「希望の光が生きてゆく支えに変わりゆく。」愚か者の身分 すけちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
希望の光が生きてゆく支えに変わりゆく。
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今年観た映画でどれよりもグロくて吐き気がする作品でした。
スプラッターとか脳みそグチャとかはらわたがーではありません。ちょっとだけそんな描写がありましたが、それよりもはるかに上回る気持ち悪さが反社や暴力団くずれの奴等が人の弱みを握りあっさり使い捨て金を得る。ただただ金を得るだけの欲にまみれているのがキツかったです。
タイトルの『愚か者』よりも『身分』というワードがかなり引っ掛かりました。
作品の中でいろんな理由があるなしに若者が居場所を求め行き着いたノワール世界。
底なし沼に時間をかけて沈んでいきます。
3人の視点から描かれた作品ですが自分よりも後からハマった若者にまだ僅かに残っていた良心が小さく囁くのが耳の奥に残って離れません。
そして成り行きに身を任せ突っ走ります。
得たもの失ったものはそれぞれ大きかったんですが1番の収穫は希望でした。
この作品を観て知らなくていい世界が存在し踏み入ってはいけない事を知らしめてくれています。
手のひらの小さな画面や大きいスクリーンの向こう側の別世界ではありません。
奴等は身近にいるんです。暴力団やらトクリュウやらといろいろと名を変え手口を変えて私たちの世界に潜んでいるんです。
若者の小さな声なき声を拾い耳を傾け手を差し伸べるそんな運動が、未来を希望で溢れるひかり輝く世界へとなるのです。
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