「こんな日本になっちゃった」愚か者の身分 きーろさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな日本になっちゃった
直近で観た大筋同じの【ナイトコール】が子供騙しに見えるほどのリアリティー(いや、そうはならんだろってところはあったとしてもだぜ?)。
最初から最後まで浅い呼吸で鼓動は速いまま。そんな緊張感が続く映画には初めて出会った。たぶん登場人物たちの自覚のない危なっかしさとすぐ隣にある暴力との距離感がバグっているせいだろう。戸籍売買の手口だけでなく新宿歌舞伎町という街のニオイまでしてくるほどの解像度の高さも気持ちがガツガツと入り込んでいく要因だと思う。たぶん130分間ずっとホッとする間がないのは彼らの人生そのものだからなのかもしれない。
さて、推し矢本悠馬が最高の演技を見せてくれてたし、突然映し出される元NGT48の本間日陽も相変わらず可愛くて嬉しかったな。チンピラやらせたら天下一の綾野剛と主演の2人は完璧。言うことなし。山下美月は鏡前の感情が溢れるシーンをきっかけにもっとオファーが増えると良いな。怖いお兄さんたちはキャスティングディレクターが天才すぎる。木南晴夏はもう息継ぎのタイミングでしかない。彼女いなかったら窒息してたかも。
気を衒わず見たままを絵にできる永田琴監督の作品は今後注目だけど、綺麗過ぎてコイツら犯罪者だからな?ってのを忘れそうで怖いかも。両さんも言ってたけど、「不良がちょっと良いことすると褒められたり絶賛されたりするけど、悪いことしてない奴が1番偉い」こそ真実。美談は毒なのでご注意を。
それではハバナイスムービー!
p.s.タイトルは 「あんのこと」「ミッシング」に繋がる極貧国日本のリアルってことを伝えたくてね…
フォローありがとうございます😊
ナイトコールと見比べるのもおもしろいですね。どちらもラストは人間の良心みたいなまとめ方でどちらもイイ感じだと思いました!
きーろさま🙂
『あんのこと』と『ミッシング』は、昨年どうしてもレビューを書けなかった作品なんです。
日本の映画賞が遂に河合優実さんを無視できなくなったのも、石原さとみさんが産休明け育児中に女優復帰できたのも、うれしかったのに。
きーろさんみたいなレビューのワードセンスや語彙力が無いのは、今でも変わらないんですけど。
『愚か者のすべて』のレビューを書けたのは、永田琴監督も原作者の西尾潤さんも女性で、母性のような包容力を感じたからだと思います。
最後の刑事がパパ活焼肉の囮捜査官だったのは、最高の伏線回収でした。
「賢者の贈り物」のようなラストと、エンディングの「人間讃歌」に泣きました🥲
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