「現代の支えのない社会を問う社会派、そして友情映画」愚か者の身分 波風龍雄さんの映画レビュー(感想・評価)
現代の支えのない社会を問う社会派、そして友情映画
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主人公のタクヤは一番大切な弟の命を守るために手術費を戸籍売買という稼ぐため闇ビジネスを一度やる。その1回だけのつもりが、それをきっかけに抜けられない状態になり、むしろどんどん深く入り込んでしまいました。そこに中卒で家を出てきた無一文のマモルと出会い、マモルにも稼げる仕事があると紹介し、そしてマモル自身も段々と入り込んでしまう。タクヤ自身も先輩から闇ビジネスを紹介してもらうという構造で始まる。立場のほとんどない若者達がいかに無力に犠牲になっていくかが描かれていました。暴力シーンが多かったり、救われない描写があったえいとつらいシーンが少なくなかったですが、タクヤやマモル、そしてタクヤとタクヤの先輩との友情は心に熱くくるものがありました。この映画を見ていて困っている人をその人自身に負わせずに公的にも社会として支えていく仕組みが必須だなと感じました。心残る素晴らしい映画でした。
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