「愚か者に身分などない」愚か者の身分 アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
愚か者に身分などない
半グレ集団や詐欺集団が関わる映画は胸くそ悪くなること多いのであまり好きではない。だがこの映画は北村匠海(あんぱんで評価アップ)や綾野剛(カラオケ行こ!で新境地)も出てるし、公開後かなり評価も高いので観ることにした。映画はマモル、タクヤ、梶谷の順にそれぞれの視点での章に分かれ、物語を繋ぎ合わせていくのでの細かい場面も含め全体像が容易に把握できるようになっている。それぞれの堕ちていく事情も出てくるし、タクヤとマモル、タクヤと梶谷の関係がかけがえの無いもののような気にもなる。そもそも日本は貧困層が拡大し、マトモに生きていくことすら諦め、それを言い訳に犯罪に手を染めてしまう人間はいる。だが、やっぱりどんな事情が有ろうとも悪の片棒(戸籍の売買も世の中に渦巻くあらゆる詐欺も)を担いだ瞬間、そいつは、もはや人間ではない。タクヤはこの世界から抜け出しかったんだろうが、ハメられてしまい両眼を奪われてしまう。因果応報とはこう言うことだ。悲惨な画像だったが、同情はしない。今、悪に引き込まれそうになってる人は是非、このような映画を観るべきと思う。きっと立ち止まることはできるから、、。
タクヤがマモルに託した金だが、正しく使えば人間に戻れる可能性はある。奇跡は信じたい。
タクヤやマモルみたいな子は、どうすればよかったんだろうか、と考えてしまいます。生い立ちが悲惨で無知がゆえに戸籍売っちゃって、そうなるとまともな職につけないし、衣食住の確保すら難しいこともありますね。ううむ。
コメントありがとうございます。
今作の身分と言う言葉が何を意味してるのか、よく解りませんが、半グレ内でも上下があり堅気との差は歴然ですよね。ただ一般人が犯罪に手を染めるのは易く、抜け出して身分をちょっとでも回復するには目玉を失う程の痛みが伴うって事でしょうか。パクられた上層部の連中はどうすれば・・目玉抜け!とも言えないし、出て来てもコレしか出来ないんだろうし。
共感ありがとうございます!
この作品は「仁義なき戦い」のように裏社会を描いていますが、昭和とは時代背景も違うし、深く考えずに簡単に闇落ちしてしまう今の若者にこそ啓蒙の意味として観てもらいたい映画だと思いました。



