実態、経済格差に伴う貧困層は若者にも及んでいるという日本の実情が生々しく活写されている。PG-12レイティングでは軽いのでは…というショッキングな顛末も含め、3人が直面する3日間は地獄ながらも、それまで染めてきた犯罪のツケを払うとともに、歌舞伎町=闇ビジネスを抜ける為の通過儀礼なのだ。
鑑賞後に原作を読んだが、原作では主要人物5人のところを、映画では3人に絞っている。この取捨選択を良しとするか否かは人それぞれだろうけど、少なくとも観やすさという点では奏功していると思う。あと、映画を観て感じた疑問点は原作である程度補完できた。
キャストに関しては、邦画やドラマを全くと言っていいほど観ないので、3人を演じた俳優も名前でしか知らなかったが総じて良い役者だと思う。とりわけ綾野剛は存在が松田優作とダブった。あとどうしても脇役に目が行ってしまうが、田邊和也や松浦祐也のイイ顔ぶりが最高。
目を背けたくなるほどリアルで、人間味溢れるドラマ!
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