「怖かった」愚か者の身分 ゆうきさんの映画レビュー(感想・評価)
怖かった
闇バイトやオレオレ詐欺など、スマホを通じてあっという間にあちら側の世界に足を踏み入れてしまう。気づいたときには当然に抜けられない。目の前の生活費。家族の治療費。学費。未来のためと思って手をつける。「ちょっと怪しいけれどリアルに必要なお金」信頼できそうな人だから、この人には恩があるから。怪しいけどきっと大丈夫。そこには「事情を気軽に離せない人間関係」があって、寂しさがつねに同居している。
闇って寂しさから生まれて、そこから広がるとしたら?もしかしたら自分もそうなるかもしれない。今の時代はネットで広がりは沢山あるけれど本音は話せない苦しさが存在する。これを観ていて、他人ごとだと思う人こそ危ないのかもしれない。怖かったし、えぐかった。バイオレンス色は強め。苦手な人は一時停止ができる配信でもよさそう。大丈夫な方はもちろんのこと映画がおススメ。気を抜ける瞬間がなかったのは、構成が見事だったからだと思います。
北村匠海さん、綾野剛さん、矢本悠馬さん、山下美月さんなど。やっぱり演技が素晴らしい。しかし個人的にはマモル役の林裕太さんがイチオシ。初めて拝見しましたが、彼が主役かと思ったくらいに際立っていました。只者じゃない存在感が凄かった。これからが楽しみです!
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